また今回もダメだった。いくら時を巻き戻しても彼女を救えない。百回を越えてから数えることもやめてしまった。(いっそのこと諦めて僕も死ねば……)なんて悩みもしたが、それでも彼女が助かる可能性を捨て去ることなんてできなかった。
最終更新:2022-10-03 20:19:56
1338文字
会話率:53%
全てを奪い研鑽し、逆に奪われる事を良しとしない最低最悪のバンディット一族。
その一族の三男イクノス・バンディットはとある戦場の敵本陣で運命の出会いを果たす。
戦場で見る血の全てが汚く醜いと思っていたイクノスにとって誤って袈裟斬りにして
しまった相手の血は凄まじく綺麗だと見惚れてしまう。
後の調べでその相手とは本家に支援をしてもらわないと破滅一直線になってしまう貧乏領地ヒロイット領の御令嬢、ヨルム・ヒロイットと知る。
イクノスは想う。
あれほど綺麗な血をしているならその内面もまた美しいに違いないと……
それに比べてバンディット家の血はなんと汚いことか。
自分を含めたバンディット家に嫌気がさしたイクノスはある朝眠りから覚めると天啓の如く閃く。
「そんなに嫌なら家を出て行けば良い」
こうしてイクノスはバンディット家を捨てる決意を固め、その切っ掛けになってくれたヨルム・ヒロイットに会いに行くべく即座に行動に移した。
会って話をしてみたい。
彼女と話せばその綺麗な中身をより深く理解出来るだろうと期待に胸を膨らませてヒロイット領を目指すのだった。
これは悪を悪だと理解しながらもその事に抵抗なく触れる男イクノス・バンディットと善性だけでは人は救えないと知るヨルム・ヒロイットが織りなす恋のお話である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-09-02 16:21:32
83283文字
会話率:35%
精霊、それはこの世に突如生まれる人間とは似て非なる存在。
彼ら彼女らの生活を支援するのが青年の仕事である。
ある日、青年は一人の精霊の少女を担当することになる。
いつも通りのようでいつも通りでない仕事が始まろうとしていた。
最終更新:2022-07-03 21:43:31
24421文字
会話率:50%
――いつからだろう。誰も救えなくなったのは。
ふと己の両手を見下ろせば、そこにあるのは濁った肌色と空気だけだった。
彼女は神を救いたかった――その涙をやめさせたかった。
彼は彼女を救いたかった――その瞳をやめさせたかった。
少女は
少年を救いたくて――少年も少女を救いたかった。
されど神は祈る。ただただ祈るだけ。悲し気に涙を流し、飽きたように瞳を曇らせていた。
全ては、自分のために……。
ある日のこと、少女は畑にあるミニマトマを摘まみ、一つ食べる。口の中で実が潰れて、細かい種が出てきて、それらをごくりと飲み込んだ。そしてふと、思うのだ。
呪われている物は少ない。けれど、呪われている人は多い。
この世は呪われていない物に溢れていて、呪われていない人はごく少数。
じゃあ――それなら――。
呪われた人たちを少しでも減らすには、どうすればいいのだろう、と。
「ねぇ、ワカバ、君じゃあ誰も救えない――君が誰かを救うなんて、それこそ夢物語みたいなものだよ」
本作品は呪いに幸あれ(短編)を膨らませたものです。短編は読まなくても支障ありません。
この作品はカクヨム、pixivにも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-06-25 18:05:55
119891文字
会話率:35%
狡猾な、蛇で、ごめんない。
キーワード:
最終更新:2022-05-04 12:46:25
815文字
会話率:0%
この世ならざる怪異を夢で見る青年と、怪異を退治する知識を持つ少女が出会った。
彼らに多くは救えない。
守れるのは精々自分の身と、手が届く範囲だけ。
「なぁ、本当にあんなの退治できるのか?」
「えぇ、道具さえあればね」
「で、その道具は?」
「ない」
「最高」
自分の身も守れないかもしれない。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-04-30 20:00:00
1116文字
会話率:11%
「死なないで!死なないで!」
ごめん。千鶴」
7年前の母親の死をトラウマを抱え夏になると必ず同じ夢を見る。何度だって見たのに一度も救えない
あれいこう一度も何かに向き合えたことはなかった。
川島千鶴は親と喧嘩をして、祖母の家に家出をした。昔
暮らしたその町で月野芽結に出会う。
青々とした緑に真っ黒な空輝く光は蛍と星だけ。見とれた千鶴は絵を描きたいと思った。その主役はきっと彼女だ。直感的にそう思った千鶴は日々言葉をかわす。仲を深めていくうちにお互いのことを話して夏休みを過ごす。しかし、2人を中心に事件が起こる。彼女の嘘がわかる時千鶴は決断する。
「もう逃げるのはやめた」過去を精算して一歩踏み出す。きっとこの出会いを忘れない。
自分と周りに向き合うための夏が動き出す。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-04-27 20:27:18
31588文字
会話率:73%
エイセル歴899年 ロラーシア王国
少女でありながら王国の有望な剣士とされるエリーザは、ある日ひとけのないはずの大森林の中で唐突に見知らぬ全裸の男と出会う。
錯乱して鉄拳を振る舞うエリーザに対して、男は彼女に馴染みの無い名の国の勇者『カイ
』であると名乗ったが、その国は1000年以上前に滅んだ国の名前であった。
カイの正体が本人が言う通りであるならば古代人であるということになるが、地理も、歴史も、基礎知識から何もかも実際に彼は身についていない上に、自分自身についての記憶もちぐはぐであった。
現代社会への適合も難しそうなうえに、今後の身のふりについて何一つアテがない彼を哀れんでエリーザは少し世話を焼くことにする。
しかしエリーザは知らなかった。
カイの正体はその昔、魔王率いる魔物の軍団にただ一人で挑み壊滅に追いやったという、今となっては伝承からも忘れ去られた、一騎当千の最強の勇者であったということを。
そして、今まさに彼にしか救えない、未曾有の『厄災』がロラーシア王国を襲おうとしていることを。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-04-06 02:06:06
127791文字
会話率:39%
――優しさだけでは救えないものもある。
「怪異少女と両片想いしながら怪異事件を解決していくミステリ風味の入った和風・あやかし・純愛ファンタジー」
邪神の本性を見て正気を失わず一矢報いてしまった青年、令一は隷属させられ呪われてしまった
! 世間から忘れ去られ、邪神の小間使いとしてこき使われる毎日。
諦めかけていた彼はある日夢の中で一人の怪異少女と出会う。
赤いちゃんちゃんこの怪異、そして「トイレの紅子さん」と呼んでくれという少女と夢からの脱出ゲームを行い、その日から令一の世界は変わった。
からかい癖のある紅子と、ヘタレな令一。両片想いながらに成長していく二人が絶望に立ち向かう、純愛伝奇活劇!
青年と幽霊乙女の二人の恋が実るまでのお話。
※ 最初の方は後味悪くバッドエンド気味。のちのち主人公が成長するにつれてストーリーを重ねていくごとにハッピーエンドの確率が上がっていきます。ドラマ性、成長性重視。
※ ヒロインは一章以降、初対面まで長い。
※神話の認知度で生まれたニャル(もどき)しか出てきません。
※ 「ハーメルン」様、「カクヨム」様、「ノベルアップ+ 」様「アルファポリス」様にてマルチ投稿。
ツイッターで同じく「時雨オオカミ」の名前で活動中ですよ(*´꒳`*)創作中の「#ニャルいうこっそり裏話」なんて話もちょいちょいタグ付きで投稿しております。浮上率高めなので気軽にフォローしてくれると嬉しいな!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-03-12 14:00:00
904264文字
会話率:42%
女の子が暗い部屋でひとり。
息をした話。
最終更新:2022-03-04 08:00:00
282文字
会話率:0%
とある事情でDouble(二心一体)――二重人格になっている男の子。
同じくとある事情でTwin(一心二体)――二つの身体を一つの心が支配している女の子。
当然そんな事情は隠したまま、近隣に文武両道の美男美女として名を知られているその男女が
、お互いに惚れてしまったからややこしい。
男の子の二つの心は、女の子の二つの体それぞれを好きになり。
女の子の一つの心は、男の子が見せるまるで別の貌それぞれにドキドキする身体が違うことに気付いてしまう。
しかもその想いは、全員一方通行だという救えない状況で――
完全すれ違いボーイミーツガール、ここに開幕?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-02-22 22:55:56
20031文字
会話率:21%
異世界を救う救世主が必ずしも世界を救う保証はどこにもない。
それが例え、神が選んだ人間であってもだ。
だから異世界に飛ばされた人間を見極める者が必要なんだ。
そんな身勝手に巻き込まれた不幸で可哀そうな人間が善なのか。 それ
とも悪なのか。
・・・いや、違うな。
世界を救えるのか、救えないのかを・・・だな。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-02-19 22:49:51
4463文字
会話率:47%
水上 蓮は女神様や王様に願われ
自分に出来ることが有るのならと異世界に降り立った。
だが、彼は大切な人だけは救えない。
最終更新:2022-02-15 07:31:03
431文字
会話率:32%
「あなたのために生きて、死ねるなら、とても幸せだわ」
イェイエル河に分断された大陸の西側、大国クロンクビストの第二王子サディアスは、田舎の小国ヴェンネルヴィクの次期女王クラリッサの王婿候補として結婚を果たした。サディアスをあるじと仰ぐ女騎
士アンジェリカは、二人が寄り添うさまを見つめながら、あるじの愛ある未来を夢見るのだが──。
わたしたちを繋ぐのは、この罪と罰だけ。過去を救えないのなら、せめて願おうと思った。たとえそれが独り善がりな想いだとしても。
王子と騎士の気狂いな恋。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-02-07 18:00:00
211773文字
会話率:26%
隆史は幼い頃に助けた妖精から、三十分だけ時間を巻き戻す事が出来るという不思議な力をもらっていた。
だけどせいぜい唐揚げとフランクフルトのどちらを食べれば当たりかだったり、ちょっと忘れ物を取りに帰ったり、そのくらいに使うくらいで、隆史は有効
に力を使っているとは言い切れない状況が続いていた。
だけどそんなある日、幼なじみで片思いの相手でもある穂花を見送った後に、突然猛スピードで突っ込んできた車によって事故に遭うところを目撃してしまう。
隆史は時間を戻して穂花を救おうとする。
だけど何回繰り返しても、穂花は同じ車にひかれてしまう。何回繰り返しても。何度時間を戻しても。
三十分間の中を繰り返しても、どうしても救えない。隆史はついにその事を悟る。
そんな中、妖精から三十分以上時間を戻す方法がある事を教えられる。
そしてそれには代償を伴う事も……。
隆史は穂花を救う事が出来るのか。そのために何を失ってしまうのか。
そして迎える結末は――
ちょっと不思議な青春ストーリーです。
※この作品はノベルアップ+さん、カクヨムさんにもアップしています。
※事故描写が少しあるため、念のため残酷な描写ありにチェックを入れていますが、それほど激しい描写はありません。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-01-02 20:07:07
108745文字
会話率:24%
「ダメガミ」と呼ばれる転生を司る四人の女神たち。
ヤラヌス、ドエミー、パステール、エイロ。
みんな違ってみんなダメ。
転生神なのに世界を救えない。
転生神なのに転生者を扱えない。
ほんのちょっとクセのある女神様。
そ
んな四人が神界にあるバー「大宝律令701」で、マスターと一緒にただただおしゃべりする話。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-12-15 14:55:47
11723文字
会話率:80%
主人公のライバル役に転生していた、と気付いた元日本人のジューン。
元ネタは親友【だった】少女のオリジナルな物語。登場人物が何人居るのかも知らないが、物語の殆ども知らない。完結しているのかも分からない。
ただ言えるのは、少なくとも彼女の兄
と従兄弟。また主人公に仕える侍女を救えるのは、主人公だけ。その後、誰が居るのかも分からない。
まぁ何にせよ、ジューンにはどうしようもない。
「悪いが私じゃ救えない」
緩い設定。
1日おきに朝6時更新予定。完結出来るよう頑張ります。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-11-07 06:00:00
27054文字
会話率:48%
魔王と戦う勇者様に加護を与えるために4人の聖女が集められた。
勇者だけでは魔王を倒すことは難しい。
世界の命運はまさに聖女たちによって託されたといっても過言ではない!!
はずなんだけど・・・
集まったのはどそろいもそろって問題児ばっかりで
?
モテたい煩悩に打ちひしがれるアンナ
お嬢様風なのに追われているドリアード
ベルちゃんに関してはなんだか人間じゃないような・・・
もう!いい加減一緒におつとめしますよ!
全ての責任を丸投げされたエルサは今日も奮闘する。
これは世界を救えるようで救えない、そんな残念な聖女たちの日常を描いたドタバタコメディ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-09-28 23:38:22
20675文字
会話率:56%
重複ではない「 62作品目( 70投稿作品 ) 」です。
◎ 不定期投稿です。
思い付きと気分転換で投稿するので完結は期待しないでください。
◎ 「 ♥ 」は一応 編集済みです。( 2021.□/□ )
誤字,脱字を見付けた時には
、訂正しています。
誤字,脱字に気付きましたら、教えていただけると有り難いです。
こっそり、訂正させていただきます。
〔 あらすじ的な 〕
日本で暮らしていた「 オレ 」君が目を覚ますと、ベッドの上に仰向けの状態で眠っていた。
ベッドから身体を起こして室内を見ると、どうやら自分の部屋ではないらしい。
見覚えもなく、見慣れない部屋に戸惑う「 オレ 」君は、『 誘拐されてしまったのか?! 』と思いパニックに!!
「 オレ 」君の運命は如何に?!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-09-20 10:45:15
189071文字
会話率:32%
「浄化の力を持つ聖女よ、どうか我が国をお救いください」
「......ねえ、それやったら、私に何か利点があるの?」
聖なる力を持つ姫巫女(略して聖女)の末裔サーシャの前に突如現れ、そんな願いを口にしたのは、見目麗しいプラチナブロンドの髪
を持つ王子様だった。
だが、ちょっと待った!!
実はサーシャの曾祖母は「お前のその力なんぞ不要だわっ」と言われ、自国ライボスアの女王に追放された過去を持つ。そしてそのまま国境近くの森の中で、ひっそりとあばら家暮らしを余儀なくされていたりもする。
そんな扱いを受けているサーシャに、どの面下げてそんなことが言えるのだろうか。
......と言っても、腐っても聖女の末裔であるサーシャは、嫌々ながらも王都にて浄化の義を行うことにする。
万物を穢れを払うことができる聖女は、瘴気に侵された国を救うことなど意図も容易いこと。
でも王子のたった一つの願いだけは、叶えることができなかった。
などという重いテーマのお話に思えるけれど、要は(自称)イケメン種馬王子アズレイトが、あまのじゃく聖女を頑張って口説くお話です。
※アルファポリス様で連載中の作品を数話まとめて転記してます。なので、更新頻度はまちまちになります。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-09-15 18:08:46
78120文字
会話率:25%