若い貴族が求められて語る「昔話」。
昔々。
妻と二人の息子を「事故」で失った「年寄りの殿様」がいました。
「主上」は義理の娘を後妻としてめとらせた上、「殿様」に国替えの命令を出しました。
「殿様」の新しい領国は、都を遠く離れた山奥の小国で
した。
新しいお国のお城は、とても古くて、怪しい気配が満ちていました。
幽霊が出るという噂も立っています。
おびえる「若い奥方さま」のために、「年寄りの殿様」は新しくお城を普請しました。
素晴らしいお城ができあがりました。お引っ越しをした殿様が、
「何人たりとも古いお城には近付かぬように」
と命じたので、古いお城は無人の「幽霊屋敷」になりました。
しばらく経って、「年寄りの殿様」と「若い奥方さま」の間に、一人の「若君」が生まれました。
成長した「若君」はある夜、お父上が絶対に近づいてはならぬと言うそのお城に、そっと入っていったのです。
※時間軸的には「いにしえの【世界】」少し後になります。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-15 18:10:00
18469文字
会話率:6%
小柄でおとなしい男子中学生の風見弘樹は、義理の母、矢谷令子が顧問兼コーチを務める「鈴之森総合格闘技クラブ」の合宿に参加していた。弘樹は格闘技が好きではない。夜中にこっそり宿を抜け出して一人で公園のベンチで泣いていると、合宿の参加者の一人、安
達英子が通りかかった。満月の月明かりのもと、英子は弘樹の涙に引き込まれて……。
<主な登場人物>
風見弘樹・・・・主人公
風見和也・・・・弘樹の父親
安達英子・・・・弘樹の先輩
矢谷令子・・・・弘樹の義理の母親
矢谷麻里・・・・弘樹の義理の姉
宮崎朱良・・・・弘樹の姉
宮崎蓮・・・・・弘樹の妹、蘭の双子の姉
宮崎蘭・・・・・弘樹の妹、蓮の双子の妹
風見正一・・・・弘樹の祖父
風見妙・・・・・弘樹の祖母
宮崎ナナ・・・・弘樹の母親
田中敏夫・・・・ナナの内縁の夫
田中敬一・・・・敏夫の息子
風見仁美・・・・弘樹の従姉
風見順子・・・・弘樹の従姉
風見絵里・・・・弘樹の腹違いの妹
川島弘美・・・・絵里のバンド友達
上野早苗・・・・絵里のバンド友達
上野亜紀・・・・絵里のバンド友達、早苗の妹折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-15 17:40:00
69000文字
会話率:12%
伊藤優香は一人息子の健一と住んでいた。商社マンの夫は単身赴任で海外にいる。健一が中学二年の一学期に引きこもりに なったが、優香には誰も相談相手がいなかった。夏休みになって、唯一の友達である風見弘樹が、健一の誕生日パーティーに来てくれた。この
機会にできるだけ 長く健一と遊んでもらえるよう、優香は弘樹を引き留めて家に泊まってもらうことにしたのだが・・・。
<登場人物>
風見弘樹・・・・主人公、中学生
伊藤健一・・・・弘樹の友達、中学生
伊藤裕香・・・・健一の母、主婦
伊藤孝雄・・・・健一の父、商社の海外駐在員
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-20 18:00:00
8416文字
会話率:18%
カステヘルミは公爵家の次男オリヴェルの元へ嫁ぐことになったけれど、オリヴェルは幼い時から共に育ったユリアナへの恋慕でこちらを見ようともしない。公爵家の長男もユリアナに夢中なようで、初夜で放置をされたカステヘルミは、ユリアナを間に挟んでお茶を
楽しむ公爵家の兄弟を見て、自分が窮地に追い込まれていることに気が付いた。これはユリアナと一言でも話せば、ないことないこと言われることになり、やってもいないことをでっち上げられることになるだろう。公爵家の人々はユリアナを溺愛しているので、誰を信じるってユリアナを信じるのは目に見えているもの!!しかも!しかも!ユリアナは公爵家の二人の息子に対して、恋人のような妻のような素振りで接しているの。ユリアナ様は恐らく『一妻多夫』を望んでいるのでしょうし、公爵家の二人もそれで良いと考えているのでしょう。真実の妻がいると言うのに、お飾り程度の女なんか抱けるか!!ということで放置されたということでしょう。それなら私、是非とも皆様を応援したいと思います!!一妻多夫大いに結構!!今、カステヘルミの大逆襲が始まる。完結お約束! カクヨムにも更新しております!!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-15 17:15:43
358483文字
会話率:49%
神社の神主の息子である僕は幽霊がめちゃくちゃ見える。怨霊とか悪霊とか大嫌いなのにとにかく見えるこの体質、憎い!憎すぎる!ホラーマスクをかぶって何とか現実逃避をしているんだけど、なんなの?なんで幽霊話をこの僕に持ってくるの?6股8股男の名田が
呪われた?女の怨念?知らんって!マジで関わりたくないって!はあ?夏休みに女の子たち連れて、瀬戸内海の小島に旅行に行ってから不幸な事故が続いてる?車に轢かれた?海に落っこちた?だからマジで知らないって!なんで僕にそんな話を持ってくるかな?
先祖の霊の怨念渦巻く孤島で繰り広げられる、私の方が好かれているだとか、私こそが名田君と付き合うべきだとか、そんな話にはもううんざり!海賊の霊とか、日本帝国軍の兵士の霊とか、夏だからっててんこ盛りで来る必要もないでしょう?幽霊なんかもううんざり、本当の本当に関わりたくない。だけど関わらなくちゃいけないって事なら助けて!天野さん!幽霊なんかもう見たくない、ホラーでサスペンスで幽霊てんこ盛りのラブファンタジー。
カクヨムにも投稿しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-09-28 18:00:00
135623文字
会話率:46%
私、アウロラは友人エディットの家から早めに帰宅すると夫の浮気現場に遭遇!ハレンチな場面に出くわしてしまったの。子供もいるのに、こんな屈辱ってないわ!私はその日のうちに家を飛び出して、ホテル住まいとなったのだけど、夫の浮気を受け入れるまでに十
日も要してしまったの。エディットがわざわざ心配して声をかけてくれたのだけど、彼女が呼び出した先には浮気相手の女がいて、離婚誓約書を差し出されることになってしまったの。友人の裏切りで息子まで取り上げられてしまった私は絶体絶命!
浮気された上に、夫も子供も奪い取られた私はどうなってしまうの!!!
絶対に許さない、関わった人間全員にざまあを食らわせる、痛快離婚復讐劇! カクヨムにも掲載しています。
短めで終了します。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-12-02 20:00:00
68733文字
会話率:37%
マレリーナは国のために政略結婚を強いられた若き王女。
相手は冷酷で、美麗な容姿を持ちながら浮いた噂がひとつもないことから女嫌いとさえ噂されている他国の王太子ユーリク。
「私に愛されることなど望まないように」──結婚式当日に言いはなたれた彼の
言葉にマレリーナの心は凍りつく。
けれど、マレリーナはユーリクの瞳の奥にひそむ孤独に唯一気がついた。彼女は妻として彼にそっと寄りそうことを決意する。
マレリーナに冷淡に接していたユーリクだが、彼女の優しさに触れて次第に心を解かされていく。やがて彼女への想いは愛情へと変わってゆき、ふたりは子宝にも恵まれる。
これからも幸せな日々がつづいていく。そう思っていたある日、マレリーナが病に倒れて──。
一途な恋と家族愛の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-15 17:10:00
51703文字
会話率:25%
15歳になった者が女神より『職業』と専用の『スキル』を授けられる『神授の儀』。
騎士の名家に生まれた少年、ラムダ=エンシェントはこの儀式で女神より与えられたのは【ゴミ漁り】と言う最底辺の職業と、【ゴミ拾い】と言う外れスキルだった。
それ
に激怒した父は、『騎士に成れないお前は我が息子では無い……ただのゴミだ!』と罵倒してラムダを家から追放してしまう。
追放され失意の中で放浪するラムダは、偶然迷い込んだ遺跡で数万年前に滅んだ古代文明の遺物――――『アーティファクト』を発見する。
ゴミとして遺棄されていた超性能のアーティファクト。外れスキルだと思われていた【ゴミ拾い】のスキルは、なんとこのアーティファクトを唯一、使いこなせる事ができる効果を秘めていた。
そして、最上位の騎士すら軽く上回る圧倒的な力を手にしたラムダは、アーティファクトを駆使して徐々にその頭角を現して成り上がっていくのだった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-15 17:06:14
3566077文字
会話率:57%
サイモンは貧乏騎士の次男。青年となれば家を出て生きていかねばならない。
騎士団などの武の道か、王政府の役人などの文の道か、または聖職者の世界か、その3つの道を選び兼ねていたサイモンは、ひょんなことから富豪の商人の暮らしを垣間見る。
身分に縛
られ、見栄・外聞にうるさく、その内実は貧乏暮らしという騎士の社会に嫌気がさしていたサイモンに、実力でのし上がることができ、豪勢な暮らしをしても構わない商人は魅力的であった。
しかし、騎士の息子が商家の小僧から始める訳にはいかない。
サイモンはどうやって大商人になるのか、命を賭けて知恵を振り絞る。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-15 17:00:00
7571文字
会話率:14%
従業員200人の尾浦機械は一致団結という社風の下、業績好調の中、急遽社長が倒れる。その息子が後任の社長になるが、これまでのみんな仲良くという社風が気に入らずにその中心人物の総務部長を追い出し、業績による競争システムを導入する。
当初うまく行
っていた改革だが、次第に社内は荒れ果てていく。
その結果は?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-16 22:00:26
6571文字
会話率:23%
高校入学の日、明星次郎は自らが魔王と人間のハーフであることを父より告げられる
禿デブ眼鏡の中年三拍子揃った親父がルシファーて思いつつも証拠を見せられ納得
そこで話が終わるかと思いきやどっこいそうはならず
ルシファー失踪に端を発した次代の魔王
を決める代理戦争に巻き込まれてしまう
親友二人は代理戦争におけるイレギュラー、担任教師はミカエルの娘
そこに自分という魔王の息子まで絡むとなれば……
「クッソ、親父が怪しすぎる……! 状況証拠だけ見れば絶対良からぬこと企んでるやつじゃん……」
※ルシファーは潔白です
カクヨムにも投稿してます折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-15 17:00:00
446815文字
会話率:42%
時は乱世。
ユーベル大公国領主フリードには4人の息子がいた。
長男アルベルトは武勇に優れ、次男イアンは学識豊か、3男ルドルフは才覚持ち。
4男ノアのみ何の取り柄もなく奇矯な行動ばかり起こす「うつけ」として名が通っていた。
3人の優秀な息子達
はそれぞれその評判に見合う当たりギフトを授かるが、ノアはギフト判定においてもハズレギフト【鑑定士】を授かってしまう。
「このうつけが!」
そう言ってノアに失望した大公は、ノアを僻地へと追放する。
しかし、人々は知らない。
ノアがうつけではなく王の器であることを。
ノアには自身の戦闘能力は無くとも、鑑定スキルによって他者の才を見出し活かす力があったのである。
ノアは女騎士オフィーリアをはじめ、大公領で埋もれていた才や僻地に眠る才を掘り起こし富国強兵の道を歩む。
有能な武将達を率いる彼は、やがて大陸を席巻する超大国を創り出す。
カクヨム、アルファポリスにも掲載予定。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-15 17:00:00
359922文字
会話率:39%
国一番の悪徳領主と名高い父を偉大と信じる新領主ゼノン。父の急死で領主となったゼノン。
偉大な父のように「力」で領地を支配すべく、父のやり方を忠実に実行する。
厳しい徴税、尊大な視察、容赦ない借金踏み倒し(?)、家臣への恫喝、豪華な(?)城の
装飾。全ては父のような偉大な領主になるためだ。家臣がなぜか感服し、領地がなぜか豊かになるのは、全て自分の威光の賜物!
今日もゼノンは絶好調だ!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-15 16:29:59
101885文字
会話率:21%
少女リカはとある暗黒家族の長女、家族の未来にかかわる重大な任務を執行する時に、友人たちに裏切られ、仲間をすべて失った。責任を問われ、家族から追放する羽目になる寸前。
神農財団の経営者たちはその暗黒家族の秘密を知ったせいで、全員殺され、息
子のイズルだけが超能力が覚醒したおかげで魔の手から逃れた。
暗黒家族のライバル組織は、復讐に手助けしようとイズルに声をかけた。
その組織が提案したのは、なんと、イズルがリカの夫になって、暗黒家族内部に侵入するという屈辱な「婿入り」計画だ。
リカの信頼を得るために、イズルは小馬鹿なCEOに扮して、リカと馬の合わない同居生活を始める。
徐々にその暗黒家族と神農財団、そしてリカの過去の秘密を暴いていく。
---
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-15 14:04:07
268866文字
会話率:36%
王国一の精霊魔術師、公爵令嬢のエミリアには唯一の欠点があった。それは口下手であるということ。
「お前とは離縁だ! 荷物をまとめて出ていけ!」公爵令嬢のエミリアはオルドン公爵へと政略結婚で嫁ぎ、一人息子を授かる。しかし息子のフォードは生まれ持
った魔力が少なかった。
フォードが4歳の時、ついにエミリアはフォードとともにオルドン公爵家から追い出されるように離縁を言い渡される。
絶望の淵に立ったエミリアだが、その日の夜にエミリアは前世を思い出す。口下手で受け身だった過去の自分に別れを告げ、エミリアは息子を連れて隣国へ逃亡する。
そして隣国にてエミリアは元学友で騎士団長のロダンと再会を果たす。貴族学院で助け合っていたロダンはエミリアのことを忘れておらず……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-15 13:01:28
332367文字
会話率:30%
異能犯罪特殊対策組織、通称軍の訓練生、冬木ユウキ。彼は最強の異能力者と呼ばれた英雄の息子だった。そんなプレッシャーなど感じず、学校で好き勝手に暴れていた。ある日学校の風紀委員長から、校内の素行調査を頼まれるユウキ。軽い気持ちで引き受けた訓練
生は、一つの石によって宇宙、異世界を巻き込んだハチャメチャな物語に巻き込まれていく。異世界、SF、なんでもありのハチャメチャな異能力バトル!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-15 12:36:30
53604文字
会話率:34%
後妻として男爵家に嫁いだヴィオラは、継子いじめで糾弾され離婚を申し立てられた。
しかし当の義娘であるシャーロットは、親としてどうしようもない父よりも必要な教育を与えたヴィオラの味方。
義娘を連れて実家の商会に出戻ったヴィオラは、貴族での生活
を通じて身につけた知恵で新しい服の開発をし、美形の義娘と息子は服飾モデルとして王都に流行の大旋風を引き起こす。
そんな中、継母に迫害された伯爵家嫡男が、継子いじめの疑惑でヴィオラに近づいてきて?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-15 12:11:06
97219文字
会話率:33%
「樒(しきみ)の魔女」として名の知られた「私」こと守銭奴現代魔女・アシュタヤは、約二十年前、気まぐれに双子の人間の姉妹を拾った。人間はいい。そのまま眷属として育ててもいいし、いざと気に入らなければ食ってもいいのだ。そんな感じで拾い育てた姉妹
が、実は男兄弟で――?
そのまま二十歳になるまで育てた双子のミゲルとニコルは、果たして実に凶器的な美貌を持つ兄弟に育ってしまった。今や立派に魔術を会得し、家事や経営、薬草採取や薬の調合など、私生活にも抜群に秀でる息子二人は、母である私を片時も忘れずに溺愛してくれる。一方の私はその家族愛というものの豊かさに贅沢に苦悩する生活を送っていた。ああ私はなんて幸せなのかしら。こんなグレートな幸せを一人で囲っていていいんですか……。
そんな私の桃色吐息のバラ色生活は、魔女を追い詰め殺戮しようとする教会の異端審問官の来襲によって幕を閉じる。
どうやらその襲撃の背景には、魔女根絶を目論む地上最悪のアバズレ女「東の聖女」の思惑が潜んでいるようで――?
だがそんな世の中の流れなどどうでもいい。今の私には目的がある。それは強く美しく育った息子たちの嫁探しをし、野球の試合ができるぐらいの人数の孫に囲まれて暮らすことなのだ。その幸せ家族計画を邪魔するヤツなんて、私たち最強家族の敵じゃないんだぜ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-15 12:10:00
61050文字
会話率:36%
「樒(しきみ)の魔女」として名の知られた魔女・アシュタヤは、約二十年前、気まぐれに双子の人間の姉妹を拾った。人間はいい。そのまま眷属として育ててもいいし、いざと気に入らなければ食ってもいいのだ。そんな感じで拾い育てた姉妹が、実は男兄弟で――
?
そのまま二十歳になるまで育てた双子のミゲルとニコルは、実に凶器的な美兄弟に育った。立派に魔術を会得し、私生活にも秀でる息子二人は、母であるアシュタヤに絶えずこよない愛情を向け続ける。一方のアシュタヤはその家族愛の濃密さに身をよじり贅沢に苦悩する生活を送っていた。ああ私はなんて幸せなのかしら。こんなグレートな幸せを一人で囲っていていいのかしら……。
アシュタヤの桃色吐息のバラ色生活は、やがて魔女を追い詰め殺戮する異端審問官の来襲によって幕を閉じる。どうやらその襲撃の背景には、魔女根絶を目論む地上最悪のアバズレ女「東の聖女」の思惑が潜んでいるようで――?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-02-17 12:00:00
13130文字
会話率:32%
努力が才能を凌駕し、分家が本家を超えていく。
★作者個人でAmazonにて自費出版中。Kindle電子書籍有料ランキング「SF・ホラー・ファンタジー」「児童書>読み物」1位にWランクイン!
「お前みたいな無能は分家がお似合いだ」
幼い頃から魔法を使う事ができた本家の息子リーヴは、そうして魔法の才能がない分家の息子アシックをいつも笑っていた。
東にある小さな街を領地としている悪名高き貴族『ユーグ家』―古くからその街を統治している彼らの実態は酷いものだった。
本家の当主がまともに管理せず、領地は放置状態。にもかかわらず、税の徴収だけ行うことから人々から嫌悪され、さらに近年はその長男であるリーヴ・ユーグの悪名高さもそれに拍車をかけていた。
容姿端麗、文武両道…というのは他の貴族への印象を良くする為の表向きの顔。その実態は父親の権力を駆使して悪ガキを集め、街の人々を困らせて楽しむガキ大将のような人間だった。
悪知恵が働き、魔法も使え、取り巻き達と好き放題するリーヴを誰も止めることができず、人々は『ユーグ家』をやっかんでいた。
さらにリーヴ達は街の人間だけではなく、自分達の分家も馬鹿にしており、中でも分家の長男として生まれたアシック・ユーグを『無能』と呼んで嘲笑うのが日課だった。だが、努力することなく才能に溺れていたリーヴは気付いていなかった。
自分が無能と嘲笑っていたアシックが努力し続けた結果、書庫に眠っていた魔法を全て習得し終えていたことを。そして、本家よりも街の人間達から感心を向けられ、分家の力が強まっていることを。
やがて、リーヴがその事実に気付いた時にはもう遅かった。
アシックに追い抜かれた焦りから魔法を再び学び始めたが、今さら才能が実ることもなく二人の差は徐々に広まっていくばかり。
そんな中、リーヴの妹で『忌み子』として幽閉されていたユミィを助けたのを機に、アシックは本家を変えていってしまい…?
◇過去最高ランキング
・アルファポリス
男性HOTランキング:10位
・カクヨム
週間ランキング(総合):80位台
週間ランキング(異世界ファンタジー):43位折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-15 12:04:30
687403文字
会話率:56%
『征錬魔術師』―それは、望まれなかった英雄。
『神聖アルト国』にある『王都シュヴァイツァー』に住み、『稀代の征錬術師』と呼ばれた父を持っていた少年レオハルト・ヴァーリオン。
しかし、彼自身は征錬術を上手く扱う事が出来ず、"落ちこぼ
れ"と呼ばれている。だが、それは幼い頃に征錬術で人を傷付けてしまったことが原因だった。
さらに、レオハルトにはもう一つ世に隠していることがある…それは、彼が千年前にその存在を消したと伝えられている『魔術師』の母から血を引いていたことだ。
そして、事件は起きる。亡き母以外にも存在していた『魔術師』が千年前の復讐の為、王都へと襲撃してきたのだ。 『征錬術師』と『魔術師』…相容れない二つの存在が激突し、千年の時を経て再び戦いの幕を開ける中、レオハルトは人生を大きく変える相手と出会う。
彼女の名前はレイシア・レディスター。
千年前の復讐の為、『征錬術師』へと迫る『魔術師』の国の王女だった―。
『悪行貴族のはずれ息子』の白波 鷹ファースト作品『ノード戦記 征錬魔術師』を『ケルム王国物語』へ改題して再始動!
"落ちこぼれ"と呼ばれていた英雄が追放され、やがて王となって復讐する長編ダークファンタジー小説、開幕!
★この作品は作者が最初に書いた長編で、試行錯誤しながらゆっくり書いています
★作者個人でAmazon、楽天Kobo、BOOK WALKERに自費出版中。表紙は熊谷ユカ様に描いて頂きました。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-17 21:45:58
200042文字
会話率:41%
結婚なんてしたくない。それが、伯爵令嬢リュシエンヌの口癖だった。しかし年頃の令嬢である彼女は、父親の手により無理やり年上の男性に嫁がされることになってしまった。
どうしても結婚したくないリュシエンヌは、名前を捨て身分を捨て、男装して家か
ら逃げ出した。やがて遠くの町にたどり着いた彼女は、ほっと胸をなでおろしていた。これで自由だ、と。
しかしそんな彼女に、思いもかけない事態が襲いかかる。なんとその町で、彼女は聖女としてあがめられてしまったのだ。男の聖女なんておかしいんじゃないかと彼女は指摘したものの、町の人間たちは聖女の降臨を心から喜んでいた。
仕方なく彼女は、聖女リュシアンとしてしばらくその町で暮らすことにした。領主の息子セルジュと行動を共にしながら、彼女は楽しくも穏やかな日々を過ごす。
だが、その平和も長くは続かなかった。聖女の噂が王都まで届いたことで、この町全体が危険視されるようになってしまったのだ。
ずっと逃げ続けてきたリュシエンヌ、彼女はついに、困難に立ち向かうことを決意する。この町で出会った、大切な人たちのために。
※2023年の『自由になりたい令嬢は、男装して逃げだした……が、どういう訳か聖女と呼ばれて愛されている』(検索除外中)の改稿・加筆版です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-15 12:02:26
138370文字
会話率:39%
戦国時代の秦。かつて宰相として絶大な権勢を誇った呂不韋が没したその日から、時を遡る―。歴史の影に隠れた混乱の中、ある青年が転生を果たす。前世では現代日本の中間管理職として活躍していた彼は、呂不韋の息子、呂明として新たな人生を歩み始める。
幼少期から、父・呂不韋の教えと前世の記憶が交錯し、商才と知略を発揮して周囲を驚かせる。だが、呂不韋の死をきっかけに秦の政局は大混乱に陥り、彼は一人で生き抜く覚悟を決意する。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-15 12:00:00
101437文字
会話率:40%
シルヴァーナ王国の直系王女は女神シルヴァーナの血を受け継ぎ、邪悪なるものを寄せ付けない破邪の力を持つため、世界中から尊敬と憧憬を集める存在である。
ある日大陸最大の勢力を誇るソベリオン帝国皇帝アンドレアスから、シルヴァーナの王女を側室に
もらい受けたいと申し出があった。病弱で瘴気を集めやすく、明日の命も知れない息子のヴォルフラム皇子を救うための、形式上の妃としてである。
アンドレアスにはすでに相思相愛の皇后がいるため、側室になっても夫から愛されることはなく、一生をヴォルフラムのため皇宮で飼い殺しにされる運命だ。無礼極まりない申し出だが、国力の差を考えれば断ることもできず、女王は四人いる妹王女から十五歳の第四王女、フローラを側室に差し出すと決めた。
しかしフローラは側室入りを拒みたい一心で取り巻きの貴族子弟と密通、まんまと妊娠し、側室入りは不可能な身体になってしまった。
頭を抱える女王に、幼すぎるため候補から外されていた末の第五王女、六歳のガートルードが申し出る。
「わたしが帝国に参ります」
誰もがガートルードのけなげな決意を哀れみ、称えたが、ガートルードは己の運命を悲観などしていなかった。むしろ思うつぼだったのだ。
(これでやっと帝国に行ける。三食昼寝付き、食っちゃ寝のダラダラ生活が待っているんだわ!)
なぜならガートルードには日本と呼ばれる国で、毒親のもと、十二人もの弟妹の子育てをさせられた長女、櫻井佳那の記憶が刻まれていたのだから。
そんなガートルードにはお世話欲をこじらせた異形レシェフモートが侍り、俗世とは関わらずのんびり過ごしたい心とは裏腹の波乱だらけの生活が始まる――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-15 12:00:00
423604文字
会話率:33%
美しい義兄弟を取り巻く人間模様。その愛と哀しみを描く恋愛物語。
互いを想いながらも些細なことで仲違いし、家を飛び出した義弟・タケルは、通りすがりの男たちから暴行を受け、傷ついた身体で義兄・青樹(せいじゅ)の許へ帰って来る。
一方、タケルへ
の暴行に関わった男・彰(あきら)は、タケルのことが忘れられず、居場所を突き留め、彼を拉致する。
しかし、タケルが自分のものにならないと知り、最終手段に出るのだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-15 10:55:27
22764文字
会話率:42%
浮気男となかなか別れることができず、ズルズルと関係を続けていたヒロイン 篠宮美波。ようやく別れを切り出して、数年ぶりに自由の身!…になってから数週間後。その元カレが原因でトラブルに!?そのトラブルに自ら首を突っ込んできたのは、会社の意外な人
物で──。
「ねえ、篠宮さん……今の見てた?」
見てない、なにも見てないよ。
「ねえ、篠宮さん……見ちゃった?」
見てない、なにも見てないよ、絶対に見てない。
「大きな声出さないって約束できるなら手、離してあげる」
── お願い……どうか私を殺さないで。
ヤクザの組長の息子で陰キャ風を装ってる男 瀧川司(26)と、ようやくクズ男と別れて独り身になった女 篠宮美波(26)が2人だけの“秘めごと”を抱えて──。
「ククッ。これは俺達だけの秘密だね」
「……うん、ソウダネ」
危険な同僚と愛を育む…?
── 秘めごとは突然に折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-15 08:13:39
126858文字
会話率:63%