「はい、ちゅーもーっく! 本日わたしは、とうとう王太子殿下から婚約破棄をされました! これがその証拠です!」
ヴィルヘルミーネ・フェルゼンシュタインは、そう言って家族に王太子から届いた手紙を見せた。
「「「やっぱりかー」」」
すぐさま
合いの手を入れる家族は、前世から家族である。
日本で死んで、この世界――前世でヴィルヘルミーネがはまっていた乙女ゲームの世界に転生したのだ。
しかも、ヴィルヘルミーネは悪役令嬢、そして家族は当然悪役令嬢の家族として。
ゆえに、王太子から婚約破棄を突きつけられることもわかっていた。
前世の記憶を取り戻した一年前から準備に準備を重ね、婚約破棄後の身の振り方を決めていたヴィルヘルミーネたちは慌てず、こう宣言した。
「船に乗ってシュティリエ国へ逃亡するぞー!」「「「おー!」」」
前世も今も、実に能天気な家族たちは、こうして断罪される前にそそくさと海を挟んだ隣国シュティリエ国へ逃亡したのである。
そして、シュティリエ国へ逃亡し、新しい生活をはじめた矢先、ヴィルヘルミーネは庭先で真っ黒い兎を見つけて保護をする。
まさかこの兎が、乙女ゲームのラスボスであるとは気づかづに――
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-22 20:50:00
144009文字
会話率:17%
元病弱令嬢、アンブラー伯爵家の長女ブリジットは、体が丈夫になった今も病弱だと偽って田舎領地で暮らしている。それは、仕事後忙しくて領地をほったらかしにしている両親の目を盗んで、商品を開発してお金儲けがしたいから!ああっ、あの金貨のチャリンチャ
リンという音といったらーー、うふふふふふ!今日もブリジットはお金を数えてうっとりだ。できることなら一生こうしてお金儲けをして生きていたい。
そんなブリジットには幼い頃に婚約した公爵令息ファビアンという婚約者がいた。もしファビアンとこのまま結婚したら、きっと今の楽しいお金儲け生活はできなくなるはず。そんなのは絶対嫌だ。ブリジットはなんとかして彼との婚約を破棄しようと手紙を書くが、どういうわけか、婚約破棄をするのではなくファビアンが領地まですっ飛んできて…。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-08 21:40:00
65127文字
会話率:36%
科学技術が進歩して、ずいぶんと便利な世の中になった。そんな中で、良い年した大人が、魔法使いになりたいと本気で思っているなんて、他の誰にも言えない。本物の本職には別として。
リッコは子どもの時間を共に過ごした魔法使いとの思い出があるから、
魔法の存在を信じている。そのため魔法使いになりたいという夢を今も大切に抱いているのだ。
しかし夢の実現のためには杖を入手しなければならないと思い込んでおり、更には杖が高額で取り引きされる商品だとも誤解している。その誤解のまま突き進んで、魔法使いから絶縁されてしまうリッコ。
意気消沈する彼女の元に意外な朗報が届く。曰く、魔法の杖を工場で大量生産するので、その製品のテストをする技術者を探している。最初から最後まで手探りの業務になるが、やってみないかと。
魔法使いに縁を切られた以上、他に魔法の杖を得る道はないと考えたリッコは二つ返事でこれを引き受けたのだった。
本物と遜色ない杖の開発には否定的な魔法協会。
魔法など危険なだけで一利もないとする協会の対抗勢力。
珍しい製品で荒稼ぎに燃えるプロジェクト関係者。
それぞれの思惑が交錯する中で、魔法の杖の開発が始まった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-22 19:16:27
63607文字
会話率:47%
料理には味付けの基本とされる『さしすせそ』がある。
さ:ザーメン
し:腎水
す:スペルマ
せ:精子
そ:荘厳華麗なる白濁液
料理をする者ならば当然知っているはずの常識。シコランの三つ星料理店の条件の一つとしてコレが使われて
いることはあまりにも有名。
ところで、この『さしすせそ』が全て同一の物であるということはもはや言うまでもないことではあるが、しかしなぜこんなにも呼び名があるのだろうか。
それはこの調味料が世界中で愛されていることの証明に他ならない。東西南北どこの国も、料理にザーメンを使う『食ザー』という文化が深く根付いているのである。
太古の時代に遡れば、世界三大美人が一人、あのクレオパコラも食ザーによる美容法を実践していたとされており、健康にも効果的であることは科学的に調査するまでもない。
飲めば万薬。食せば満腹。ぶっかけなければ食事に非ズ。灰汁目尿結石の言葉である。
日本の文豪にさえそう言わしめる究極の調味料『ザーメン』。
しかし、現代。かつて人々から愛された食ザーは汚いと真逆の評価を受け衰退を続けている。
『さしすせそ』は砂糖、塩、酢、醤油、味噌などというこじつけがましいものになり、シコランはオワコンとされ、数々の食ザー店は店を畳んだ。食ザー文化は歴史の闇へと放り込まれるように完全に無かったことにされようとしている。
しかし、東京の下町にひっそりと佇むその大衆食堂はその看板を下ろすことなく今も営業を続けていた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-22 02:00:00
2220文字
会話率:50%
~~~接触不可とする時代に、非接触恋愛をするとしたら、如何したい?~~~
今の地球は、30世紀に入っていた。21世紀にコロナが流行し、その後もコロナが型を変えて次々と新種のウイルスが発生していた。30世紀に入った今も、初期のコロナと
は異なるタイプが流行しており、最早コロナとは呼べない別の新種ウイルス『クロス』が、今は大流行していた。『クロスウイルス』は十字の形に似ており、簡易的な名称としてそう呼ばれていた。
そのお陰で今では日本の法律でも、みだりに人と触れ合ってはいけないと、例え家族であってもむやみに触れてはいけないと、そう決められてしまっている。例え家の中でも、特に監視はされていなくとも、家族がウイルスに感染すれば、バレてしまう。そうなれば徹底的に調べられ、むやみな接触があったと知られた時、法の裁きを受けることとなる。何年も監視付きの孤立生活という実刑となれば、ある意味では刑務所より孤独が厳しい生活に、気が狂う者も続出していた。
そういう時代に生まれた『とある一般人の少女』は、ウイルスに罹らない為の不便な生活を強いられながらも、人として恋をして…。
※これは、未来のコロナ禍の状況の中で、懸命に足掻いて頑張る少女のお話です。少女の家族や身の周りの人々を通し、今のコロナ禍の対策をちょっぴり風刺した内容となります。ギャグ要素的に作った作品ですが、笑えない部分も出て来るかもしれません。今のコロナ禍の方が数倍マシ…という気持ちで、書いていこうと思います。作品の更新頻度は、1ヶ月に数回程度を予定しています。書きたい時に書くをモットーに、無理しない程度を目指します。
※どこまで描くか分からないので、念の為『残酷描写あり』としています。『暴力』はない予定。
※温暖化問題はなかった…という前提の未来世界です。火星移住などもない前提です。但し、少子化問題は使用しており、一部この世界の現実とは、異なる部分が見られます。(未来としても)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-22 00:00:00
135400文字
会話率:42%
彼女を守る為だったら何でもする! ~お姫様とナイトの物語~
『私』が男装してでも守る!そう決意して約束した『私』と、『幼馴染の少女』の2人……。『私』は高校生になった今も、『幼馴染の少女』の『ナイト』役として演じて切っているけれど、、『幼
馴染の少女』は『お姫様』として、未だ男性恐怖症の所為もあり、『私』だけを見つめている。しかし、いつまでもこの関係で居られないし、居られる訳もない。だから、『私』はある決意を胸に行動し続ける。飽く迄も『お姫様』を守る為に……。『お姫様』の『ナイト』を委ねられる誰かの為に……。
少しずつ変わって行こうとする『お姫様』と、器用に『ナイト』を演じ続ける『私』の複雑な関係。『私』はそれでも、大切な人を守る為なら……手段は選ばない?!
そして…『私』の弟、『お姫様』の兄、部活のイケメン男子部員達、『私』に恋慕する女子友を巻き込んでは、三角関係以上のより複雑化する関係に……?!
最終的に…大人になる一歩手前で2人が選ぶ道は……?恋愛?友情?それとも……。
***このお話は、『お姫様』役の『未香子』目線で進みます。ヒロイン(副主人公)の語りとなっています。ヒーロー(主人公)扱いの『ナイト』役『夕月』は、行動・口調は男子そのものといった感じの女子です。(但し、ナイトに成り切れない場面で、限られた時間のみ、お嬢様言葉。)
『夕月』は自分の本心を人に見せないタイプなので、結果的に『未香子』が語るという形式になりましたが、番外編などでは『夕月』視点が見られます。また、他にも脇役陣の視点も多めです。
最終的には、普通の男女恋愛を目指しています。ガールズラブ的な表現が含まれており、前半は主にその傾向が強く見られます。後半近くまでは含まれる予定ですので、ご注意ください。
★登場人物一覧の第一弾を投稿致しました。今後、第二弾でもイケメン男子が登場する予定です。
★同シリーズの短編『お正月をあなたと』と『双子姉弟の事情』の2作も、よろしくお願い致します。
★更新途中ですが、プロローグから順次、改稿を行っています。読みやすい文章を目指す為、問題のあるお話を修正致します。ご了承下さい。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-13 00:00:00
732216文字
会話率:24%
一言でいうと、とある星系で政府が進めていた秘密プロジェクトを阻止し、秘匿されていた歴史を暴く物語。その過程で主人公は自身と家族をも省みることになる。
主人公はラルスバラン星系内では滅び行く星と言われている古い惑星、ラシル・ファシス出身のボ
ウイ·サザビア(偽名)。ドローン的な小型攻撃機、サボを同時に三機操れる優れた傭兵パイロットとして、ラルテイン将軍の部隊に入隊するところから話は始まる。初めに示されたのは、今も戦闘が続く空域を抜けて休戦空域へ向かう行程だったが、ラルテイン隊は、途中の空域で謎の動きを見せた……
* 戦争、殺人を扱っているので、R15にしました。
* 更新/公開は不定期、平均では週1前後になるんじゃないかと思います。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-21 21:20:00
110973文字
会話率:28%
「黄金の時代」から始まった冒険者ブームは今も衰えることはなく、人々は冒険者に憧れ自由を渇望していた。これはそんな時代に活躍をとげた一人の冒険者とその仲間達の物語である。
‥‥‥とか何とか言われているが、その実状は肩書きだけが勝手に立派にな
ってしまったちょっと人より攫われやすいだけのごく普通の小娘が、個性豊かな冒険者達に振り回されたり振り回したりするドタバタ劇である。
果たして何の能力も持たない一般人ギルドマスターのクリアに平穏な日々は訪れるのだろうか。
*現在10話まで毎日更新中です!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-21 19:00:59
156837文字
会話率:45%
〇暦3XXX年、未だ多くの人々が地上に住んでいた。しかし、隕石の接近、地震、火山噴火など地上では本当か、嘘か分からないニュースやネットの動画など、噂が広まり、世界は混乱に陥った。地上の様々な国同士の争いは地球規模の危機にはもう無意味で、国境
は無くなり、ある人々は空中都市を作り空に移住し、ある人々は地下都市を作り地下に移住した。ただそれらの噂を信じない人たちや無力な人々は地上に残り今までの生活を送った。
都市を作るには大量の資源が必要で、空中都市と地下都市はそれぞれの街をつくるために地上の資源を奪い合った。それゆえ、お互いの都市は対立関係にあって、今も地上で奪い合いを続けている。地上の人たちは大多数がそもそもなす術がなかった人たちだったため、その争いや資源を取られることすら止める事ができなかった。
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空中都市は空飛ぶ未来への方舟、「エターナルアーク」。通称エターク。地下都市は希望の新天地、「ニューエイジグランド」。通称ニューラ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-21 14:35:03
41164文字
会話率:37%
千年前、世界を救った“魔女”がいた。
けれど、その英雄が、今も生きていることを知る者は少ない。
千年を生き、不老不死となったその魔女は、
山奥の小さな家でひっそりと暮らしている。
死ぬことを夢見ながら。
少年の名は、ルイ。
かつ
て何者でもなかった彼は、今ではその魔女の弟子となり、
料理を作り、掃除をし、ときどき師匠を“殺して”いる。
これは、世界を救ったはずの魔女と、
世界を壊すかもしれない少年の、
静かで、穏やかで、どこか狂った共同生活の物語。
そして、いつか彼の選んだそのひとつの選択が――
世界のすべてを変えてしまうことになるとは、
このとき、まだ誰も知らない。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-21 11:28:29
23836文字
会話率:37%
暉《き》の国。
夜になると妖者と呼ばれる魑魅魍魎が跋扈する地。かつて国を脅かしていた、邪悪な鬼術を操る一族が伏魔殿に封じられてから数百年が経った今も、その影響は止まず。
国の各地方を守護する五つの一族は、妖者によって日々絶
え間なく起こされる怪異に手を焼いていた。
紅鏡《こうきょう》、碧水《へきすい》、光焔《こうえん》、金華《きんこ》、玉兎《ぎょくと》。
国は五つに大きく分かれており、それぞれ金虎《きんこ》、白群《びゃくぐん》、緋《ひ》、雷火《らいか》、姮娥《こうが》という一族が治めている。
一族の長は宗主と呼ばれ、その嫡子を公子と呼ぶ。一族に仕える者、また一族の門下に入り術を修めた者は術士と呼ばれた。
紅鏡。金虎の一族に、痴れ者の第四公子という、不名誉な名の轟かせ方をしている、奇妙な仮面で顔を覆った少年がいた。
名を無明《むみょう》。
高い霊力を封じるための仮面を付け、幼い頃から痴れ者を演じ、周囲を欺いていた無明だったが、ある出逢いをきっかけに、少年の運命が回り出す――――――。
※この作品は、投稿サイト「カクヨム」さんにも掲載しています。
https://kakuyomu.jp/works/16817139555360581458
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-21 07:00:00
496839文字
会話率:34%
彼の胸の奥には、今も解けない“記憶”がある。かつて愛した人との記憶。喫茶店を開くと決めた理由も、その人が残していった「標本ノート」がきっかけだった。
ノートには、こう書かれていた。
“記憶は腐る。だからこそ、標本にして残す必要がある”
キーワード:
最終更新:2025-06-21 04:30:00
5056文字
会話率:48%
営業職の俊哉は7年の交際の末、静かに別れた。恋人京子とのことを忘れられずにいた。
お互い強く傷つけあったわけでもない。
すれ違いの果てに、選んだ大人の別れ。
彼の手元には、今も彼女がオーダーメイドで送ってくれたネクタイピンがある。
ギャラリー店で懐かしサインに目を留める。
急にネクタイピンに触れたくなった。
オーダーメイドでプレゼントされたネクタイピン"永遠"が続くと信じていた。
永遠は壊されてしまったけど、ちゃんと好きだったのは確かだ。
今度外出するときに、ネクタイピンを付けよう。
思い出をネクタイピンに乗せて飾るために・・・
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-20 23:02:22
1015文字
会話率:17%
おや、偶然に通り掛かった、そこのあなた。
そうです、あなたです。
あなたも、あのバーをお探しでしたか?
私はよく通っていましてね。
時々、こうやってバーを探している方を見つけると案内しているんですよ。
良かったらお店まで御一緒しましょう。
この坂を上がった、ほら、あの小さな看板。
おや、マスターとはお知り合いでしたか。
いえね、今度のお店は構えは小さいですが、
中へ入ると、陽気なマスターとお喋りな常連さんが、
あなたの冒険談を聴きたがっていて、今も賑わっているようなんです。
なんとも探しにくいお店ですが、きっとあなたもお気に入りになると思いますよ。
この小さな扉を開けて、ほらあそこ。
さ、カウンターへ御案内しましょう♪折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-20 19:54:01
11767文字
会話率:1%
──日本の裏側では、今日も誰かが消えている。
人知れず行方不明になる若い女性たち。その数、年間二万件以上。
その背後には、麻薬でも、暴力団でもない──
「人間そのもの」を狙った、現代の闇が存在していた。
警察も手を出せない。
政治も見て
見ぬふりをする。
メディアは、真実を“編集”する。
だが、それを許さない者たちがいる。
忍。
影に生き、影を狩る者たち。
千年の時を超えて受け継がれた彼らの使命は、今もなお、この国の“背骨”を守り続けていた。
──そして、新宿。
欲望が剥き出しのこの街。
ネオンは夜を溶かし、闇と光の境界を曖昧にする。
そんなこの街に、ひとりの忍が降り立った。
通称・黄昏。
完璧な体術。
鋼の精神。
感情を殺し、任務を果たすことだけに全てを費やしてきた忍。
そんな彼に、ある日突如、奇妙な任務が言い渡される。
「……貴様、地下アイドルになれ」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-20 17:00:00
28174文字
会話率:23%
幼馴染の遥とは、小さな頃からいつも一緒だった。
学校の帰り道も、くだらない会話も、当たり前のように隣にいてくれる――そんな日々が、これからもずっと続くと思っていた。
けれどある日、遥は一枚の手紙を残して、少しだけ先に帰っていった。
「返
事、今はいらないから。急がなくていいよ。」
あの時は気にも留めなかったその言葉が、今も胸の奥で響いている。
これは、声にならない想いを抱えたまま歩き続ける僕の物語。
――たったひとつの“返事”を探して。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2025-06-19 18:04:50
1087文字
会話率:37%
身に覚えのない罪を着せられて婚約を破棄された。
家族は殺され使用人を殺され親族まで殺された。
なのに、当事者だけは今も生きている。
何年も何十年も何百年も変わらぬ容姿で生きている。
いつしか、ただの令嬢だった女は魔女と呼ばれるようになった。
悲しき魔女の誕生譚──折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-19 05:27:17
4761文字
会話率:26%
西日本の広島湾に浮かぶ小さな島・宮島。
厳島神社で有名なこの島は、“神の島”とも呼ばれ、今も数々の伝説を抱えている。
宮島は、厳島神社や大鳥居で知られ、多くの観光客が訪れる人気の観光地だ。しかし、観光地としての賑わいの裏には、ガイドブッ
クに載らない“七つの謎”が眠っていると言われている。
それは地元の人たちの間で、密かに語り継がれてきた都市伝説。
深夜の商店街に現れる女の霊、海の中から聞こえる謎の声――。
「そんなの、ただの噂でしょ」
そう思っていた、理屈っぽくてちょっと冷めた女子高生・月乃紅葉。
けれどその夜、彼女は“その噂”の真実に足を踏み入れてしまう。
―これは、神の島に潜む“7つの謎”と、ひとりの少女の物語。
『宮島のオカルト7選』
① 商店街の幽霊
② 大鳥居の人魂伝説
③ 幽閉された巫女
④ 弥山に潜む天狗
⑤ 影を追いかける狐
⑥ 厳島神社の足音
⑦ 海の底の祭壇折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-19 01:40:38
9811文字
会話率:12%
恋愛禁止の人気アイドル・初瀬莉莉。
同じマンションに住む、普通の男子大学生・藤城火花。
二人は中学で出会い、今も誰にも知られず“夜だけ”の関係を続けている。
恋人でもない。けれど、ただの友達でもない。
名前を付けられないこの関係は、もしかし
たら――恋より深いのかもしれない。
※毎日21時更新(予定)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-18 21:00:00
246260文字
会話率:41%
現代にも口伝で語り継がれる恐怖体験は存在する。
怪談や都市伝説と呼ばれるその話の真偽は今も定かではないが、それらは人々を魅了し続けている。
都市伝説の魅力に取り憑かれた大学生達の日常と、ほんの少しの非日常。
待ち受けるモノは一体何なのか!?
何もないのか!?
ロマン追い求める彼らはどうなってしまうのか!?どうにもならないのか!?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-18 09:05:19
227398文字
会話率:65%
咳が止まらず受けた検査の結果は、思いがけないものでした。
定年後の穏やかな暮らしが始まるはずだった父は、
即日入院し、家族とともに“かけがえのない一週間”を過ごすことになります。
娘が手を握りかけた言葉、息子が仏壇に向けた独り言、
そして
父の魂が感じていた静かな愛と願い。
生と死のあわいで交わされた、目には見えない想いの記録。
父が見せてくれたのは、「愛は、死を越えて続く」という真実でした。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-17 23:33:26
3871文字
会話率:18%
ディオニソス大陸西方、アルカディア王国の中央部に位置する王都アルカディアス。
領地を持たない貴族、ソリス男爵家の三男として生まれたエリオス・ソリスは、10歳の誕生日に前世の記憶を思い出す。
エリオスの前世は、魔法に傾倒しすぎるあま
り全てを捨てた老人、ドグラスであった。ドグラスは決して悪性の人物ではなかったのだが、魔法以外の一切に興味を抱くことができず、人生の大半を森の奥で過ごした世捨て人であった。
しかし、ドグラスの魔法士としての実力は、実は世界トップクラスだった。ドグラス本人は他者にさえまるで興味を持たなかったため、自身の実力がどれほどのものであったかを知らなかったが……もし外の世界にて力を振るっていたならば、彼は確実に賢者と呼ばれていたであろう。
そんなドグラスは輪廻転生の秘術により、死病に侵された肉体を捨てて転生を果たす。その転生先がエリオスであり、10歳の誕生日にて遂に覚醒を果たしたのだ。
そして、ソリス男爵家は騎士の家系である。エリオスの父はアルカディア王国聖騎士団の副団長を務めており、かつて戦場でも活躍した歴戦の勇者であった。その素質をエリオスも色濃く受け継いでおり、将来を嘱望されていたのだ。
……それには、アルカディア王国を取り巻く厳しい状況もあった。エリオスが生まれたちょうどその年、王位継承権争いでゴタゴタしていた隙を他国に突かれ、アルカディア王国は領土の約2割を侵攻により失っていたのだ。その際に多くの将軍や兵士が名誉の戦死を遂げており、アルカディア王国は今も深刻な戦力不足に悩まされていたのだ。
「……これ、頑張ったらすごい出世できるんじゃないか?」
エリオス元来の武才や社交的な性格に、前世ドグラスから引き継いだ知識と魔力が組み合わさった結果……ここに、とてつもない怪物が誕生した。
これは、今世と前世の才能を受け継いだ男爵三男坊が、未来の超大国を築き上げる原動力となって立身出世していく物語である。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-17 08:00:00
39329文字
会話率:40%