婚約破棄なんて小説の中だけ。
そんな事を考えていた主人公、アリアネ・フォースター侯爵令嬢だったが、参加していた卒業パーティの最中、婚約者であるレオポルト公爵令息に婚約破棄を叫ばれた。
毅然とレオポルトに言い返すアリアネ。周囲もアリアネ
の味方である事に、レオポルトは気が付かない。そして彼女は婚約白紙を陛下に奏上していた事も伝えた。
驚くレオポルトはなお言い訳を続ける。そして再度レオポルトが苛立ちからアリアネに声を荒げたその時。
彼女が反応する前にどこからか声が響いてーー。
「ああ、ちゃんと聞かせてもらったよ♪ ただ……君のみっともない姿は、『皆』が見ているけど大丈夫かい?」
その声は天井付近にある窓から聞こえる。そこにいたのは仮面の男だったーー。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-23 20:19:56
8231文字
会話率:27%
「カトレア、お前とは婚約破棄だ、破棄!」王太子ナルシスにより始まった婚約破棄。それは人形令嬢、と呼ばれる公爵令嬢カトレアに向けられていた。
ナルシスは許せなかったのだ。自らが寵愛しているピアレという令嬢を、カトレアが虐げているという事に。
罪を認める事なく平然としているカトレアに苛立ちが募ったナルシスは、カトレアがいつも身につけているネックレスを破壊した。勿論、カトレアに自分の立場を分からせるための脅しだったのだがーー動かなくなったカトレアを見て「死んでいる……」と誰かが呟いた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-04 22:19:43
27258文字
会話率:34%
伯爵家の娘であるキャスリーンは、似合わないドレスを着て社交界に出席することから、「目の見えない令嬢」と見下されていた。父親はキャスリーンに興味が無いのか全てを母親に任せ、母親はキャスリーンに自分の理想の淑女としてのあり方を押し付けてくる。
そんな日常に辟易していたキャスリーンだったが、参加した社交パーティーである男性が彼女に声をかけてきた事が切っ掛けとなり、彼に苛立ちをぶつけてしまう。だが、その日から彼女の取り巻く環境が変わっていくのだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-01-30 18:00:00
15715文字
会話率:40%
高校生でありながら、青春を謳歌せず、ただひたすらまっすぐ家に帰りたがる、部活も何もしない帰宅部たちー
9月が過ぎ、ようやく涼しくなってきた10月。せめて何の実りのない青春の思い出に京都をーなどと思いつつも、
彼らは修学旅行先である広島を訪
れる。一日目に平和祈念館を回り、原爆ドームで平和の鐘を鳴らし、平和を祈りつつも、
西洋人が平和の鐘を鳴らすことに彼らは異様な苛立ちを覚える。
二日目は呉にある大和ミュージアムを訪れた。戦争の悲惨さを学んだ翌日に、展示された大和の模型に興奮する。
班の中には、つまらないや京都や沖縄が良かったという者もいたが、それでも、多くは展示されたものに興奮し、
車窓から見える海上自衛隊の呉基地の蒸気を上げる潜水艦の姿にどこか憧れを抱いた。
やがて、彼らは、展示されている自衛隊が30年以上前に運用していた潜水艦の中に入る。一通り、説明を受け、いざ出ようとするが、開いていたはずの扉がしまっており、案内人もいなくなっていた。出られないことにパニックになりつつ、外部とコンタクトを取る手段を模索するが、分からず、艦内の展示ブース外も見て回る。
異様なほど多い配管の数、狭い楕円形の通路、小さすぎるベッド、操縦席、そしてソナー、魚雷ー間違いなく潜水艦の中にいる。
だがよく見ると、展示されていたはずの潜水艦とはところどころ、それどころか完全にデジタル化されたモニターにAIまで搭載されている、そして自衛隊がまだ装備していないはずの垂直発射型システム通称VLSを見つけた。さらには、外から気泡の音がした。
彼らは、見ず知らずのそしておそらく最新鋭であろう潜水艦に乗っていた。いざ外に出ようと、ハッチを開けると、燃え上がる駆逐艦と、ミサイルを発射する船の数々を目にし、彼らは自らが置かれた状況を悟る。
元々何事にもやる気を見せないか、あるいは勉学のために高校人生をささげることを決めた帰宅部の彼らは、若々しく清らかで美しい青い春ではなく、血と暴力、そして静寂な潜水艦の中で、考えたこともない戦争という名の紅い10月(レッドオクトーバー)を送ることになる。自分たちの置かれた状況に困惑し、時に対立しながらも彼らは協力し合い、家に帰るために翻弄する。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-21 21:07:23
10790文字
会話率:25%
平凡な子持ち主婦、「おばさん」と自称する名もなき女性の日常が、突如として非日常に飲み込まれる。
いつものスーパーでの買い物中、店が突如ダンジョンと化し、彼女は史上最凶の魔獣・ドラゴンに遭遇。掌に載せられ、宝石のように輝くその姿に恐怖と奇妙な
魅惑を感じつつ、命からがらダンジョンの入口に放り出される。
買い物かごも財布も化粧ポーチも失い、傷だらけの身体でミニバンに戻った彼女だが、家族からの無関心なLINEに日常の安堵と苛立ちを覚える。しかし、限定コスメと美容液が入った化粧ポーチを諦めきれず、彼女は驚くべき決意を固める――ドラゴンが潜むダンジョンに再突入し、奪われた宝を取り戻すのだ!
吾輩は猫であるをオマージュした実験的短編折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-21 21:00:00
3610文字
会話率:7%
年子の姉弟、彩子と佐助は二人暮らしをしている。
春休みのある日、彩子は佐助の何気ない一言に苛立ち、ケンカに発展してしまう。
苛立ちをぶつけて完成したのは、呪いを込めた料理たち。
姉弟のめんどくさくて愛おしい日常の物語。
―――
この作品
はエブリスタにて公開したものを改稿しました。
未成年の飲酒の描写がありますが、未成年の飲酒は法律で禁じられています。この物語は法律、法令に反する行為を容認・推奨するものではありません。あしからずご了承ください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-18 21:42:13
4839文字
会話率:21%
飯山九音には花音という双子の姉がいる。放課後に河川敷でヴァイオリンの練習をするのが日課の花音は、ある日見知らぬキャラクターのアクリルキーホルダーを持ち帰ってきて、そのキャラがいたく気に入った様子だった。通りすがりの男性からもらったというその
アクキーのキャラを調べた結果、無名絵師のオリジナルキャラクターであることが判明した。毎日多くの時間を費やしてイラストを世に送り出し地道にフォロワーを集めてきた九音にとって、その無名絵師の消極的な活動姿勢は苛立ちを覚えるものだった。
秋谷大河には大洋という双子の弟がいる。ある日大洋は通りすがりの少女にアクキーをあげてしまったからもう一つ欲しいと、制作者である大河に言ってきた。その後日、大河は自分のアクキーがSNSでバズっている様子を見つけて困惑することになる。
これは価値観を異にする二人の絵師と、それぞれの双子の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-17 06:10:00
443780文字
会話率:57%
夜の街角で突如襲いかかってきた強盗。主人公は持ち前の格闘経験を活かして犯人を取り押さえ、私人逮捕を行う。すぐに警察へ通報するが、電話の対応はどこか不自然で、無言の時間が続く。やがてオペレーターから返ってきたのは、事件を軽視するような冷淡な言
葉──「そろそろ、電話切りたくなりました? その程度の事件なんですよ」。
正義感と緊張感に満ちたその場で、主人公は理不尽な現実に直面する。犯罪を抑えた者が冷たくあしらわれ、対応の遅い警察に苛立ちを覚えながら、ただ犯人を押さえ続けるしかない。
果たして正義とは、そしてこの社会における“真の危険”とは何なのか。市民の目線から描かれる、現代社会の歪みに切り込む短編サスペンス。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-17 05:30:00
582文字
会話率:34%
毎晩、自宅そばの国道を排気音による爆音で通り過ぎるバイク
最初は単にうるさく不快に感じていた
あまつさえ、そのように他人に迷惑をかける人間は事故で死んでしまえばいいとさえ思っていた
しかし、ふとその音がアクセル操作によって独特のリズム
と音色を奏でいるようにも思えた
抑圧からの解放?
既得権益への怒り?
思い通りにならない焦り
気持ちをぶつける対象が見つからない苛立ち
自分の存在に気づいて欲しいという思い
彼は何かを表現しようとしているのかもしれない
けれど、実はどれも違った
それはメッセージだった
①好きな人への告白の暗号
②地球に危機が訪れることへの警告
③封印された過去の歴史
折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2025-06-17 00:54:24
282文字
会話率:0%
彼女を嫌いになるのは、いつも決まって「調子の悪いとき」だった。
過労、泥酔、風邪、倦怠。
まるで自分の体調が、感情のフィルターをかけかえてしまうみたいに。
気づけば、彼女の声に苛立ち、LINEの通知にため息をついている。
「なんで、こんな
に冷たくなれるんだろう?」
自分が一番わからなかった。
回復すればまた、愛おしいと思えるのに。
この不安定さが、恋愛を壊していくのがわかっていた。
折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2025-06-15 11:31:17
5562文字
会話率:18%
己の魂の歪みや苛立ちの唄
最終更新:2025-06-12 17:13:38
204文字
会話率:0%
とある夜、駅舎から出た男は足を止め、ぐるりと周囲を見渡した。そして、スーツの袖を軽く押し上げ、腕時計に目を落とす。
五時二分……あと三分か。
いや、おれは何やってんだろうな。こんなことで早引けしてくるなんて。しかも課長に嫌味まで言わ
れて……クソッ、あの野郎。思い出したら腹が立ってきた……。
男は苛立ちながら、再び駅前の通りを見回した。
そろそろだ。たしか、妻の寝言では――午後五時五分、駅前、赤い車、四十代男性、轢かれて死ぬ――だったはず……あっ!
「あら、あなた、おかえりなさい。今日は早かったのね」
家に帰ると、妻がソファで伸びをしながら言った。男は視線を逸らし、もごもごと答える。
折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2025-06-11 11:00:00
1578文字
会話率:41%
とある夜。うとうとしかけていた男は慌てて布団を跳ね除け飛び起きた。
それも当然のこと。瞼の向こう側で淡く光が滞留しており大方、外の車のヘッドライトの光がカーテンの隙間から入ってきているのだろうと思い、苛立ちつつ目を開けた。しかし、その光
の正体は……。
「か、神様……?」
そういう他ない、長い白髪に白く長い髭。白いローブのようなものを着ており、全身から淡い光を放っている。イメージした通りの神の姿がそこにあった。しかし……
「そうだが違う」折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2024-05-11 11:00:00
1566文字
会話率:90%
脳味噌が白く茹で上がるような暑い午後。男はこんな日に外出したことを後悔していた。
が、家のエアコンが壊れたのでは仕方がない。駅を出て、近くの大型家電量販店に向かう。
しかし、ふらつく足取り。暑い。背中が。それに頭も。熱があるかもしれな
い。頭痛もする。熱中症か? ダルい。寝ている間にクーラーが止まったせいだ。
己の境遇を恨み、苛立ち、男は息を切らしながら歩く。そこへまるで弱った虫に群がるかのように人が寄って来た。
爆弾……そんなことあるはずが……。
彼はそう思う。
だが、薄れゆく意識の中、それは違うと完全に否定できない気もしていた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-11-04 12:00:00
2725文字
会話率:37%
50歳を迎えた迫田光希は、近所のスーパーでパート勤務を続けながら、日々更年期の症状に悩まされている。
ホットフラッシュ、感情の浮き沈み、理由もなく募るイライラ。
自分でもコントロールできない心と体に、苛立ち、自己嫌悪に陥る日々——。
けれ
ど、それを「理解して」とうまく言えないまま、夫との関係はぎくしゃくしていく。
真面目で優しいけれど口の悪い夫・浩二は、疲れて帰宅したときにぶつけられる光希の怒りに、「病気じゃないだろ」とつい言ってしまう。
そんな中、レジ仲間の先輩たちと交わすささやかな会話が、光希の心を少しずつ変えていく。
「私もそうだったよ」「最近、同じようなことが…」——
自分だけがつらいわけじゃなかった。そのことに気づけただけで、ふっと肩の力が抜けた。
たまに帰ってくる息子は、母に優しく寄り添い、父にもさりげない言葉をかけてくれる。
すれ違っていた夫婦も、不器用ながら少しずつ歩み寄っていく。
完全に晴れる日は来ないかもしれない。
それでも、揺れながら、笑ったり泣いたり、誰かとつながりながら、今日も生きていく——。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-09 19:00:00
16305文字
会話率:30%
「優雅な微笑みの裏側には、長年抑え込まれてきた激情があった」
侯爵令嬢サクティーナ・サララ・スーレインは、誰もが認める優等生。常に笑顔を絶やさず、何事にも穏やかに対応するその姿は「理想の令嬢」と称されていた。
だが、そんな完璧な仮面の下に
は、長年に渡って「泣いてごねれば得をする」妹や、「自分を飾って媚びるだけ」の他人たちに囲まれ、押し殺してきた苛立ちと怒りが渦巻いていた――。
ある日、王太子による突然の婚約破棄宣言。
その隣には、まるでかつての妹を思わせるような、涙を武器に男を惑わす新参男爵令嬢・シンディア。
周囲が沈黙と同情でやり過ごそうとする中、サクティーナの仮面がついに崩れ落ちる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-04 00:00:58
3382文字
会話率:38%
中学を卒業してから、自室に引きこもるようになった白瀬成美。
友達との距離、SNSに映る“まぶしい他人の青春”、動けない自分への苛立ちと焦燥——。
小さな春の旅。
キーワード:
最終更新:2025-06-03 10:26:18
10108文字
会話率:33%
魔王、ルビナ。女性型、推定年齢二百歳。
勇者、ゼオン。男性型、実年齢二十三歳。
ともに王国に伝わる運命の書に示された紋章を持って生まれた。
勇者が魔王を、あるいは魔王が勇者を倒すことにより、世界に安寧が訪れる。
その伝承を完結すべく、二人
は今日も戦場でまみえるのだ。
互いの気持ち、むせかえるほどの甘い想いが誰にもバレていないと、信じながら。
……ぐああああ!(女神の苛立ちの声)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-02 20:30:00
2945文字
会話率:21%
ある日、学校で一人ぼっちの女の子エマがいた。ここはアメリカのとある州の田舎町。エマは、昨年に両親が離婚し、お母さんと二人で貧しい生活を強いられていた。離婚してからお母さんはアルコール中毒になり、苛立ちから毎日エマに酷い仕打ちを繰り返すように
……。
そんな事がエマの身に起きようと世間は判ってはくれない。学校では、エマは他の子たちから急に仲間外れにされるようになった。その理由は学校の社会科見学でみんなと一緒に隣の州にある巨大テーマパーク、通称『夢の国』に行くはずだったが、エマだけ家が貧乏だったのでお母さんからお金を出してもらえず、遂には行くことが叶わなくなったのだ……。
エマは、ずっと夢に見ていた憧れの夢の国にもちろん行きたかったし、そこへ逃げ込みたかった。夢の国に行けば辛い現実から目を背けることができる。しかもそこにはエマがまだ一度も生で見たことも出会えたことのない、昔からずっと、ずっと会いたかった大好きなミッキーがいるのだ。ミッキーに会えたらエマにとってどんなに救いになることか。
学校にも居場所はなく、家にも居場所はない。そんな孤独なエマのことを隣の家から見つめる一人の男。
男はエマと同じように心に傷を抱えていた。仕事場でも居場所はなく、社会でも居場所を見失い、現在家に引きこもってしまっている状態。
だからエマの姿を見て、何とか救ってあげたい……と思うも、その権利は彼にはない。知り合いでも、友達でも、親戚でも、お父さんでもないからだ。
社会科見学前日、学校の帰り道をトボトボと歩くエマ。
すると次の瞬間、エマは目の前で衝撃の光景を目撃してしまう。なんと、あのミッキーが姿を現したのだ。だが、そのミッキーは著作権の切れた『蒸気船ウィリー』版の、モノクロで目が小さな楕円形の顔をしたラテックス製のマスクで、服装はジャージ、明らかに誰かがミッキーこコスプレしている。だが、エマにとってそれは紛れもなくミッキーであり、たった一つの希望だった。
いつしかエマはミッキーのマスクを被った謎の人物になついてしまい、二人は夢の国へ旅へ出る。
『マッド・マウス〜ミッキーとミニー』の監督も賞賛!
親子の物語x現代西部劇×ホラー!?
ジャンル分けできない日本初のミッキーのパブリックドメイン小説が遂に公開!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-31 20:18:12
6300文字
会話率:31%
「僕の人生は、当たられ続けて27年だ」
この世の中には、当たる側の人間と当たられる側の人間が存在している。マモルは、自分は当たられる側の人間だと思っている。
マモルは高校を卒業してからずっとコンビニで働いている。長く勤めているという理由
だけで店長になったので、バイトの木崎からはいつもなめられている。常連客の菊江や姉の栄子にも馬鹿にされているが、マモルは自分が我慢をすればいいだけだと思っていた。
そんなマモルの夢は、漫画家になることだった。その夢が、現実のマモルを支えていた。
ある日、大学生の鈴木凛がコンビニにバイトとして入ってくる。まるで漫画の主人公のような鈴木さんの事が、マモルは気になってしまう。だが鈴木さんはマモルのやることなす事に苛立ちを覚えるようで、面と向かってダメ出しをしてくる。
今までどうにかやり過ごしてきた事がやり過ごせなくなっていき、マモルは逃げ場を失っていく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-30 19:00:00
18640文字
会話率:33%
負けず嫌いのサッカー男子、桜庭 甲信(さくらば こうしん)は高校に入学しそこでアメリカ帰りの才女、酒美 アリア(さかみ ありあ)と出会う。
自信家で傲慢な彼女の言動に苛立ちを覚えつつも、トランペット吹きとしての圧倒的な才能と決してぶれな
い強さを持つアリアに甲信はどこか憧れを抱いていく。
負けていられない。そんな思いで甲信はサッカー部のレギュラーになるため練習に励むのだが――。
これは憧れを原動力とする、とある高校生の恋のお話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-29 19:31:46
22158文字
会話率:45%
伯爵家の冷たい屋敷で、妻として、ただ「役目」を果たすだけの日々を送っていたエリナは、夫・カーディスの度重なる裏切りに耐えきれず、ついに離婚届を残し、館を去る決意をする。
たどり着いた先は、幼い頃に過ごした父の兄が治める領主館。
そこには、
かつての幼馴染であり、今は館を護る騎士隊長となったアレクの姿があった。
再会した二人──静かに笑顔を浮かべるエリナと、彼女を見つめるアレクの心には、言葉にできない想いが渦を巻く。
エリナの無理に作る笑顔、優しさを忘れずにいる強さ、そして背負ってきた痛みを、アレクは胸の奥でそっと抱きしめながら見守り続ける。
しかし、かつて何もできなかった後悔と、彼女を守りたいという想いが、日常の中で次第に膨れ上がり、アレクの心を揺さぶる。
一方、元夫・カーディスは、エリナがいなくなった現実に直面し、焦燥感と苛立ちを募らせる。周囲の噂でエリナとアレクの関係を知り、理不尽な独占欲と支配欲に突き動かされ、二人の前に立ちはだかろうと決意する。
「もう、見ているだけでは駄目だ」
アレクの決意と、エリナの新たな一歩。
再び交わる二人の想いの先に、過去の後悔を超えた未来が待っているのか──これは、そんなエリナのが幸せになる物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-29 18:00:00
28978文字
会話率:25%
ホリーの夫になったウェズリーは、「お前を愛いする事は無い」と宣言し、初夜だというのに愛人の元へ行ってしまった。
貴族の勤めを果たさないウェズリーに苛立ちつつも、ホリーは大恩ある義両親と共に、領地に発生した魔の森の管理体制を整えるのに奔
走し、忙しい。
ウェズリーはそんな義両親の仕事も手伝わず、愛人の元に通う日々。
ホリーは何とかウェズリーに歩み寄ろうとしたが、ウェズリーはそれを拒否。
そうして、二人の関係は進展しないまま、一年が過ぎた。
何とか領地も落ち着き、一息ついていたところにウェズリーの愛人が襲撃してくる。
義両親を守り、大怪我を負いながら愛人を殴りつけるホリー。
ホリーは辺境伯の三女であり、戦闘力も高い聖女だったのだ。
己のしたことに慄く愛人と、止められなかったウェズリー。
ホリーは回復魔法で自らの怪我は治せたが、とても腹が立っていた。
だから、その腹いせに自分も愛人を囲うことを宣言。もちろん、形だけの愛人位する予定だったのだが、義父に紹介された相手は『運命の番』だったので、本能に抗えずーー?
※主人公が夫以外の運命の番とガチの愛人関係になります。嫌悪感のある方はご注意ください※
※作者のオリジナル異世界のお話ですので、現実世界の歴史や常識などとは違う場合がありますが、ご了承ください※
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-18 20:30:00
46030文字
会話率:23%
成功という名の氷壁。溶かしたのは、東京を知らない君の体温だった。
冷たい成功と、虚ろな孤独。全てを手に入れたはずの男が、唯一知らなかった「温度」とは——。 30歳にしてIT会社を経営し、華やかな成功を手に入れた結城。タワーマンションからの夜
景を見下ろし、女性に不自由しない日々を送る彼だったが、その内面には深い孤独と、過去の経験から生まれた冷たい心の壁があった。誰かを深く愛することから距離を置き、東京という都市と同じように、自らの心の温度を凍らせていた。 そんな彼の前に現れたのは、上京してきたばかりの純粋な22歳、小春。東京のリアルを知らず、無防備なほど真っ直ぐな彼女の「体温」は、結城の理屈や経験則を超えて、彼の冷え切った内奥に触れていく。最初は対照的な存在として面白がっていたはずが、共に時間を過ごすうちに、結城の心にはこれまで感じたことのない苛立ちや独占欲、そして抗えない「欲」が芽生え始める。小春もまた、彼の纏う冷たさと「毒気」の奥にある人間的な魅力に気づき、その感情は複雑なものとなっていく。 互いの心の動き、感情の粒度を細やかに描き出しながら進む物語は、やがて二人の関係性を脅かす最大の困難へと向かう。ビジネスの危機、過去の清算、そして周囲からの圧力――全てを失うかもしれない状況で、結城は小春への偽りのない「欲」、つまり誰よりも大切で、手放したくないという本質的な愛情と向き合うことになる。 これは、氷のような東京という街で、体温を失くした男が、一人の女性と出会い、自らの温度を取り戻していく物語。困難を乗り越えた先に、二人の温度で温められた東京で彼らが見つけるものとは。 大人のための、艶とリアリティに満ちた恋愛小説。なぜこの相手に惹かれてやまないのか、その答えが読者の心に深く響き、温かい余韻を残す。
折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2025-05-10 20:44:24
110440文字
会話率:16%