すずめはただのしがない芸妓だったが、ある日からすに出会い、恋を知った。
けれど、すずめはからすのことを何も知らない。
本当の名前も、どこから来たのかも、何をしているのかも。
仲間の芸妓たちは、すずめにからすは不審だから縁を切れというは、すず
めはからすを疑いたくなくて……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-03-24 03:02:45
11499文字
会話率:47%
重複投稿。
彼女は八重さんと言う。かつては芸妓をしていた老婦人である。現在三味線と謡の師匠であって、それで生計を立てている。大の猫好きである。八重さんは野良猫がよく出没する、「猫スポット」を知っている。そこは彼女のアパートの近所で、神社の
鬱蒼とした森に囲まれ、深夜には怖くて歩けないほどの闇に包まれる。いろんな猫がいるのだが、みなお腹をすかせているようすであって、気の毒なので、時々出しを取った後の片口鰯の炒子を持っていってくれてやる。トラと白の斑猫と、びっくり眼の黒猫、その二匹が一番よく来る。見たところ「つがい」のようだ。
日和がすっかり暖かくなった彼岸過ぎの頃、黒猫のお腹が大きくなりだした。どこで生んだのかわからないが、知らぬうちに仔猫の声が神殿の向うから聞こえるようになった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-01-20 20:47:23
2143文字
会話率:0%
幼い頃から大好きだった桜をふと導かれるように見に行った少女――桜葉澄(おうようちょう)は幻想的な景色を目の当りにしてしまう。
輝く月の下、彼女が目にしたのは見目麗しい青年で、なんとその初対面の彼にキスされてしまい――!!
『恋人(?)
のようになりつつある幼馴染みもいるのにこんな失態――っ!』
そんなモヤモヤを抱えたまま、彼女は〝仕事〟として頼まれた『王様の専属芸妓』として後宮に足を踏み入れるけれど――。
夢幻の国と特異な彼らの織り成す――幻想(ゆめ)と現実の狭間の世界にあなたは酔いしれる――。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-01-06 23:44:43
88643文字
会話率:39%
明治時代の帝都。諏訪出身の芸妓・菊乃は野宮、三好という二人の陸軍中尉に贔屓にされている。穏やかな野宮に惹かれる菊乃であったが、磊落な三好に求婚された。身分や周囲の期待もありそれを飲んだ菊乃は嫁入りの前に諏訪に墓参りに行くことを願い出る。三好
はそれを許したものの、待ち合わせの当日、停車場に現れたのは野宮の方だった。
※pixivとの重複投稿。
※飯野琴子名義によるコバルト短編新人賞投稿作品。同賞最終候補作品。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2013-08-09 17:53:46
9097文字
会話率:31%
後に江戸末期と呼ばれる時代。
「尊皇攘夷」に沸く日の本の活気とは別に、「人にあらざる者」……「闇の者」と呼ばれる者達が跳梁跋扈する京、島原。
人に仇為す「闇の者」と相対するは、島原の誇る「闇の華」。
置屋のお母さん、百花。その置屋に住まう芸
妓、水菊。置屋の男衆、銀彌。そして水菊付きの禿、あやめ。
新撰組隊士、永倉新八をも巻き込んで、彼らは「闇の者」の脅威を払う。
「人から堕した闇の者よ。貴様の止まった時間は、死を以って再び動かすと良い」
この物語は当然ながらフィクションです。実際の人物、団体とは一切関係ございません。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2012-08-06 14:53:57
86279文字
会話率:39%
後に江戸末期と呼ばれし文久3年文月。
京が誇る花街、島原を騒がす「芸妓を引き裂く」と言う「辻斬り」を捕えんと、壬生浪士組の一員である永倉は、縁屋なる行きつけの揚屋で下手人を待つ。
草木も眠る丑三つ時、白く輝く天満月の下、ようやく見つけた下手
人は人間ではなく、「闇の者」と呼ばれる存在。
そして、その下手人と永倉の間に入った存在もまた、「闇の者」。
この物語は当然ながらフィクションです。実際の人物、団体とは一切関係ございません。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2011-10-12 19:09:50
14363文字
会話率:39%