それは、中学三年生の始業式の日の朝。
自分のベットで寝ていた、小松 みどりは、いつものように、
朝日を遮る為、起きて、窓のカーテンを閉めようとした。
だが、ベットの横には、小松 みどりを無言で見下している、
黒髪で、日本人形のような顔
をした、年齢不詳の女性が、立っていたのだ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-30 17:24:07
156724文字
会話率:35%
衆領(しゅうりょう)に産まれた者には例外なく、その広大な土地の所有権が生まれながらに授けられる。
僕は両親が営んでいる土産旅籠で日々を送っており、父と母が旅人の世話をしているのを見学するのが、いずれ後を継ぐことになる自分の今現在の努めだ。
衆領と呼ばれるある限りの建物がすべて旅籠のこの土地を訪れる旅人たちはまず両替旅籠もしくは物語旅籠で一晩を過ごす。
両替旅籠では他の地域の通貨を物語通貨に両替でき、物語旅籠ではよそから来た旅人が原稿用紙五枚以内のの短編小説を書いて旅籠の主に査定してもらう。
物語旅籠で査定して数字の印字された印を押した小説は印札として通貨の価値を持つ。
一円札、五円札、十円札、五十円札、百円札、千円札、五千円札、一万円札の計八種類の紙幣が衆領では流通している。
ある日、いつものように父の土産品の販売の仕事を見学していると、土産旅籠に置いてある泥人形を求める旅人がやってきた。
父は売り物ではないことを旅人に伝えた。「姿だけでも見せてはもらえまいか?」と旅人が尋ねてくるので、僕を伴って売り場の一角の窓際のロッキングチェアに身を委ねる泥人形の所まで出向いた。
いつも眠たげに目を閉じている泥人形は、さながら美しい大人の女性のように精巧に作られていた。
父と旅人が顔を合わせて、泥人形に目をくれることなく話し合っている間に、僕は常に静謐を保っているはずの泥人形があくびの動作をするのを見逃さなかった。
泥人形は口の中にある綺麗に並んだ白い歯を覗かせた。
他には特に用がないために件の旅人は他の旅籠に宿泊することを選んだ。
腕の歯型に気づいたのは、母が宿人(やどりうど)の夕餉(ゆうげ)を作り終えて、両親の本日の仕事が終わった後に家族で食事をしているときだった。
「誰かに嚙まれたの?」
「えっ?」
「ほら、左のひじの辺り」
左隣で木製のテーブルの前の椅子に座る三つ離れた八歳の妹が箸で僕の左のひじを指し示す。
見ると、そこには綺麗な歯型がついた跡があった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-30 15:57:30
4675文字
会話率:17%
5歳で音楽に魅せられた少年・瀬川音弥が、夢と仲間、努力を糧に16歳で国立競技場に立つまでの青春と成長の物語。
最終更新:2025-07-30 15:01:44
4537文字
会話率:56%
朝陽ヶ丘町の硝子工房。
父と二人で硝子細工に打ち込んできた楠原成海は、職人気質で無口な高校一年生。
友達もほとんどいない成海のささやかな楽しみは、隣の席に座る遠野新菜を窓越しに眺めること。
明るく、誰とでも分け隔てなく接する彼女は、どこか遠
い世界の人のように思えていた。
そんなある日、新菜の“うっかり”をきっかけに、二人は関係を築くことになる。
見習い硝子職人の少年と、硝子より透明で純真な少女。
これは、硝子越しに見つめていた君と、肩を並べて歩くようになるまでの物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-30 13:10:00
408600文字
会話率:58%
──君の歌はその人が頑張りたいと思っているなら必ず届くよ。
夢を追う高校生の夕輝が仲間と共に音楽で最高の舞台を目指す物語です。
現在下書き46話、12万2000文字あります。
最後までのプロットも一応完成済み!
週2〜3話更新目標です。
【あらすじ】
高校二年生の春、暮橋夕輝は懐かしい夢を見た。子供の頃の記憶の欠片。まだ焦燥に駆られ夜闇をひた走る前、まだ日が暮れる前の頃の記憶。
夕焼けを背に窓際でお姉ちゃんが何か言っていた。お姉ちゃんはなんて言っていたんだろう……。
夢から覚めた放課後の教室でぼんやりと考えていると微かに歌が聞こえた。その歌に惹かれ屋上へと向かうとそこには夕染まりの舞台で一人歌う少女がいた。
それはまだ青い春の暁を知らない長い夢の始まり。二人の出会いが少しずつ世界を変えてまだ知らない明日へと続く。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-30 12:20:00
122905文字
会話率:29%
気がつけば、私は「如月 琴音(きさらぎ ことね)」という地味な女子高生になっていた。
窓際の最後列、話しかけてくる人もいない。
……嘘でしょ!? 私はあの“悪名高き”令嬢・クラリッサ・ド・アルブレヒトだったはずでは!?
貴族としての誇り、
気品、そして人を支配する力。
この地味な身体に収まるには少々手狭ですが……よろしい、ならば改革ですわ!
陰キャ? ボソボソ声? それが何?
私が微笑めば、生徒会長もヤンキーも膝をつくのよ!
カーストの頂点など、お茶会の準備と同じですわね。
「あなたたち、私の“臣下”にして差し上げますわ」
こうして、ひとりの陰キャ(元悪役令嬢)が学園を支配する物語が幕を開ける――!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-30 12:10:00
50566文字
会話率:39%
「絶世の美女」を姉に持つ公爵令嬢・ショコラ。ほとんど屋敷の外に出ることがない彼女は、社交界で密かに噂になっていた。
「姉と違って美女ではない妹を公爵が恥じ、屋敷に軟禁しているのだ」と。
――しかしその実態は、過保護の末のもので…。
姉が絶
世の美女なので逆に身内に溺愛されて、
姉が絶世の美女なので人前に出ることもなく、
姉が絶世の美女なので悠々自適に生きていこう、
と思っていたのに…。
深窓のご令嬢、出番です⁉
〈関連小説『本編には入らないので、』始めました。〉
※人物紹介欄にはイラストが付いています。
不要な方は、右上の表示調整の「挿絵表示中」を押すと非表示になりますので、お手数ですが操作の上ご覧下さい。
なお、本編にはイラストはありません。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-30 09:00:00
2590673文字
会話率:47%
一般庶民のラックは、13歳にしてすでに大学生並みの知能がある秀才だ。
そんなある時、父親の頼みで嫌々ながらも「グレイツ伯爵」の子供、エバの話し相手をする事になった。
約束の日、グレイツ伯爵家の屋敷へ行くと、そこで待っていたエバはガラス窓の
向こうにいた。
――それは、開ける事の出来ない窓。
閉ざされ、出る事の出来ない部屋…
“無菌室”だった――…
全5話
連日更新で9月26日に完結予定です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-09-26 09:00:00
25250文字
会話率:32%
地味で目立たない高校生・斉藤悠斗は、クラスの人気者・東雲美咲に日々嘲笑されていた。誰にも相手にされず、ただ耐える毎日。だが、悠斗は密かに誓う――「いつか必ず見返してやる」と。
努力を重ねて都会の大学に進学し、一流IT企業に内定した悠斗は、
数年後の同窓会でかつての美咲と再会する。かつての輝きを失い、どこか疲れた彼女に悠斗は提案する。
「今度は俺が、君を幸せにする番だ」と。
ざまぁの恋愛復讐劇が、今始まる――!
折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2025-07-30 08:59:01
669文字
会話率:25%
幼馴染の公爵令嬢が王太子と婚約?
はらわたが煮えくり返るとはこのことですわ!
絶対に王太子を奪ってやります。
錬金術師パラケルススの手によって、一時的な巨乳と絶世の美貌を手に入れた私は、王太子に接近。
既成事実を作って婚約破棄に追い込む…
…はずが、真面目な王太子は難攻不落。
ついに夜中の十二時目前でいい感じになったその時、鐘が鳴り響き――錬金術が解ける!?
慌てて窓から脱出した私は、パンツを王太子の部屋に置き忘れてしまい……。
数日後、王太子が犬を連れて私の前に現れた。
「探したよ。君の……パンツの匂いで」
パンツが縁で、公爵令嬢との婚約破棄&私と結婚!?
これは、巨乳錬金から始まった予想外すぎる恋物語。
折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2025-07-28 19:45:49
888文字
会話率:35%
幼馴染の公爵令嬢が王太子と婚約?
はらわたが煮えくり返るとはこのことですわ!
絶対に王太子を奪ってやります。
錬金術師パラケルススの手によって、一時的な巨乳と絶世の美貌を手に入れた私は、王太子に接近。
既成事実を作って婚約破棄に追い込む…
…はずが、真面目な王太子は難攻不落。
ついに夜中の十二時目前でいい感じになったその時、鐘が鳴り響き――錬金術が解ける!?
慌てて窓から脱出した私は、パンツを王太子の部屋に置き忘れてしまい……。
数日後、王太子が犬を連れて私の前に現れた。
「探したよ。君の……パンツの匂いで」
パンツが縁で、公爵令嬢との婚約破棄&私と結婚!?
これは、巨乳錬金から始まった予想外すぎる恋物語。
折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2025-07-28 17:25:11
888文字
会話率:35%
今までお家の世界しか知らなかった黒田かつし。絵本にも、テレビにも、女の子ばかりが登場していた。幼稚園に通い出すことで、かつしは初めて窓の向こう側に足を踏み入れた。男の子という存在を知り、己は女の子ではなかったということを知った。幼稚園には男
の子がたくさんいるのに、外では全く見かけないことに気がついた。どうして、こんなことになっているのだろう。かつしの世界は徐々に大きく、違いに触れながらもゆっくりと成長していく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-30 08:10:00
168439文字
会話率:22%
影も、水面も、鏡面も映るのは己。一人の学生を映すのは影か、水か、鏡か。
最終更新:2025-07-30 00:57:02
1110文字
会話率:0%
とある遺跡の発掘によって、人類の寿命は飛躍的に伸びた。
人々は“フィーニス”と呼ばれるドーム状の都市で暮らし、特殊な飛行機によって互いの国を行き来していた。
他国へ向かう最中、飛行機の窓から外を眺めていた永遠(とわ)は、翼の上に座る青年と
目が合ってしまう。
青年はシンと名乗り、二人は窓越しに会話を交わしていく。
突然、機内に絶叫が響き渡った。
伝染していく悲鳴と恐怖。
永遠の目に映り込んだ元凶の姿。
それは、この世のものとは思えない──悍ましい異形の存在だった。
血飛沫が舞う機内で、死にたくなければ自分を中に入れるよう話してくるシン。
永遠は生き残るため、シンを中に入れる決断を下すが……。
その選択は同時に、永遠が人間を捨てることを意味していた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-29 23:41:04
11699文字
会話率:34%
海外から日本へ戻る途中、永遠は飛行機の窓から外を眺めていた。
ちょうど翼の見える位置。
何となく見るのにも飽きて、手元へ視線を戻そうとしたその時、永遠は翼の上に人が座っているのを見てしまう。
青年はシンと名乗り、二人は窓越しに、しばし会
話を交わすこととなる。
しかし突然、飛行機の中に絶叫が響き渡った。
伝染していく悲鳴と恐怖。
そして、永遠の目に映り込む元凶の姿。
それは、この世のものとは思えない、おぞましい異形の姿だった。
血飛沫が舞う機内の中で、シンは永遠に
「死にたくなければ僕を中に入れて」と話してくる。
永遠は生き残るため、シンを中に入れる決断をくだすが……。
(こちらはカクヨムとの並行連載です)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-15 17:22:34
27490文字
会話率:36%
清純派アイドルとして活動する「わたし」は、事務所からの指示で通い始めたジムで、年上のインストラクター・蒼井悠馬と出会う。世間が期待する“アイドル像”と、自身の身体への違和感のあいだで揺れる中、彼のまなざしと手のひらは、わたしを「ただの女」と
して見つめ、触れた。汗と指先が交錯するうちに、ふたりの関係は深まり、やがて身体も重ねるようになる。
しかし、彼の部屋に残る“誰かの痕跡”、指にうっすら残った指輪の跡、曖昧な言葉――「してるようなもん」――によって、次第に関係の歪みが浮かび上がる。やがてふたりの密会は週刊誌に報じられ、わたしは芸能界のなかで孤立する。彼はジムを去り、音信も絶えた。
すべてを失った春、彼女はかつてのジム跡地に立つ。もはやそこには何も残っていない。それでも、身体の奥に刻まれた熱と、確かに触れられた記憶だけが、彼女のなかで静かに燃え続けていた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-29 23:19:30
6208文字
会話率:20%
セルマと魔導師たちによってガベリアの地が甦ってから、十年が過ぎた。
高等魔術学院二年生の少年、ベスは自警団の魔導師を目指して勉強と訓練に励んでいた。ある日、寮の同室者で友人のクライドから頼み事をされる。それをこなすために部屋を離れた数十分
の間に、クライドは忽然と姿を消していた。
部屋は血塗れ、目撃者は無し。寮に出入りした不審者もいなければ、彼が玄関や窓から寮の外に出た形跡もない。
クライドは自分の意思で失踪した、という自警団の見解の元、ベスは仲間と共に彼を探し始める。何のために部屋をあんな状態にしたのか、クライドは何が目的で失踪したのか。やがてゴシップ誌が事件を書き立て、更に、似たような失踪事件が別の場所でも発生する。
全ての謎が明らかになり、ベスが知った友人の本当の姿とは――。
『Ecphore―闇を巡る魔導師―』の登場人物も再び顔を出す、シリーズ第二弾。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-29 22:40:17
296871文字
会話率:53%
切なくて、どこか色っぽくて。笑って泣ける、愛情と友情の感動ストーリー。
―― あなたは一人ではない ――
すらりとした見た目で、元運動部の筋肉質。長い人差し指で眼鏡を持ち上げ、理路整然としたショウジ。
その風貌からも、「淡々としていてク
ールだ」と周りからは評されるが、実際は大きな難問を抱え、強引に夢の世界へ落ちる日々を過ごしていた。
大学で出会った友人、純粋無垢で天然ボケな遊の発言に、「何を言ってるのかわからない」とたびたび固まりつつも、居心地の良さを覚えていたある日、遊の紹介で、ひとつ年上の先輩、力也と会うことになる。
指定場所は、【ウィンク・ハート】なる喫茶店だった。
まるで洋館のようなアンティーク調の店内。窓から差し込む太陽の光。サイフォンから漂う、コーヒーのいい匂い。
人知れずロマンチストでもあるショウジは、ウィンク・ハートに胸が高鳴り、おおらかなマスターともすぐに打ち解ける。
そして、力也と対面を果たすことになるのだが……。
【※以下、ネタバレを含みます】
力也を目の前にしたショウジは、息をのんでしまう。
華奢な身体、さらさらの黒髪、長いまつげと、黒い瞳。白い肌に、柔らかそうな唇。
甘くて、濃厚で、上品な、いい匂い。
穏やかな声と、優しい微笑みで挨拶をされ、全てが自分と異なる力也を前にし、ショウジは今までに感じたことのない衝撃が体に走ってしまう。
しかし、力也は微笑みの裏でトラウマを抱え、うまく眠れない日々を過ごしていた。
光を失う黒い瞳、寂しそうな眼差し……。心配するショウジだったが、ウィンク・ハートで開催される小さなコンサートで、力也の歌声を聴くことになる。
僕を月に連れて行って――――?
力也の清らかな歌声と、身をよじって歌う艶っぽさに、鼓動が高鳴るショウジ。
俺が守りたい。そう思いながらも、会うたび、声を聞くたび、あと少し、もう少しと、力也に近づきたくなる自分に戸惑ってしまう。
「この感情を解いてしまって、力也さんに会えなくなったら嫌だ」
月に近い力也の家で、その愛しい寝顔を見守りながら、気持ちを偽ろうとするショウジ。
だが、友情に熱く、正義感の強い遊に諭され、励まされ。
ショウジは自分が抱える偏見と難問に向き合い、力也に思いを伝える決意をする。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-29 21:25:54
248037文字
会話率:41%
白凪雪(しろなゆき)は高校時代、唯一の親友で幼馴染の羽澄陽葵(はすみひなた)と絶交してしまう。
クラスで他者との触れ合いを好まない雪と、クラスの中心的人物である陽葵による価値観のすれ違いが原因だった。
そして、お互いに素直になれないま
ま時間だけが過ぎてしまう。
数年後、社会人になった雪は高校の同窓会に参加する。
久しぶりの再会にどこか胸を躍らせていた雪だったが、そこで陽葵の訃報を知らされる。
その経緯は分からず、ただ陽葵が雪に伝えたい思いがあった事だけを知る。
雪は強い後悔に苛まれ、失意の中眠りにつく。
すると次に目を覚ますと高校時代に時間が巻き戻っていた。
陽葵は何を伝えようとしていたのか、その身に何があったのか。
それを知るために、雪はかつての幼馴染との縁を繋ぐために動き出す。
※他サイトでも掲載中です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-29 21:11:09
172589文字
会話率:37%
都内のマンションの一室で、青年は恋人と静かに暮らしている。
物静かな彼女は、ただ椅子に座って夜の窓辺を見つめている。
交わされる会話もない。
だが青年は確信している――「僕たちの愛は永遠だ」と。
最終更新:2025-07-29 18:01:15
2234文字
会話率:3%
病葉楓は、都会の学校生活で精神を病み、母方の実家に当たる、四国地方の山間部のある村で、療養生活を送ることになった。
山紫水明の自然に囲まれたその村は、かつては楓のように、心や体の病を抱えた人間が足を運んでいたらしく、村の外れには今はもう使わ
れていない、木造二階建てのサナトリウムが建っていた。
ひょんなことから、サナトリウムに足を運ぶことになった楓は、サナトリウムの窓に白い人影を見つけて、吸い込まれるように建物の中へと入っていく……
【登場人物】
病葉 楓(わくらば かえで)
高校2年生。内気な文学少女。高校生活に馴染めず、心を病む。療養のために、関西から母の実家である四国の田舎へ移る。
ルカ
楓が田舎のサナトリウムで出会った少女。透き通るような、色素の薄い肌をしている
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-29 17:00:45
11441文字
会話率:33%
「おい、ハヤト! いつまで寝てんだよ!!」
そう言いながら、ハヤトのベッドにダイブするカズ。
「ハヤト、すっげ~朝立ちしてっぞ!」
そう言いながらハヤトのモノを弄り回すカズに、困るハヤト。
「ご近所に聞こえるから、そういう事は大声で言う
ものではないぞ、カズ」
「えっ? 窓閉まってるから聞こえねーって」
そう言うカズに、困ったような顔でハヤトが言う。
「ものの例えだ。近所に聞こえなくても母さんたちには聞こえてるかも知れないだろ?」
「聞こえちゃマズイのか?」
キョトンとした顔でカズが言う。
「そりゃあ、マズイだろ。仮にも思春期の少年だぞ?」
「えっ、オレも朝立ちしてっけどマズイのか?」
「それは健康な証だからいいんだよ。それを口に出して言うなと言ってるんだ」
ハヤトの言葉にキョトンとするカズ。
「勃起したから勃起したと言って何がマズイんだ? 恥ずかしいのか?」
「そりゃあ恥ずかしいに決まってるだろ。普通はそういう事を口には出して言わないんだよ、カズ」
「ふ〜ん⋯⋯」
意味分からんという風情で返事をするカズ。
自由奔放で素直で正直なカズと、幼馴染みのハヤトとのやり取りから物語は始まる。
小学校を卒業した春休みから物語は始まり、中学時代、高校時代へと話が進んでいく。
ふたりの関係は如何に?
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-29 16:05:30
34659文字
会話率:41%
私が経営するカフェは、小さな港町にある、オレンジ色の屋根が可愛い小さな建物。
窓からは青い海が見え、景観は抜群だ。
料理だって悪くない。だけど経営は苦しい。
理由は、客のほとんどが『異世界人』だから。
それでも、私は誠実で善良な店主。
どん
な客でも歓迎する。
たとえ、彼らが日本円を持っていなくても。
この作品はカクヨムにも投稿しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-29 07:00:00
10927文字
会話率:41%
私が経営するカフェは、小さな港町にある、オレンジ色の屋根が可愛い小さな建物。
窓からは青い海が見え、景観は抜群だ。
料理だって悪くない。だけど経営は苦しい。
理由は、客のほとんどが『異世界人』だから。
それでも、私は誠実で善良な店主。
どん
な客でも歓迎する。
たとえ、彼らが日本円を持っていなくても。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-17 07:00:00
2715文字
会話率:27%
「そなたとの婚約を、今この瞬間を持って破棄させてもらう!」
王立学園の卒業式を兼ねたパーティーで響き渡った非常識な発言に会場内全ての令息令嬢が硬直し、固唾を呑む。
その中の1人、アムド・ライゼン伯爵令息は同窓達とは異なる理由で頭を抱え
る。
熊のようだと言われる厳つい見た目に反して繊細な気質のアムドは卒業式に緊張し、既に腹痛に苛まれていたのである。
運悪く騒動を最前列で見守る羽目になり、加速していく腹痛に頭と腹を抱えるしか出来ない伯爵令息は己の尊厳と名誉の為に耐え切ることはできるのか。
――頼む……耐えてくれよ、俺の……腹……!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-29 02:16:31
10660文字
会話率:2%