ウルジア国随一の名門、ヴォルカティーニ公爵家の長女として生まれたアディーナは母の死と交換にこの世に生を受けた不吉な子として、生まれたときから離れで僅かな使用人の手で育てられた。
彼女にはその国の者なら誰でも持つ魔力もいっさいない上に、不気味
な子として忌み嫌われた。
それは彼女が人の霊が見えるからだった。
魔力の代わりに並外れた霊能力を持って生まれた彼女のことを理解する者は誰もおらず、彼女は亡くなった母から淑女教育を受け、彼女が生まれる前に亡くなった祖父から勉強や武術を教わった。
父親や後妻に入った義母や腹違いの兄弟たちも、昼間いつ訪ねても彼女が寝てばかりいるので、殆ど会うこともなかった。
何故なら彼女の元にはこの世に未練を残した霊が毎夜訪れ、彼女に話しかけ、色々な願い事をしてくる。
お陰で彼女の生活はすっかり昼夜逆転の生活となっていた。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-02 06:00:00
38285文字
会話率:50%
3⃣は角川栄華(かどかわえいか)の暦人御師としてのスキル習得をメインとした物語。様々な暦人たちとの交流の中で多くの機知と経験を養って行く。
そして夏見粟斗(なつみあわと)との結婚生活や暦人御師としての任命に至るまで、延いては新設される御
師就任までを描くプロットとなる。
物語を俯瞰して換言すると、世界的ピアニストの栄華を筆頭に、夫である自然環境ライターの夏見、その旧友で古代史研究家の八雲、その恋人となる乙女、そして時巫女やいつもの暦人たちが繰り広げる、和風タイムトラベルファンタジーである。さらにこのシーズンでは時巫女、付喪神や時神の持つ習慣なども少しずつ明らかにしている。「番外話 ♪夏見さんちの晩ご飯-フランソワの憂鬱-」を収録。
ーーー
※1⃣2⃣と一緒の登場人物も多いですが、単作品として、こちらから読み始められる物語になっています。各話つながりはありますが、基本、一話区切りのお話です。栄華の暦人御師としての習得過程、乙女と八雲の恋の行方などがこのシーズンのシリーズ統一の話題になります。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-10 17:19:25
180569文字
会話率:33%
この春に大学を卒業した就職あぶれ組の朱藤富久(あかふじふく)とその幼なじみの神代持彦(しんだいもちひこ)の最初の時止まりの儀礼と時間越えからスタートするシリーズ。父の療養のために、父の故郷南伊勢に一家で移転してきた富久が持彦と一緒に時間を
越えて活躍する。
基本一話区切りの設定だが、緩やかで大きな話の流れがあり、『時守の里』の存在が鍵となる物語、富久の家や富久の父親の病気などの伏線も次第に見えてくる。そこには時空の歪みが体を蝕むという原因の究明など、一話ごとに小出しに見えてくる謎や事実も楽しめる。
時系列では、第三話と第四話の間に富久とともに、物語を形成する時魔女の勘解由小路歌恋(かげゆこうじかれん)の登場編である番外話が収録。この間に入る順になる。ただしこれは番外話なので、スキップして読んでもプロットに支障ない作りになっている。
登場人物の面では、他に彼らをサポートするベテラン暦人御師がエピソード毎に登場。松阪の御師、小宅印画(こだくあきえ)と、宇治郷御師、小宅大那(こだくだいな)、そしておなじみピアニストの栄華、文筆ライターの夏見、古代史研究家の八雲などだ。勿論、時巫女や付喪神、そしていつもの暦人たちも合流し繰り広げるエピソード集、和風タイムトラベルファンタジーである。
※この第三シーズンの物語は、伊勢地方、中部地方などが舞台です。それぞれのシーズンのエピソードは、単作品としてこちらから読み始められる物語になっています。各話つながりはありますが、基本、一話完結に仕上がっています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-04-14 05:00:00
152805文字
会話率:39%
異世界に召喚されて聖女様って呼ばれるのは別にいいんですけど、正装がバニーガールだなんて、聞いてないよ?!?
【改稿版をカクヨムに掲載予定】
最終更新:2024-04-05 11:48:31
97407文字
会話率:46%
リーレイ・ティウィルは、シャグリット国に五家しか存在しない公爵家の人間で、身分こそ公爵家の令嬢である。
しかし、ある事情から王都の一般街で暮らしており、その暮らしは平民と変わらない。貴族のマナーも教養もない代わりに、毎日剣術鍛錬をし、馬
で遠乗りに出掛け、市場や仕事で駆けまわる。
父と妹と家人と四人で、平穏に暮らす幸せを送っていた。
なのにある日、王太子殿下がやって来て――
「ちょっと辺境へ嫁に行ってくれないか?」
「はい嫁に…………………はい?」
おつかいに送り出されるように、考えてもいなかったまさかの嫁入りをすることに……!?
しかも相手は、シャグリット国では「特別」とされる二家の辺境伯家の一家、クンツェ辺境伯。
戦で多大な武功を持つその人は、『辺境の闘将』との異名を持つ武人で、まぎれもないれっきとした貴族様。
そんな人の元に私が行くんですか? そもそもどうして私?
混乱しながらも、街の男達からは「行き遅れ」と揶揄われているリーレイは、王太子殿下からの申し出にまっすぐ向き合う事に。
訪れた辺境領で、リーレイはクンツェ辺境伯にまっすぐ告げる。
「私は、貴方の事を知る為に、ここに来ました」
活発な立場だけ令嬢と、己の役目に誇りを持つ辺境伯は、互いの事を知りながら想いを通わせていく――
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-29 19:29:38
1097218文字
会話率:40%
どこかの剣と魔法の世界にある円状の大陸、ラウンド。そこは王国、帝国、多種族連合の三つの大国によって統治されている。そしてその中にどこにも所属しない自由の組織として冒険者ギルドが大陸全土に広がっている。
そんな冒険者ギルドに所属している
ヨミは魔法使いだ。王国に住む彼女は4人でパーティーを組んで日々依頼を受けて生活をしていた。
しかしあるダンジョンの攻略に入った時、ヨミはパーティーメンバーとはぐれてしまい、一人ボッチになってしまう。地図やポーションを他のメンバーに預けていた彼女は路頭に迷い、その時最悪なことにダンジョンで魔物に見つかってしまった。
逃げ出すも、逃げた先でヨミを待ち構えていたのは無情なトラップ。死を覚悟するもそのトラップを踏むように告げる謎の声が響き、どうせ死ぬならとヨミは震える足を運ぶ。
そのトラップを踏んだ直後地面が崩れ、真下に真っ逆さま。再度死を覚悟したが、なぜか底にまで生きてたどり着けた。そこで待っていたのは……。
「……久しぶりの客人だな。人間、まだ生きたいか?」
――生きたければ、この鎖を外してくれ。
そう開いた口からは二本の牙がのぞいていた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-18 15:00:00
319031文字
会話率:49%
公爵令嬢の出す『予言』。幼い頃から公爵令嬢は恐るべき的中率の『予言』を出してきた。
彼女の周りのほんの些細な出来事から隣国の皇帝の病気まで見事当ててきた。
そんな彼女の出した最大の『予言』は、彼女の婚約者リオネル王太子のこと。王太子が浮気を
し、王立学園の卒業パーティーで『公爵令嬢に冤罪をかけ婚約破棄をする』というもの。
…………その、『浮気相手』。私ってことですか? 折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-27 21:27:07
294546文字
会話率:30%
突如平和な生活が失われた。
異世界からあるゲートをくぐってモンスターたちが侵略してきた。
最初の方は、ゴブリン、スライムなどまだ対応できる強さだったが、徐々に強さが上がっていき、最終的にはあちらの世界の人間も送られてきた。
用は戦争だ。
それに俺たちは巻き込まれた。
其処で俺は幸運度極振りステータスにしてガチャスキルでガチャを引く。
そしたら___折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-26 21:00:00
56589文字
会話率:37%
完全なる政略結婚。
彼はこの結婚に何を思っているのだろう。
彼女は妹の身代わりとなり王太子に会うためルイタスへと来ていた。
政略結婚が本気の恋愛に代わる。そして身代わりだったことがバレた時その関係はどうなるのか?気弱な宝石姫と少しめんどくさ
い王子のラブストーリー。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-12 12:00:00
131218文字
会話率:43%
恋愛物語が大好きなポンコツ王女フィロシュネーは、婚約者に内定した英雄サイラスに「姫を愛することはない」と告げられた。
隣国の王兄ハルシオンは婚約破棄と自分との婚約を提案してくるが、政治的意図が見え見え!
それに、フィロシュネーは知って
いる。ハルシオンには闇墜ちヤンデレ疑惑があるのだ。
「わたくし、世間知らずで利用されるだけのおバカさんだと思われているのね? でも、わたくしには聖女の力があるのです。力を使って真実を知り放題なのですからねっ」
だから、あなたを助けてあげる。
――これは、そんなお姫様の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-01-17 18:06:07
1017474文字
会話率:37%
「あなたはなぜ、悪堕ちしてしまうのですか」
夢(ゲーム)の中で、敵に寝返った推しを己の手で葬り去った。
彼、ケルメス・ティリアンは悪堕ちという運命から逃れられない。彼のシナリオを進めても、必ず寝返る。甘い言葉のかわりに亡骸を抱かせられるのだ
。
推しの救済ルートを探すために、前世では寝食を忘れ、フリーシナリオをうたったRPGゲームに全てをささげていた。
「私はあなたを守るために生まれてきました」
今世の名はオリーブ。前世で遊んだゲームのせいで、後悔を背負って生まれた。学業も運動も職業選択も、全て推しのために選び続けた。彼を助けるために幼少期から前世同様、己の全てをかけた。
そんな前世から続く呪いとの決別、それから今世での願いを見つけていくお話。
※この作品は『カクヨム』様で先行公開しております。(作品URL)→https://t.co/JOHoPbFiaE折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-01-10 21:00:00
115432文字
会話率:30%
王太子妃を発表する式典で呼ばれた名前は婚約者の「私」ではなく義妹の名前だった――。
最終更新:2023-12-28 08:10:48
40231文字
会話率:36%
[あらすじ]
この世界では、ごく一部のものに10歳前後で神からの言葉【言霊】を受けることがあった。これは強力な力と、それが何を意味するかを、「神」より賜るものである。
「神の子」という【言霊】を受けた10歳のディッセンドルフは、自分を産み、
育てた両親からルードヴィッヒ伯爵家に売られた。
「神の子」という【言霊】を受けたことは、その日この国内の関係者には「神」自身が知らせ、非常に優秀な魔導士は、その力故、【言霊】を受けたものを知ることとなる。
「神の子」という【言霊】を受けたと同時に巨大な力を授かったディッセンドルフは、それとは逆に、自分の心を閉ざすようになった。
そんなディッセンドルフの周りに集まる醜い心をもつ者の中で、数少ない心優しい者に触れて成長していくディッセンドルフ。
だが「神」は幼きディッセンドルフに非常に辛い言葉も伝えていた。
その非常な運命に立ち向かい、ディッセンドルフは人々を、そして自分自身の幸せをつかむことが出るのだろうか?
主人公はいわゆるチートな能力を持っています。「神の子」ですから!(笑)
しかし、「神」の言葉に縛られてもいます。そこを楽しんで頂けると、作者自身楽しく書けますので、よろしくお願いします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-12-22 08:00:00
500142文字
会話率:23%
倉田木シン働き盛りの37歳は、愛し合って結婚まで考えていた彼女に裏切られた。そして理由すら聞くことも出来ないまま殺されてしまった。
次に目覚めると異世界の棺桶の中に眠る、艶やかな長い黒髪に紫色と金の瞳を持つ美少女アレティーシア(5歳)の体に
転生していた。戸惑いはあるけど両親は優しいし今度こそ楽しい日々が待っていると思ったのに問題が次々と起こってしまう。
初投稿ですが楽しんで頂けたら嬉しいです。よろしくお願いします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-12-16 10:10:01
223031文字
会話率:61%
男シンデレラ×王女様!
農業と交易で栄える王国・レヴオルロージュ。サンドール子爵の子リオンは、母亡き後に現れた継母とその娘達に使用人同然の扱いを受け、扱き使われて暮らしている。そして、家事や雑事に追われて灰や埃にまみれたリオンのことを
継母と義姉達は「灰かぶり」と呼んでからかっていた。
ある日、王宮で舞踏会が開かれるという知らせが届いた。魔法使いが用意してくれた衣装とガラスの靴を身に纏い王宮へ向かったリオンは、王女と共に踊って楽しい時間を過ごす。12時になれば魔法が解けてしまうと言われていたため鐘の音に慌てて帰宅しようとするが、その際にガラスの靴を落としてしまうのだった。
やがて、舞踏会からしばらく経った頃。リオンはガラスの靴を探しているうちに数多のガラスを収集するようになり、「硝子庭園」の主になっていた――。
落としてしまったガラスの靴を探す灰かぶりの令息と、拾ったガラスの靴の持ち主を探す王女の物語。
※R15は保険です。過激な描写はほとんどありません。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-12-04 00:00:00
142710文字
会話率:58%
国の第一王女ルナリア・リーチェは美しい容姿を持ち合わせながら、変態という『残念な王女』であった。
そんなルナリアは、自身に仕える騎士に淡い恋心を抱いていたのたが、恋という物をしたことがないルナリアは空回りしながらもを振り回していくが
最終更新:2023-12-02 20:47:52
25783文字
会話率:53%
ここは異世界エルカンダル。
街に明かりが灯る頃、1軒の酒場が店を開く。
「BAR月に吠える」
この世界では少し名の知られた老舗の酒場である。
ここで紡がれるささやかな物語が今明かされる。
最終更新:2023-11-07 21:57:20
193697文字
会話率:17%
「リリーナ・ノワール公爵令嬢、聖女サクラの命を狙った咎でお前を死刑に処す!」
魔法学校の卒業パーティーの場。
リリーナの婚約者であるリアム王子は桃色の髪の少女を抱き寄せ叫んだ。
彼が腕に抱いているのはサクラという平民上がりの男爵令嬢だ。
入
学早々公爵令嬢であるリリーナを悪役令嬢呼ばわりして有名になった人物である。
転生ヒロインを名乗り非常識な行動をしでかす為学校内の嫌われ者だったサクラ。
だが今年になり見事難関聖女試験に合格して周囲からの評価は一変した。
ちなみに試験勉強を手助けしていたのはリリーナである。
サクラとリリーナは奇妙な友人関係にあったのだ。
そのことを知らないリアム王子は大勢の生徒と捕えた聖女の前で捏造したリリーナの罪を晒し上げる。
それが自分たちの破滅に繋がることを、そして誰が黒幕であるかすら知らずに。 折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-11-02 04:01:29
21022文字
会話率:21%
異世界に召喚された少しおかしな女子高生。
つむぎ。少し根暗な自分にはもったいないと思えるほどの幸せライフ満喫中に召喚されたものだから魔王がどうのこうのは興味なかった!これから引きこもるために全力をつぎ込みます。
人の道を外れた女子高生がダン
ジョンにひきこもりながらもその存在がこの異世界に多大なる影響を及ぼしていた!魔王や勇者も巻き込んだ迷宮ニート生活。果たしてつむぎのニート生活はどうなる事やら……折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-10-23 03:00:00
17691文字
会話率:21%
皇女が冒険者?
冒険者で良いのか?
皇国はどうする?
今は亡き亡国の皇女
なにをするのか?
最終更新:2023-10-18 10:55:35
1748文字
会話率:41%
遥か昔、南より現れた青年は舞の力で奇跡を起こす天女と恋に落ち、その力でこの地を治めた。
天女はやがて舞姫とよばれるようになり、舞を神に捧げ人々に希望を与えるというその役目は今もなお生き続けている。
小さな田舎の村に住むセンナは、類稀な舞の才
能を見出され、選姫の儀に参加することに。貴族や金持ちの娘たちに圧倒されながらも、都で知り合った謎めいた武官ライの助けも借りながら、その頭角を現していく。順調に進んでいくように見えた選姫の儀だが、やがて不穏な空気が流れ始める。
選姫の儀を勝ち残り舞姫の座を手にするのは誰なのか、そしてそれぞれの恋の行方は…?
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-09-09 00:00:00
107697文字
会話率:38%