★オーバーラップノベルス様より、書籍1、2巻が発売中です★
15歳の誕生日に神から1つ魔法が授けられる。
授かった魔法は変えられず、人々は生涯それを使い続けなければならない。
戦闘向きの魔法から日常生活で役立つ魔法など、その種類は多
岐に渡る。
どんな魔法であれ、生きる上で役立つことは間違いない。
しかし、数百万人に1人の割合で〝無能〟という存在が現れる。
魔法をまともに使えない〝無能〟は人にあらずと言われ、蔑まれ、嘲笑の対象となっていた。
そんな世界で18歳の青年ロードもまた、辛く、苦しい人生を歩んでいたのだった。
※注意
3、4日に一度の更新予定。
基本主人公一人称。場面転換で三人称、または他者の一人称になる場合があります。
作中に現代でも伝わっている伝説の武具が登場しますが、由来や能力などが変わっている場合があります。
また、オリジナルの武具も多数登場します。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-05 10:35:06
1647758文字
会話率:46%
名門零楼館高校はもともと女子高であったのだが、様々な要因で共学になって数年が経つ。
文武両道を掲げる零楼館高校はスポーツ分野だけではなく進学実績も全国レベルで見ても上位に食い込んでいるのであった。
そんな零楼館高校の歴史において今まで誰一人
として選ばれたことのない“特別指名推薦”に選ばれたのが工藤珠希なのである。
工藤珠希は身長こそ平均を超えていたが、運動や学力はいたって平均クラスであり性格の良さはあるものの特筆すべき才能も無いように見られていた。
むしろ、彼女の幼馴染である工藤太郎は様々な部活の助っ人として活躍し、中学生でありながら様々な競技のプロ団体からスカウトが来るほどであった。更に、学力面においても優秀であり国内のみならず海外への進学も不可能ではないと言われるほどであった。
“特別指名推薦”の話が学校に来た時は誰もが相手を間違えているのではないかと疑ったほどであったが、零楼館高校関係者は工藤珠希で間違いないという。
工藤珠希と工藤太郎は血縁関係はなく、複雑な家庭環境であった工藤太郎が幼いころに両親を亡くしたこともあって彼は工藤家の養子として迎えられていた。
兄妹同然に育った二人ではあったが、お互いが相手の事を守ろうとする良き関係であり、恋人ではないがそれ以上に信頼しあっている。二人の関係性は苗字が同じという事もあって夫婦と揶揄されることも多々あったのだ。
工藤太郎は県外にあるスポーツ名門校からの推薦も来ていてほぼ内定していたのだが、工藤珠希が零楼館高校に入学することを決めたことを受けて彼も零楼館高校を受験することとなった。
スポーツ分野でも名をはせている零楼館高校に工藤太郎が入学すること自体は何の違和感もないのだが、本来入学する予定であった高校関係者は落胆の声をあげていたのだ。だが、彼の出自も相まって彼の意志を否定する者は誰もいなかったのである。
二人が入学する零楼館高校には外に出ていない秘密があるのだ。
零楼館高校に通う生徒のみならず、教員職員運営者の多くがサキュバスでありそのサキュバスも一般的なサキュバスと違い女性を対象とした変異種なのである。
かつては“秘密の花園”と呼ばれた零楼館女子高等学校もそういった意味を持っていたのだった。
この作品は「カクヨム」「ノベルアッププラス」「アルファポリス」「ノベルバ」「ノベルピア」にも掲載しております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-04 23:20:46
14612文字
会話率:53%
名門零楼館高校はもともと女子高であったのだが、様々な要因で共学になって数年が経つ。
文武両道を掲げる零楼館高校はスポーツ分野だけではなく進学実績も全国レベルで見ても上位に食い込んでいるのであった。
そんな零楼館高校の歴史において今まで誰一人
として選ばれたことのない“特別指名推薦”に選ばれたのが工藤珠希なのである。
工藤珠希は身長こそ平均を超えていたが、運動や学力はいたって平均クラスであり性格の良さはあるものの特筆すべき才能も無いように見られていた。
むしろ、彼女の幼馴染である工藤太郎は様々な部活の助っ人として活躍し、中学生でありながら様々な競技のプロ団体からスカウトが来るほどであった。更に、学力面においても優秀であり国内のみならず海外への進学も不可能ではないと言われるほどであった。
“特別指名推薦”の話が学校に来た時は誰もが相手を間違えているのではないかと疑ったほどであったが、零楼館高校関係者は工藤珠希で間違いないという。
工藤珠希と工藤太郎は血縁関係はなく、複雑な家庭環境であった工藤太郎が幼いころに両親を亡くしたこともあって彼は工藤家の養子として迎えられていた。
兄妹同然に育った二人ではあったが、お互いが相手の事を守ろうとする良き関係であり、恋人ではないがそれ以上に信頼しあっている。二人の関係性は苗字が同じという事もあって夫婦と揶揄されることも多々あったのだ。
工藤太郎は県外にあるスポーツ名門校からの推薦も来ていてほぼ内定していたのだが、工藤珠希が零楼館高校に入学することを決めたことを受けて彼も零楼館高校を受験することとなった。
スポーツ分野でも名をはせている零楼館高校に工藤太郎が入学すること自体は何の違和感もないのだが、本来入学する予定であった高校関係者は落胆の声をあげていたのだ。だが、彼の出自も相まって彼の意志を否定する者は誰もいなかったのである。
二人が入学する零楼館高校には外に出ていない秘密があるのだ。
零楼館高校に通う生徒のみならず、教員職員運営者の多くがサキュバスでありそのサキュバスも一般的に知られているサキュバスと違い女性を対象とした変異種なのである。
かつては“秘密の花園”と呼ばれた零楼館女子高等学校もそういった意味を持っていたのだった。
ちなみに、工藤珠希は工藤太郎の事を好きなのだが、それは誰にも言えない秘密なのである。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-28 23:17:49
107430文字
会話率:52%
昨今、よく言われる言葉として
『十分に発達した科学技術は、魔法と見分けがつかない。』
と言う言葉がある。
発祥としては、SF作家アーサー・C・クラークが定義したクラークの三法則であり他に
『高名で年配の科学者が可能であると言った
場合、その主張はほぼ間違いない。また不可能であると言った場合には、その主張はまず間違っている。』
『可能性の限界を測る唯一の方法は、その限界を少しだけ超越するまで挑戦することである。』
と言う物がある。
今から語る物語は、この『クラークの三原則』に基づいき行き過ぎた科学技術を会得したとある世界の物語である。
ーーーーーー以下作者よりーーーーーー
主人公が頭おかしい行動をよく行います。
その行動に意味をもとめないで下さい。
1話の前書きは世界観説明がメインです。
興味ないと言う方は読み飛ばしてください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-04 10:00:00
1049452文字
会話率:30%
地上種と地下種という大きく分けて2つの種族が生活する世界。
天からは光が一日中射し、”夜”とは呼べないほどの少しだけ光量が減る時間がある世界。
地上へ食料を求めて這い出す一部の地下種と、地下の遺物収集をする地上種との争いが絶えない世界。
地
上の民に力を授ける光の宝珠。この宝珠は天高い場所で輝く”太陽”の代わりを果たしている光の玉の力の源でもある。
地下の民に力を授ける闇の宝珠。地下深くに存在し、地上から遠いほど恩恵を受けられる。
この宝珠の力により力強い地下種は地上へ出てこない。その必要がないからだ。
そんな世界で光の宝珠を管理する”大聖堂”の司祭が冒険者たちに依頼を出した。
「闇の宝珠を持ち帰り、大聖堂へ持ってくるのだ!光の宝珠の力で浄化してしまおうではないか」
地下ダンジョンの過去の遺物収集がメインだった冒険者たちに別の目標が出来た。今度の目標は金でなく、名声を得られるものだ。
そんな新しい目標達成を目指した冒険者たちのお話。
闇の宝珠の浄化。それがもたらすものとは・・・この世界の謎の解明のきっかけになるのは間違いない。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-02 12:59:29
145995文字
会話率:63%
ラスボス級の力を持つ吸血鬼がその正体を隠すことなく、人々との闘争もなく街に馴染んで暮らしているとしたらどうなるか、その着想から書き始まました。
帝都新市街を統べる高齢の吸血鬼アクシール・ローズ。人と共にゆるく暮らす彼女の日常を綴ります。彼女
が主役なのは間違いないのですが、彼女の周辺にいる人達が活躍する物語も散りばめた短編集となっています。NOVEL DEYS カクヨムでも掲載しています。最近は登場人物が増え、帝都外に飛び出し、主人公ローズが顔も出さない物語が続発していますが、こちらではまずローズとメイドのフレアを主人公にした短編を掲載していきたいともいます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-02 11:00:00
1138986文字
会話率:44%
ある街で起きた銀行強盗事件。多くの犠牲者が出たが、主犯格の男は捕まっていない。警察官をも巻き込み、カーチェイスまで繰り広げるハリウッド映画のような事件だと批評されている。
同じ日の同じ時刻、同じその街で起きたもう一つの事件がある。多くの
犠牲者を出したが、こちらは事件の概要すら曖昧だ。ヤクザ者が関係しているらしいが、抗争ではないようだ。女関係の縺れという噂に信憑性がある。警察の発表では、女性が主犯とされているが、その身元は判明していない。
一方、巷ではこんな噂が蔓延している。二つの事件は繋がっていて、主犯格の二人が恋人同士だというもの。そう考えると、事件の中での不可解な部分を説明する事ができる。最後に犠牲となった男は、銀行強盗事件の主犯格の相棒だった。そして、その男を殺したのが、身元不明のその女性。多くの目撃証言から、それは間違いないと思われている。
今もまだ、事件は未解決だ。犯人は二人組で、少し前に話題になった連続銀行強盗事件の犯人と同じだとの噂もある。が、真相は不明だ。銀行内で工員を一人殺し、たまたま立ち寄っていた警察官を人質に現金とパトカーを奪って逃走した。その警察官も死体となって発見されている。その後追いかけてくる刑事とはカーチェイスを繰り広げ、通行人などを犠牲にしていく。
女性が主犯の事件では、ヤクザ者が数人犠牲になっている。こちらでも暴走した車が多くの犠牲者を出している。その発端が、ホテルから始まった事はつかめている。彼女がヤクザの組長に追いかけられていた事も明らかになっているが、追いかけていた組長は、車で踏切内に立ち入り、電車に跳ねられ死亡した。
一連の事件の主犯格二人は、事件の収束とともに一旦は姿を消しているが、その後に仲睦まじい姿を発見されている。新たに発生している連続銀行強盗の容疑者でもある。
この物語はそんな一連の事件の中で亡くなった犠牲者の物語である。映画の中では、アッという間もなく死んでしまう通行人や引き立て役が多く存在する。人間にはそれぞれの物語が存在している。例え言葉もなく死んでしまうヤクザ者の下っ端にさえ、生きた分だけの物語が存在している。幾つもの犠牲者達の物語が繋がり、一つの大きな物語が見えてくる。
この物語は、そんな群像劇であり、アクションでもある。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-01 19:08:31
42798文字
会話率:8%
松平佳奈はこじらせ喪女の大学生。
バイト帰りに10,000年に一人のアイドルと称される美少女とすれ違った瞬間に異世界へ聖女として召喚されるも、アイドルのカリスマ性にかすみ、聖女として認定されない。
「地下牢に閉じ込めておけ!」と言われていた
のを幸運にも助けてもらい、一人王宮の外に放り出されることに。
人攫いに遭いそうになったり、催眠術をかけられそうになったりと波乱の異世界生活の幕開けを迎えるも、一匹の黒猫と遭遇し、状況が一変。
「お前は絶対に聖女だ! 王子でありながら天才魔術師でもある俺が言うんだから間違いない! 俺に付いてこいよ。たまに俺のバイト手伝ってくれればいいから」
実は猫の正体は、聖女召喚した国とは別の大国の王子様。なぜか王子様はバイト生活中?
船旅の中で月の精霊が現れたり、召喚元の国から「やっぱりお前が聖女だった」と奪還の刺客が送られてきたり、そんな中でちょっと残念な王子様のことが気になってきたり……。
こじらせ喪女聖女と猫に変身できるイケメン王子様が旅の中で恋と絆を深めていくラブストーリーです。
※王子様は喪女溺愛。中盤以降いちゃいちゃになります。
カクヨムで先行連載中。2024年5月3日 小説家になろうで掲載開始。2024年GW中に50話前後あげていきます!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-01 14:04:52
273179文字
会話率:44%
魔法がある世界の人類にとって、魔法のない世界などあり得ない。
逆に魔法のない世界の人類にとって、魔法のある世界などあり得ない。
魔法とは言い換えれば奇跡である。
奇跡を起こすか起こさないか、決めるのは神である。
よって魔法とは神
の力を模倣する行為である。
つまり魔法を扱うと言う行為は神の代理を行うことを意味する。
そして、神の代理であるならば崇めなければいけない。
神という概念が存在する限り、そこには宗教が必ず存在する。
教義は様々であるが、神を最上級の存在として扱う点は全ての宗教に共通している。
神を冒涜する宗教などは宗教ではない。
しかし、魔法使いを神の代理とするのはあまりに危険極まりない。
何故なら魔法使いは所詮人間だからだ。
人間である以上、生まれながらの善悪どちらかの属性がある。
善ならば良い。その魔法使いは神の代理で間違いない。
だが悪ならば。その魔法使いは神の代理ではない。
善悪全てを孕んでいる、全知全能の存在が神であるとするのならば、悪を成す魔法使いも神である。
たとえ人間を大量に殺す生き物であっても。
これは魔法使いを神と崇める世界の話。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-25 14:46:22
5457文字
会話率:7%
「…ここは…どこだ?」
突然見知らぬ土地に投げ出された男子高校生、尾野通(おのとおる)。情報も持ち物も全くない状況で宛てもなく彷徨っていると、急に現れたモンスターに襲われてしまう。
しかし偶然通り掛かった旅人に助けられ、窮地を脱した主
人公は旅人と街まで同行することに。
見覚えのある食べ物や、何処かで聞いたことのある歴史など、自分の知っている世界と何かしらのつながりがあることは間違いないが…
そこは通(とおる)がいた現代とは似ても似つかない、色術(しきじゅつ)という魔術によって別方向への進化を遂げた日本の、世界の姿だった。
剣と魔法と冒険と、憧れのファンタジックな街の様相に胸躍らせるツウは、|冒険者《リバー》として、この世界で生きていくことを決意する。
しかし、決して平和とはいえない未知の世界で様々な出来事に遭遇するツウが、見て、感じて、行動して…その先にあるものとは。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-24 21:09:43
58479文字
会話率:28%
さて小説、アニメ、漫画曰く、異世界に転生や召喚されるパターンは、異世界の人に変なことに巻き込まれた~とか、神様がなんだかんやで~とか、本当は長く生きる予定だったやら~とか、色々あってそんな君に~とかある。
そんな異世界に旅立っていく
主人公達は、特殊な力、能力、スキル、知識、などなど、チートな特典物がついてくるのが多々ある。自分はそんな話しは好きだ。なかなかと思えば、独創的で、面白い視点と関心することだってある。
なので自分も・・・。
「つまり、自分の人生、経験、ロマン、栄光?を本にして出版してみようと思うんだ。うん多分売れる!間違いないね!このノンフィクションライトノベル!」
「・・・あんた・・・その原稿読んだけど事実を少し取り入れただけのフィクション文庫よ」
「価値無い」
「うわ。この二人否定からだよ」
「私こんなの違う。もっとキュート」
「残念だがこれが事実であり史実だ」
「ん゛っ・・・・」
「いっ!?ほら首!そうやって噛むっ!自分のどこが間違えて・・待って!その噛み方駄目な方っ!!持ってかれる!持ってかれるからっ!!」
「まったくバカやってないで仕事あるんだから。ほらささっと行く!」
「・・首が痛い」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-17 21:00:00
537712文字
会話率:55%
きっかけはショッピングモールの駐車場。
強風の中ドアを開けるとお隣に当ててしまう。
慌てた俺たちは逃げるように別の場所に駐車。
気づかれることなく買い物を楽しむが……
数日後新居の隣に怪しげなお隣さんが次々に引っ越してくる。
彼らに違和感を
持ちつつも新たな生活に胸を躍らせる。
気のせいだ…… 気のせいに決まってる。
そんな時ついに事件が発生。
いつの間にか彼女が姿を消す。
果たして彼女はどこに? 誰に?
引っ越したばかりの彼女の行き先は?
絶対に奴らが怪しい。間違いない。
だが誰一人としてまともに取り合ってくれない。
ならば自らの手で……
失踪の謎とトナラ―との戦いに挑むことを決意。
俺がおかしいのか? 奴らが狂っているのか?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-12 04:22:34
100848文字
会話率:29%
藤原道長という人物は、悪く言われることも多いが、先例に詳しかったことは間違いない。
最終更新:2024-08-20 00:01:11
348文字
会話率:0%
ある日、試しの祠の台座に突き刺さる聖剣が何者かによって引き抜かれて持ち去られていた。
勇者しか抜けない聖剣が引き抜かれていたことから犯人が勇者であることは間違いない。
だが、なぜ勇者は勇者を名乗らないのか。
犯人の勇者は一体どんな勇者で、新
たな勇者の目的はなんなのか。
勇者の行方を追って教会の異端審問官が動き出す――。
転生者を差し置いて聖剣を引き抜いた現地少年は真の勇者へと成長していく。
これはすべての勇者に捧ぐ、勇者の勇者による勇者のための勇者系ファンタジーである。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-18 19:10:18
49975文字
会話率:42%
「今宵のお客様にまずお召し上がりいただくオードブルは、四人のアメリカ大統領に仕えた料理人、クリスティーナ・レッドフォードによる――」
この夜、まるで洞窟の中のような雰囲気が漂う薄暗いこの室内で、特別な会食が開催されていた。場所も時間も不
定期、会員制のこの食事会では、世界中の名だたるシェフたちの料理を堪能できるという話なのだが……。
「お次はスープ。こちらはフランス大統領直属の――」
「ポワソン。ミシュラン三ツ星の――」
「ソルベ。イギリス女王が愛した――」
「メインデッシュ。こちらはあの伝説の――」
と、タキシードを着た主催者の男が仰々しくその名を口にして料理を紹介するたびに、客たちは感嘆の声を上げる。
「まあ、これがあの名シェフの料理なのね」
「うふふ、口いっぱいに広がるわぁ」
「ああ、最高だぁ」
「ほんと、おいしい」
「うん、間違いない。いやぁ、実際に彼の料理を食べたことあるけどねぇ、よく再現されているよ」
「ああ、彼が死んだときはまた惜しい人を亡くしたものだと落胆していたが、ああ、うまい」
「うふふ、神様は贅沢ね。彼らの料理を天国で堪能できるんですもの」
「まったくだ! はははははっ!」
折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2024-08-13 11:00:00
2183文字
会話率:56%
……助かった。安堵と嬉しさに体が震え、おれは思わず涙をこぼしそうになった。ヘリだ、救援のヘリが来たのだ!
おれは立ち上がり、ヘリを視界に捉えながら、まばたきを繰り返した。ああ、夢じゃない。向こうも確実にこちらの存在に気がついている。いや
、当たり前だ。石で作ったこのSOSの文字が、あの距離で見えないなら馬鹿もいいとこだ。
社会学者であるおれは、テレビやネット番組のコメンテーターをメインの仕事の他に執筆や講演会で全国を飛び回っていた。しかし、船で移動中に難破し、この孤島に流れ着いた。どうせすぐ助かるだろうと思っていたので、正確な日数は数えてはないが、数ヶ月経ったことは間違いない。
そう考えると、おれのような著名人が行方不明になったのだから、もっと早く見つけるべきだ。何をしていたんだ。と思うが、ここは抑えることにしよう。今は――と、どういうわけだ。ヘリが遠ざかっていく……。燃料切れ間近だったのだろうか。なんて無能なんだ。いや、しかし、見つかったことは間違いない。助かることに変わりはないのだ。
おれはそう考え、再び浜辺に腰を下ろした。それから待つこと二時間。思ったとおり、再びヘリがやってきた。
折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2024-06-16 11:00:00
3569文字
会話率:43%
ある夜、宇宙から何かが地球に落ちてきた。現場は町外れ。大きなクレーターができ、どこか未練がましく空に向かって煙が伸びている。
夜中ではあるが、はしゃぐにはむしろいい時間帯。現場に駆け付けた野次馬を始め、警察消防マスコミ、そして軍や科学者
たちが口々に言う。
「干柿みたいな形だな。隕石じゃないか?」
「馬鹿。どう見ても自然物じゃないよ。ほらあの部分、人工的だろう」
「人工衛星だろう。熱で固まったんだ」
「宇宙ゴミじゃないか?」
「う、宇宙人の爆弾だ! 間違いない!」
「おい。今騒いだ奴をどっかにやっとけ。はぁーあ。しかしまぁ宇宙人か何かは知らないが、夜中になぁ。あー眠い眠い」
と、欠伸をする政治家。ついに宇宙人とのファーストコンタクトのときがと考え、現場に来たのだが肩すかしを食らったと不機嫌気味。
「まあまあ、もしかすると宇宙人の小型探査機。つまり前座。近々、本人が現れるかもしれませんから」と科学者。「いや、あれは巧妙にカモフラージュした他国の軍事衛星だ」と軍関係者。
しかし、事は彼らの予想から外れていた。その落下物には扉がついており、そして開いたのだ。
折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2024-04-08 11:10:00
2052文字
会話率:45%
冒険者ギルドと言うと、華々しい活躍をする冒険者達の姿が目に浮かぶだろう。もちろん、彼らも冒険者ギルドに所属する職員で間違いない。それに、彼らは日々命懸けでモンスター討伐の仕事をこなす、いわば実行部である。
そのため、命の危険がない受付や事務
職員等の支援部と比べれば、その待遇は格段に良い。
ただ、支援部で唯一、死に近しい課があった。
その特殊性故、あまり日の目を見ないその仕事は、冒険者たちの死亡確率を減らすために不可欠な仕事であった
そんな彼等が所属しているのが、冒険者ギルド本部支援部幽霊課御祓係である。
月1更新、幽霊の表現を多様しているためホラーをタグにつけてますがさほど怖くはないです。
グロあり。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-07 18:00:00
21184文字
会話率:28%
戦勝国であるナッセル王国にカッサルース皇国から送られてきた人質は、何と孤児院にいた少女スズだった。母が平民ではあるものの、皇女であることは間違いない。どうやらスズは見捨てられた皇女のようだったが、ナッセル王国ではその優れた資質に気付いた。ス
ズは魔法においてその素質を開花させていく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-29 07:45:31
6674文字
会話率:46%
「ありがとうお兄さん!あたし、おなかぺっこぺこだったんだぁ!」
喫茶店のテーブルの向かいでは、美少女がおいしそうに特大パフェを食べている。
この世界から人間がいなくなったのは何年前の事だったのだろう。
三百年前に起きた世界大戦で、地
上の全ての国が核攻撃の対象となった。
使用されたのは中性子爆弾。
物理的な被害は軽微だが、生物は殆どが死に絶えた。
地下シェルターなどに避難して生き延びたわずかな人間も、放射能による後遺症で出生率が低下し、病気による死亡率も上昇、次第にその数を減らしていった。
最後に人間が確認されたという記録は、俺が製造されるよりもずっと前だったのは間違いない。
おそらく、もうこの世界に人間は残っていないのだろう。
・・・というのが定説だった。
そうすると・・・今、俺の目の前にいるこの少女は、一体何者なのだろう?
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-28 20:20:55
74199文字
会話率:56%
気がつくと男は見知らぬ街にいた。
東京なのは間違いないのだが、どうも景色がおかしい。
木造やらバラックやら、高いビルもないし空が広い。
道路を走っているのは、クラシックカーばかり。
近くの店で新聞を見ると――日付はなんと昭和38年
。
財布の中の金は使えない、着の身着のまま。
カバンの中は、ネットにつながるはずがないスマホだけ。
衣食住、すべてをなくした時間渡航者のオッサンは生き延びることができるのか。
某所に投稿した作品を全年齢用+R15に構成し直したものです。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-27 07:00:00
1367080文字
会話率:38%
現代日本では、不平等が罷り通っている。
世代によって異なる苦労があるのは間違いないが、第二次ベビーブームと呼ばれた時代は同級生がとてつもなく多く友人も多かった一方で競争も激しく、進学においても狭き門をくぐる必要があった。
残念な事に進
学だけではなく就職も同様で、何とか就職できても同期が多く、出世のポストには限りがある。
この状況下で、どう見ても公平な評価とは言えずに不満を抱えつつ生活の為に必死で働いていた室田 武治は、過労とストレスから切れてしまう。
切れたのは当人ではなく切れてはいけない血管であり、気が付けば健康な状態で不思議な世界にいた。
今までのITを駆使した技術・技能は全く通じない世界に飛ばされた事を即座に理解したので、生活の為に公的機関の職員となる……のだが、やはり同じように不平等の扱いを受けて独立を決意する。
その後押しをしたのは、日本にいた頃嫌でも身に着けていた努力の賜物であるプログラムの技能だった。
異世界に来て別の次元に昇華したこの能力を使い、新たなギルドを立ち上げて幸せを目指す。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-26 21:42:37
48924文字
会話率:40%
「師匠!私は師匠の弟子で嫁です!」
「そんなわけねぇだろ!」
ゲーム序盤のチュートリアル通り、俺は主人公の3人娘を黒い魔導機に乗って待ち構えていた。
だが、ゲーム知識とやらのせいで圧倒的なまでにボコボコにしてしまう。
お詫びも兼ねて、ちょ
っと指導してやったらそのまま……懐かれた。
アルテイア計画と呼ばれる実験が行われた。
狂気に冒された研究者なんかは女神の祝福とか言ってたが。
なぁに、よくある強化人間を造る実験だ。
そのせいで変なゲーム知識ってやつが植え付けられた。
それが俺と3人の主人公娘の運命を変えたのは間違いない。
マークレスト帝国の内乱の中、出会った主人公とライバルキャラ。
しかし俺たちは妙な関係に発展していく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-23 17:09:00
181357文字
会話率:20%