夏休みまで一週間と迫ったある日、悪い噂の絶えない高校一年生『坂本慎一』は十八回目の無断欠席に勤しんでいた。そんな不良少年は屋上でぼうっと空を眺めていると、電波少女として名を馳せている『天津司』と出会う。
しかし、彼女は彼を見るや否や逃げ
出してしまった。
翌日、彼と彼女は再び屋上で出会うが、それは彼女がいじめられている現場に彼が居合わせるという最悪の形であった。冷血漢を自負する彼は彼女を見捨てようとした。
だが、自身の悪評を払拭するために彼女をいじめから助け出したものの、彼は『神様であることを証明し続ける』約束を彼女に結ばされた。
くだらない過去から約束に素直な彼は、彼女の契約を受け入れ、彼女の電波的アイデンティティである『天使理論』に基づく『神様理論』を否定するため、日々を奔走していく。
馬鹿々々しくて突拍子の無い日々は彼にとって幸福であった。しかしそれも長続きせず、ある日、彼女の『天使理論』に近しい教義を喧伝するカルト宗教の勧誘に遭遇し、彼は彼女の素性を訝しむようになった。彼の猜疑は現実と一致するようであり、彼は『天使理論』と『神様理論』の根底をある出来事を境に捉えた。
底冷えする彼女の本音は彼を苛み、楽しかった日々は急転直下。彼は鬱屈としながら自宅で過ごすも、彼の猜疑が紛うことなき事実であるという決定的な出来事に直面してしまう。
それ以来、彼が抱く彼女に対する違和感は疑いの余地がなくなり、違和感は自分が忘れようとしていた過去にも連関していると彼は気付いた。重苦しい過去と現在の連なりを引きずる彼はその重みに引きずられるように、意図しない形で彼女の電波的アイデンティティを破綻させた。
そんな幸福から始まり不幸で終わった夏休み。
彼は彼女のアイデンティティの根底を一つの事件から知る。
これは衒学不良少年と電波天使少女の回帰と絶望の物語。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-01 11:10:00
166943文字
会話率:41%
ある少年がいた。その少年は自らの名前を知らない。ただ、『ナナイ』と言う言葉の記憶だけが存在していた。
ナナイには何も残っていなかった。名前を知ると言う目的すら、何もかも。
当てもなく何かに引きずられるように車道に飛び出してしまっても、それで
撥ねられて肋が刺さって肺内部で出血して酸欠で死ぬことになっても。
しかし、神か悪魔か鋼鉄人形か、ともかくそれを見ていた何かはナナイを転生させることにした。性別を変え、分別をつけ、年齢をつけ...そしてそれらが面倒くさくなった観察者は、自らの手で性転換させたナナイを育てることを決意する。
そして自らの真の名を知る目的ができたナナイは、不特定多数とつながるVTuberと言う職業の祖へとなる。
神の子は神折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-02 03:22:46
61609文字
会話率:33%
Done World___終わった世界___。
世界は喰魂屍(カディーバル)と呼ばれるバケモノが蔓延り、人間も動物も隠れ潜み暮らしてきた。そんななか、1人の少女が青年を引き摺りながら人間たちが住む避難区域でもない、バケモノが蠢く街中を歩いて
いた。少女も、動かないまま引きずられる青年も、服装も様子も整っているとは言い難い。じきに少女は血溜まりに足を取られ、倒れる。青年は前に投げ出され、少女も立ち上がることはできない。少女は必死に青年に這いずる。「ごめんね…ごめんね…」少女は涙を流した。青年の近くまで行くと、少女は青年の頬に手を沿えた。「…ありがとう、_____…」少女は、青年の冷たい唇に、影を落とした。少女の、最後の声が届くことは なかった。
※甘い恋愛要素は出てきません
※R15は全てグロの方です。平気で四肢がさよならしてます
※それでもよければどうぞ折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-12-21 00:00:00
4744文字
会話率:34%
高校二年生の少女白崎透華は帰宅途中に不穏な声を聞き、近くの路地へと駆け出す。暗い路地は何も無く杞憂かと思った矢先、なにかに引きずられるよに『吸い込まれる』。そこで目にしたのは異形と対峙する少女だった。その後特定駆逐組織と呼ばれる運命決定機関
に入ることとなる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-16 19:00:00
94835文字
会話率:31%
青春の思い出が鮮やかすぎて、先にすすめないでいる。それではいけないと思いながらも、過去に引きずられる。
今大切な人は、去ってしまうの?
過去のサークル活動でのエピソードを入れながら、現在のふたりがどのような関係を築いたかを描いていま
す。
前作【WILL〜書かれなかった遺言書〜】のあとのお話ですので、そちらを先にお読みいただければ幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-04-12 20:00:00
9793文字
会話率:30%
たった一夜の夢だった。
思い出だけを胸に生きていく。そう決めたのに、どうしてこんなことに……?
貧乏男爵家の妾の子として生まれた私は、それなりに美しいというだけの冴えない娘だった。どこからかそれを聞きつけた偉い人に引きずられるようにして首
都に連れて行かれて、16歳の少年皇帝の寝所に放り込まれた。
その夜、私は初めての恋をした。
同時に、ここにいてはいけないと思った。私のような女が皇帝陛下の隣に立つなど、許されることではないから。
だから、朝日が昇る前に逃げ出した。
それが、6年前のことだ。
その晩に身籠った子を密かに産み、5年間逃げ続けた。
ところが1年前、とうとう彼に見つかって私は皇帝の側妃になった。
この1年間、なんとか側妃としての務めを果たしてきた。
だけど、本当なら私などは必要ないのだ。
だから……
今度こそ、逃げ切ってみせる──!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-11-11 20:03:12
4516文字
会話率:55%
公爵家の若き当主ダニエル・クラウザーは、心臓の病に冒されていた。
病を治すために王国の名だたる名医を集めたものの、わかったことは長くても半年程度しか生きられないという残酷な事実だけだった。
両親はともに早世しているため、クラウザー家の血筋
はダニエルただ一人のみ。
このままでは家が廃絶されることになってしまうわけだが……ダニエルにとってそれは、たいした問題ではなかった。
ダニエルにとってなによりも問題なのは、最愛の妻であるアルシアを一人残して逝くことだった。
家が廃絶の危機にあることからもわかるとおり、ダニエルとアルシアの間には子供はいない。
それはクラウザー家にとっては不幸だったのかもしれないが、アルシアの将来を考えたら幸運だったのかもしれないと、ダニエルは考えた。
アルシアはダニエルと同じく年若い。
今ならまだ、他の貴族に嫁ぐことができる。
死んだ人間に引きずられるよりは、その方が絶対に幸せになれる。
そう思ったから、ダニエルは決意した。
自分が死ぬまでの間に、アルシアに嫌われてみせると。
愛想を尽かせて、自分のもとから去らせてみせると。
そのために、アルシアを傷つけてでも嘘をつき続けてみせると。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-09-09 09:00:00
8423文字
会話率:29%
過去時間について書いてみました
最終更新:2022-08-07 20:32:41
564文字
会話率:0%
過去に引きずられる——
俳優、富永の人気ラジオ番組にヘルプで来た構成作家の鳥海。
過去の思いが、交錯していく。
ブロマンス寄り 芸能 お仕事 過去 青春
この作品はカクヨムにも掲載しています。
最終更新:2022-08-04 20:05:17
3154文字
会話率:52%
俺は運転中の事故で死んでしまった。
記憶を持ったまま転生したが
生まれたのは虐待をするような
母親の元だった。
今回も負け犬なのかと思いながらも
働かない日常にメリットを見いだして
1日、1日、過ごしていた。
ある時、珍し
く母親が酔っぱらわずに
上機嫌で帰ってきて来たのである。
急に綺麗な服を着せられ
引きずられるように外へ連れていかれる。
連れていかれたのは空港
とうとう売られるのかと思いきや………?
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-08-28 00:29:25
1016文字
会話率:3%
注:このあらすじは本編の内容を比喩的に表したものです
あるところにボロボロに傷つき、疲れ果てながらも何とか飛び続けている一羽の小鳥がいたが、ある時ついに精魂尽きて羽ばたくことをやめ、重力に引きずられるまま地上へと墜落していった。次に小鳥
が目を覚ますと自分の周りが緑に覆われており、辺りを見ると、どうやら自分は谷間の薄暗い場所に生えている木に引っかかったようだということに気づいた。この木は頼りなさそうな見た目とは裏腹にしっかり根を張っているらしく、木の実や虫も豊富だった。思いがけず住みかと食事を手に入れることができた小鳥はそこで傷を癒すことができるのか、その後は新たな地を目指して再び飛び立つのか、それともその木の上で一生を過ごすのか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-30 21:04:43
43040文字
会話率:86%
俺の幼馴染の桜庭美鈴はどこをとっても完璧な美少女だ。
当然そんなあいつを男たちは放っておかなくて……しかしあいつは一度も告白をOKしない。
あいつは決まってこう言うんだ。
「私にはもう、婚約者がいるから」
確かに言った。結婚しようとは俺
が言ったことだ。
でもそれは幼稚園の時の話なんだ。
まさか高校生にもなって未だに引きずられるなんて……!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-24 20:00:00
66037文字
会話率:19%
銀髪碧眼の美少女に転生したと知ったとき、「私」の人生はここから始まるんだ。そう思った。
なにしろ「俺」の人生は大変だった。就職難、圧迫面接、勧奨退職、二重派遣、派遣切り、新卒優遇、待遇格差、無給残業、およそあらゆる社会的不公正を味わった末
に辿り着いたブラック企業で終わりのない過重労働。
「俺」の名前も最期の記憶も定かではないが、絶望のあまり自席で力尽きたか、屋上から飛び降りたか、電車に飛び込んだか、いずれにしてもろくな最期ではないだろう。
そしていつの間にか始まっていた「私」の人生も、それ以上に辛い記憶となった。
殴る蹴る、火で炙られる、食事を与えられない、冷水をかけられる、酒瓶で殴られる、髪をつかんで引きずられる、雪の中に放り出される、両親からおよそあらゆる虐待を受けて育った。
でも、そんな日々も明日で終わる。15歳の誕生日を迎えれば、エルトリア王国法第6条により就職、結婚、移動、宿泊、住居、飲酒、あらゆる自由が与えられるのだ。今度こそ私の人生はここから始まるんだ。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-18 21:34:02
229696文字
会話率:48%
魔族が支配する世界
廃れる寸前の名もなき村で生まれた双子ベルとノイルは生まれつきの持病があった
兄のベルは耳が悪く齢8歳にして誰の声も届かない沈黙の世界に手を引っ張られ、片や妹のノイルは目が悪く同じく8歳にして光が差す隙間もない暗黒の世界へ
足を引きずられることになる
病気持ちの双子は村全体から迫害を受け続け9歳になった年孤児院に引き渡される
二年の月日が経ちそこでの生活が落ち着いた頃、軍事国家ユーテリアの国王に近々起きると予想されている「第七次世界魔大戦」の戦闘兵として引き取られるベルとノイル、
そこでの生活で剣の才能に目覚めた二人は次々と昇任していき僅か2年で王族の近衛兵となる
さらに月日が流れ3年がたった日魔物と人類との全面戦争第七次世界魔大戦が勃発
魔王討伐軍として戦線に駆り出された二人だったが…
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-04-18 23:47:19
4716文字
会話率:43%
エマニュエルとマグダレーナは政略結婚だ。
そこに燃えるような恋はない。
けれどお互いにお互いを認め合い、受け入れ、築き上げてきた信頼と親愛は確かにそこにある。
幼いころからの付き合いでお互いの人となりは十分に理解していたし、至らぬところは互
いに補い合い成長していこうと固く誓っていた。
けれど二週間前のお茶会を切っ掛けにエマニュエルは変わってしまい、それに引きずられるようにマグダレーナの中の気持ちにも変化があった。
この変化に気づきじっくりと考える暇もなく、エマニュエルたちの留学のための準備は進む。
お互いの変化は果たしてどのような結果をもたらすのか、それは彼らのこれからの一年次第。
泣いても笑っても、一年後には二人の人生が決まってしまう。
どうかそれが悪いものではありませんようにと祈りを胸に、マグダレーナは住み慣れた故郷の屋敷を出るのだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-04-01 11:00:34
32550文字
会話率:19%
東京近郊に住まいする鈴木家はごく一般的な庶民。
だが実は、凄い守護霊と多くのご先祖に守られるご先祖もちの一家だった。
そんな鈴木家の一人娘美優紀は、入院した担任の代理として来た教師に不思議な懐かしさを覚え……。
鈴木家ご先祖の亥之吉の
視点で始まる、非力なヒーローであるご先祖たちがかわいい子孫のために命(?)をかけて過去に引きずられる美優紀たちを守ろうとする、そんな話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-01-19 20:00:00
11448文字
会話率:22%
グロテスクな表現があります。引き返して下さい。カニバリズム表現があります。引き返して下さい。サイコホラー表現があります。引き返して下さい。フィクションが現実に有るかもと考える方。引き返して下さい。ホラーに引きずられる方。引き返して下さい。
それでも読みたい方はどうぞ。
『会員制肉料理専門店』オープンです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-01-17 18:55:21
2067文字
会話率:54%
貴族だったララは傍若無人な振る舞いをする中、国を揺るがすような事件を起こし家ごと没落する。その時に思い出したのは、過去の記憶。
その記憶に引きずられるように冒険者になったララは、ひょんなことから出会ったフリューゲルと一緒に旅をすることになる
。
段々と成長してきたフリューゲルは、勇者パーティーに誘われるが、彼が見ていたのは英雄などではなく、ララで――
という物語の中の、日常です。
上記は、あくまで設定です。
読み切り風短編ですので、一応、これでおしまいですが、反響があれば、長編で書きたいと思っています。
お楽しみくださいませ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-12-20 03:13:55
4349文字
会話率:42%
全校清掃が行われている中学校。
男子生徒が、屋上に一足の古ぼけた靴が置かれているのを見つけた。
その古ぼけた靴を履いてみると、体が何者かに操られたかのように動き始める。
勝手に動き出した体に引きずられるように、その男子生徒は屋上の縁へと運
ばれていく。
その時、男子生徒が見たものは。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-11-30 02:58:24
7177文字
会話率:10%
火山八戒や三千世界
辞めよと空き家で浮世に咲く花。
咲かない木の葉も夢の跡。
ぼちぼちいこうや、我先に。
咲かない魚。いや、咲かぬのは話の花か。
熱い話はしょーもない。重たい話は聞きたくない。
だったら、なにがおもろい話か?
カルクライムエ
と♻️♻️⇨花華の世界の交錯をとくと見よ!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-11-27 05:00:00
536文字
会話率:0%