シスルは昔から姉のヴィオラにしてやられている。
口達者で頭も切れる姉に、語彙力の低いシスルはいつもこう訴えるのだ。
「ヴィオラお姉様、ズルいですわ!」
「ズルい? 一体どの辺りの事を言ってるのかしら?」
「いやだってほら、あの、それは
流石にズルすぎでしてよ!?」
これは何やかんやで愛されている妹から見た、一見するとイヤな姉へのささやかな突っ込み物語である──折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-09-06 21:26:33
8537文字
会話率:40%
「お姉様ごめんなさい……!」
私の愛する妹であるユリエラは、そう言って涙をポロポロと零しました。私は溜息をひとつ。
普段の私であれば、庇護欲を唆るその愛らしさに「いいのよ」と言って、頭を撫でて慰めてしまうでしょう。
ですが、流石にこの状況は
見過ごせません。
なにしろ妹のユリエラと私の婚約者であるクロフォード様が裸で抱き合い、眠っていたのですから。
私と彼の婚約は、ノーヴァ侯爵様の結んだご縁であるが故に西部貴族の結束を強めるにも有効な、大々的なモノになっております。
私が許して済むモノではないのです。
私はひとつ、とても大事な質問を彼女に致しました。
その答え如何によっては、妹の為に私も微力ながら尽力する所存ですわ!
✧• ───── ✾ ───── •✧
そんなこんなで、エルヴィーラは妹の婚約者であるスペンサーを強引にでも落とすことにした。
エルヴィーラ「なんかいい方ですわ!」
スペンサー「くっ……なんて悪女だ!!」
恋愛初心者でシスコンな姉、エルヴィーラが妹の婚約者スペンサーに迫り倒し、実力行使と無自覚で彼を籠絡する話。
※ヒストリカル要素はありますが、設定はユルユル。
※微エロ注意。
※本文は三人称です。
※もう少し他視点でそれぞれの気持ちを描いた一人称長編版を予定してます。(が、予定で終わるかもしれないし、他サイトで書くかもしれない)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-26 18:27:59
10504文字
会話率:29%
「お姉様、悪いのだけど次の夜会でちょっと皆様に謝って下さる?」
突然妹のマリオンがおかしなことを言ってきました。わたくしはマーゴット・アドラム。男爵家の長女です。先日妹がわたくしの婚約者であったチャールズ・
サックウィル子爵令息と恋に落ちた
ために、婚約者の変更をしたばかり。それで社交界に悪い噂が流れているので代わりに謝ってきて欲しいというのです。意味が分かりませんが、マリオンに押し切られて参加させられた夜会で出会ったジェレミー・オルグレン伯爵令息に、「僕にも謝って欲しい」と言われました。――わたくし、皆様にそんなに悪い事しましたか? 謝るにしても理由を教えて下さいませ!
※この作品は『カクヨム』『アルファポリス』にも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-22 19:44:19
29705文字
会話率:42%
自分でもうさんくさいと思う外面を貼り付け、今日もアカデミー棟にあるアルサム=ベルガの研究室を訪れる。無視されるのも重いため息を吐かれることももう慣れた。けれどそれは人付き合いが苦手な彼が私を遠ざけるために取る態度であり、根は悪い人ではないこ
ともとっくに気づいている。だから今日も『とある目的』を達成するため、彼に話しかけるのだ。※『「お姉様だけズルい」が口癖の妹の可愛いワガママ』に登場する妹・メリッサの数年後のお話。本作だけでもお楽しみいただけます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-18 18:00:00
12296文字
会話率:55%
「お姉様だけズルい」
それがメリッサの口癖だった。口を開けばズルいズルい。ケーキが食べたい。ドレスが欲しい。アクセサリーが欲しい。魔法の言葉を口にすればなんでも手に入ると思っていた。実際、両親は末っ子のメリッサには甘かった。私もそう。五つ年
下の妹が可愛くてたまらなかった。お兄様の溺愛は凄いもので、私は可哀想な子だと誤解されることもしばしば。でも実際は違うのだからと目を背けてきた。
けれど十五歳の頃、転機が訪れる。婚約者のジャック王子が私を家に送ってくれた時、メリッサは例の言葉を口にした。だがメリッサのズルいが向けられたのは予想外のもので......。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-26 18:00:00
7936文字
会話率:49%
☆『表情筋凝り固まっている系騎士』と『お仕事は出来るのにシスコンと恋を拗らせている鈍感残念系ヒロイン』によるほんの少しのシリアスとコメディ?とほのぼのが共存するちょっとメシテロな恋愛話☆「アイヴィーは結婚しないのか?」――それは何の脈絡もな
く、シンドラー王子から尋ねられた言葉である。城勤めも6年目に到達しようとする私は最近昇級したばかり。実家から出てくる時に掲げた『お姉様のために最高のウェディングドレスを手に入れる』という夢はもう目の前まで迫っている。それもこれもシンドラー王子や仕事を教えてくれた同僚たちのおかげである。この調子で今後も給与アップを目指して頑張ろうとしていた。そんな私に結婚などしている暇はないのだ。言葉を変えてそう返せば、王子は新しい職場を紹介してくれるという。それは私の事を思ってのことだ、とその話を引き受けることにしたのだが――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-07-25 18:00:00
106974文字
会話率:26%
口下手な私がお姉様に手紙を書きました。
最終更新:2023-08-14 02:25:11
2000文字
会話率:0%
最近こういうのよく見るよなぁなんて呑気に異世界転生系小説や小説原作漫画などを読み耽っていたらある日突然事故に遭って本当に異世界転生してしまった月見 里(つきみ さと)。
目覚めると見慣れぬ天井、ふかふかのベッド。綺麗な人にお嬢様って言われて
るし……。え、もしかして悪役令嬢ルート?
そんでもってぷにぷにの手。いや、赤ちゃんからスタート??
なら仕方ない、悪役令嬢とか逆ハーとかの王道ルートを回避しつつ思う存分この世界を堪能してやろう!
そう決意して数分後、私はこの世界の文字が読めないことに絶望してギャンギャン泣いた。あ、いや、違うのお姉様方。オムツじゃなくて、本当に人生詰んでるんですって……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-09 21:00:00
471742文字
会話率:43%
シュヴァルツ王家第一王子であるアルフォードの誕生祭。その公の場でアルフォードは、公爵令嬢で婚約者でもあるセシリアに、いきなり婚約破棄を告げる。
その顛末を、セシリアの妹であるフィーネは、物陰で心を痛めながらひっそり見つめていた。
実は
フィーネだけは知っていた。アルフォードが突然セシリアとの婚約を破棄した理由を。
そしてアルフォードが、実は何度も死に戻りを繰り返しているという事も……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-21 07:00:00
6843文字
会話率:33%
「あぁ! お姉様ズルいッ!」
妹のメリアは、そう言っていつも私から何でも奪っていく。
ルビーのネックレスも、オパールのブレスレットも、蝶をモチーフにしたピアスも、ダイヤモンドの指輪も、お父様から私にプレゼントされたそれらは、一つ残らず全部
メリアに奪われた。
――そんなある日、私宛に届いた、名門バッツドルフ公爵家の嫡男、カスパル様からの釣書を見たメリアが、また「お姉様ズルいッ!」と言い出し……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-14 21:00:00
3835文字
会話率:46%
私はただ……お姉様を殺したいと思っているだけなのに。
***
これは――。
「お姉様、どうぞ逃げないで! 大人しく私に殺されてくださいませ!」」
なんて取り替え子の片割れに魔法少女として選ばれた妹が言い出して――。
「って、言われ
て〝はい、わかりましたー〟なんて言うやつがあるか! ふざっけんな、雪乃!」
なんて取り替え子の片割れに魔法少女として選ばれた姉が言い返す。
そんな状況になるまでのお話。
***
カクヨム(https://kakuyomu.jp/works/16817139559046657010)にて先行公開中、
エブリスタ(https://estar.jp/novels/26128134)でも公開。
10000字ちょっと、全7話(プロローグ+6話)のお話です(/・ω・)/折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-12 22:11:25
11709文字
会話率:61%
「お姉様の婚約者のアシュヴィン様は呪われているのよ。それで、その呪いを解けるのは彼と恋に落ちる私だけなの!」
ある日、妹のリオーナが突然そんな事を言い出した。
リオーナが言うには、この世界はリオーナが“ヒロイン”と呼ばれる世界。
その姉
である私、ルファナは“悪役令嬢”と呼ばれる存在で、リオーナとアシュヴィン様の恋の邪魔者らしい。
しかも、そんな私はいずれ婚約破棄をされるのだと言う。
また、婚約者のアシュヴィン様はとある呪い? にかかっているらしく、
その呪いを解けるのは“ヒロイン”のリオーナだけなのだとか。
───呪い? ヒロイン? 悪役令嬢?
リオーナの言っている事の半分以上は理解が出来なかったけれど、
自分がアシュヴィン様にいつか婚約破棄されるという点だけは妙に納得が出来てしまった。
なぜなら、ルファナと婚約者のアシュヴィンは──……
※主人公は、転生者ではありません
✿アルファポリス様にて投稿・完結済✿
加筆・修正しています折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-06-29 09:00:00
85053文字
会話率:43%
【残虐ブラコン姫と常識人魔王の世界征服物語】
「弟が可愛いすぎる!」異世界に魔王とドラゴンの娘として転生させられたわたし、色々あって次期魔王の可愛い弟を補佐することに、「弟に逆らう不届きものは皆殺します!」「お姉様止めてください!」。
最終更新:2023-06-27 17:58:04
17191文字
会話率:58%
追放される前に追放しろ!という頭の悪い逆張りVRゲーム世界に転生した主人公が、「お姉様」と呼ばれるキャラにハァハァしててちょっときもい
最終更新:2023-06-27 06:36:37
8157文字
会話率:18%
『ローラは私のものを奪ってばかり――もう私のものはすべてローラに譲ります。ここに私の居場所はない。どうか探さないでください』
ある日そう書かれた手紙を置いて義姉クリスティーナは消えた。
高い魔力を持ち、聖女となった義姉は王太子レガート
殿下の婚約者となり、その立場から学院でも生徒会副会長を務めていた。
一見して清廉で有能、真面目に見える義姉。何も知らない人が手紙を読めば、元平民でふわふわにこにこのお花畑に見える私ローラがすべて奪ったのだと文字通りに受け止めるだろう。
だが実情は違う。『真面目』が必ずしも人々に恩恵を与えるものではなく、かつ、義姉のは真面目というよりも別の言葉のほうが正確に言い表せる。
だから。
国の守りを固めていた聖女がいなくなり、次期王太子妃がいなくなり、生徒会副会長がいなくなれば騒然となる――はずであるが、そうはならなかった。
義姉の本性をわかっていて備えないわけがないのだ。
この国は姉がいなくても揺らぐことなどない。
――こんなはずじゃなかった? いえいえ。当然の帰結ですわ、お義姉様。
あとはレガート殿下の婚約者だけれど、そこは私に手伝えることはない。
だから役割を終えたら平民に戻ろうと思っていたのに、レガート殿下は私よりもさらに万全に準備を整えていたようで――
私が王太子の婚約者?
いやいやそれはさすがに元平民には荷が重い。
しかし義姉がやらかした手前断ることもできず、王太子なのに鍛えすぎなレガート殿下は武骨ながらもやさしい寵愛を私に注いでくるように。
さらには母の形見の指輪をはめてからというもの、やけにリアルな夢を見るようになり、そこで会う殿下は野獣み溢れるほどに溺愛してくる。
武骨ってなんぞ?
甘すぎて耐えられる気がしないんですけど。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-06-25 21:24:03
104883文字
会話率:35%
姉の身代わりで異国へ嫁ぐことになった妹。
彼女は船上から、姉に手紙をしたため...
最終更新:2023-06-19 14:53:49
424文字
会話率:0%
義理のお姉様はとても優しい人だった。だけど、私は優しさに騙され、結局、罪に問われた。
最終更新:2023-06-19 11:55:49
1997文字
会話率:19%
怠惰で、いつも働かないアンリエッタお姉様には、うんざり。
お父様やお母様に何度言われても働かないし、勉強もしない。
いつも寝ているか、散歩ばかりしている、怠惰なアンリエッタお姉様。
アンリエッタお姉様は、家では何の役にも立たないの。
そん
な怠惰なアンリエッタお姉様は、とうとう家から追い出される事になったわ。
そんなに怠惰だから婚約者のロバート様にだって見捨てられて婚約解消されるの。
そんなに怠惰だから伯爵家だって追い出されてしまうのよ。
『ざまぁみろ』って思ったわ、私。
……なのに、家を出た後のアンリエッタお姉様は?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-06-13 19:11:51
24103文字
会話率:37%
『お姉様ごめんなさい。
お姉様の事は私が責任もって一生お世話いたしますから!』
『いえ、貴女の事はルクセリアの兄たる私が責任を持ってお世話を!』
『いえいえ、僕がお世話させていただきます!』
いやいやいやいや ご遠慮申し上げますから!!
女性の趣味とかないですし、1人で大丈夫ですし!
誰かこの聖女様兄弟をどうにかしてぇぇぇぇぇ。
1ヵ月
聖女様が東の森へ魔物討伐に行くからと護衛に借り出された。
高ランクの冒険者が護衛に借り出される事はたまにある。
でもこれまでは私が呼ばれる事は無かった。
私が王族に毛嫌いされる魔人族だったからだ。
なのに何故今回私が呼ばれたのか・・・。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-06-05 21:00:00
32069文字
会話率:31%
公爵令嬢シャルロッテ・キーンバリーは、十四歳になったある日、王国の至宝である神器に適合し、聖女に認定される。
だが、聖女の証であるはずの神器とは――ビキニアーマーだった!
常人ならざる力を得た反面、その露出の多さに羞恥心がゴリゴリ
削られるシャルロッテ。
けれど、尊敬するお姉様――第一王女からの頼まれ事は断れない!
押し寄せる無理難題。
――私の身体に恥じる処なんてないわ!
そう自分に言い聞かせ、シャルロッテは今日も王国の安寧の為に戦う。
夜な夜な羞恥に枕を濡らしながら。
――これは覇王聖女と呼ばれた少女の真実の記録。
――人々の為、葛藤し、羞恥心と戦い続けた、ひとりの乙女の物語である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-06-05 19:04:25
104281文字
会話率:29%
「お姉様、私、結婚するの」
エレナの妹ジェシカはどこに出しても恥ずかしくないくらい美しい子だった。
その美貌でアメストス伯爵家の息子に求婚され、幸せそうに孤児院を後にした。
血は繋がってなかったけどエレナ達は本物の家族より固い絆で結ばれ
ていた。
エレナはジェシカの幸せを誰よりも祈っていた。
しかし数ヶ月後、ジェシカは見るも無惨な姿で孤児院に帰ってきた。
美しかった姿は見る影もなく骨と灰になっていた。
悲しみに暮れているとジェシカは最後の遺品として桜色の紅を残していた。
その紅を唇におとしてみた。
すると不思議なことが起こった。
鏡に映る自分がジェシカと瓜二つになっている。
しかも紅を塗るとジェシカがまだ生きていた頃の過去の記憶が脳内に蘇った。
ジェシカは嫁いだ先の伯爵家で虐められていたらしい
「貴方は私に何を望むの?」
『私を殺した者に復讐を』
エレナはその願いを叶えるため紅を持って孤児院を後にした。
その夜、盗賊達に襲われピンチになった時、偶然ロキという青年と再開する。
彼は同じ孤児院の卒業生で今は魔導士の弟子として修行している身でエレナのことを昔から好いており、ジェシカの実の兄だった。
ロキはエレナと共にジェシカの復讐を誓い、二人は伯爵家に近づくと過去にジェシカと同じ死を遂げたとある少女の情報を掴み、アメストス家の悪事を暴き没落させるため王宮へと急ぐが罠にかかり紅を奪われてしまう。
紅がなければジェシカにはなれない。ジェシカの姿で復讐をすると誓ったのに•••!
しかしその時。エレナの力が覚醒し、彼女はこの国で初めての死霊魔術師<ネクロマンサー>へとなる。
大魔導師ホップに力を身染められ、修行をし冥界から死者を呼び出せるまで力をつけた時、ついに復讐の時はきた。
ジェシカ、貴方をこの世に連れ戻す。そして一緒に復讐を果たしましょう。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-06-01 22:00:00
34022文字
会話率:44%
「……お姉様はいつだってそう、全部私から奪っていくんだわ!」
妹からそう言われ、私はどうすればよかったんだろうか。
婚約破棄された妹を慰めようとしたら、どんどん邪魔者が出てきて。
妹の側に寄る黒目を持つ公爵、私を崇める第二王子。二人とも、ぎ
ゃあぎゃあと人の話も聞かずに勝手なことばかり―――もう、うんざりだ!!!
忌み子と蔑まれた妹、聖女といわれ大勢から愛された姉。―――けれども本当は?という話です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-31 15:04:20
17327文字
会話率:22%