突然、世界から音が消えた。
――いや、消された。
トランペットを手に、演奏中の事故で異世界に転移した音大生・奏人(かなと)。
目を覚ました先は、《音》そのものが“力”として扱われる不思議な世界・ハルモニアだった。
空を切り裂くギターの刃
。雷を落とすドラムの鼓動。
魔法の代わりに“旋律”が響くこの世界で、奏人は一吹きの音で風を操り、雷を呼ぶ。
「お前の音……世界に影響してる。わかってんのか?」
彼と出会ったのは、ビートで戦う少女・ルゥ。
無音の剣を振るう騎士・ティラ、沈黙のピアニスト・リリア。
それぞれ異なる“音”を持つ仲間たちと、奏人は旅に出る。
目的は、世界を支える《調律(アルモニア)》を蘇らせるための鍵——
失われた旋律《ロスト・スコア》を集めること。
だがその前に立ちはだかるのは、“音のない世界”を望む敵組織・無律協会(むりつきょうかい)。
彼らはスコアを奪い、世界を“無音の黙示録”へ導こうとしていた。
これは、音が魔法であり、記憶であり、そして——祈りになる世界で、
一人の奏者が命をかけて吹き鳴らす物語。
音楽が好きなすべての人へ贈る、
“異世界×音楽”ファンタジー、ここに開演!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-07 15:00:00
8620文字
会話率:43%
悪魔を滅ぼす為の大戦から十年後の世界。
破壊と再生の力を併せ持つ、不老不死の少年 朔夜(サクヤ)。
月夜の悪魔と呼ばれ人々に恐れられた彼は、暗殺された親友 龍晶(リュウショウ)の復讐を誓い、世界を相手に戦い、命を落とした。
不死の力により
朽ちずに存在し続けた身に、再び鼓動が蘇る。
龍晶の最愛の息子である春音(シュンオン)を守るという、あの世での親友との約束を胸に。
一方、春音は十四歳の少年に成長し、隆統(リュウトウ)と名を改めていた。
文武に非凡な才を持ち端麗な容姿を持つ彼はしかし、その才覚を見せれば謀叛を恐れる王府に目を付けられる。それ故に己を偽り心を閉ざして生きていた。
が、成長と共に国からの警戒は強まり、ついに危機が迫る。
朔夜は親友の子を守る為、再び刀を握る――
「最低なこの世界を変える。皆が笑って生きられる、最高の世界に」
ややシリアス戦乱ファンタジー 第二幕
第一幕はこちらからどうぞ↓
https://ncode.syosetu.com/n5105hx/
基本、水土日祝日に更新。
随時挿絵を増やしていきます。改稿部分は絵有り。
苦手な方は設定より非表示にしてください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-07 11:00:00
2504199文字
会話率:44%
十二月の末。十二時二十五分たけびしスタジアム京都のスタートラインには静寂が満ちていた。ベンチコートの背面に学校名を背負い、仲間たちの気持ちを背負った選手たちがそこにいた。凛と張りつめた空気のなか、選手は無言のまま立ち尽くす。十二時二十八分コ
ートを脱いだ選手たちにはそれぞれの町、それぞれの思いが詰まった襷がかかっていた。
「一人ではない、みんなと走っているんだ。」
そう語りかけている気がする。いや、違う。皆が私たちに語り掛けているのだ。
「On your mark」
スターターがゆっくりと手を上げる。風が襷を揺らし、スタジアムを超え、日本全国が静寂に包まれる。鼓動が高鳴る。次の瞬間――
乾いた号砲が空を裂き、約26.2マイルの物語が始まった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-07 10:35:16
4210文字
会話率:51%
神は死んだ。
巨大な骸は灰と化し、大地を覆い、すべてを呑み込むほどに世界を覆った。
生き残ったのは、灰を喰らう者たち。
解体人と呼ばれ、神の遺骸を掘り返し、生を繋いだ者たち。
その一人の男は、
火を燈す謎の女を伴い、記憶と残響の深奥へ—
—。
男は「火を燈す女」をともに、神の心臓が眠る跡地から還ってきた。
かつて解体人として神の骨を掘り、灰を喰らい、生き延びた日々。両手に感じた「心臓」の重みが、焔の導きとともに消え去る。
「ーーーーーー」
忘れたはずの問いが、胸を刺す。
体の奥で、静かに息づく「何か」が脈を打つ。それは、滅びの残響か、再生の鼓動か。
灰の大地を旅する男と女は、選ばれた記憶と再会する。失われた真実を求め、選ばれた記憶と再会し、失われた真実を求めて歩む——。
残響の成れ果てに、再生の火は灯るのか。
その焔が導くのは、過去か、真実か。それとも運命の断片か。
これは滅びの物語か、それとも再生の序章か。
絶えぬ疑問にいえることはただ一つ。
———「死んだ世界が、もう一度、脈を打とうとしている。」———折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-07 01:11:47
17716文字
会話率:18%
切なくて、どこか色っぽくて。笑って泣ける、愛情と友情の感動ストーリー。
―― あなたは一人ではない ――
すらりとした見た目で、元運動部の筋肉質。長い人差し指で眼鏡を持ち上げ、理路整然としたショウジ。
その風貌からも、「淡々としていてク
ールだ」と周りからは評されるが、実際は大きな難問を抱え、強引に夢の世界へ落ちる日々を過ごしていた。
大学で出会った友人、純粋無垢で天然ボケな遊の発言に、「何を言ってるのかわからない」とたびたび固まりつつも、居心地の良さを覚えていたある日、遊の紹介で、ひとつ年上の先輩、力也と会うことになる。
指定場所は、【ウィンク・ハート】なる喫茶店だった。
まるで洋館のようなアンティーク調の店内。窓から差し込む太陽の光。サイフォンから漂う、コーヒーのいい匂い。
人知れずロマンチストでもあるショウジは、ウィンク・ハートに胸が高鳴り、おおらかなマスターともすぐに打ち解ける。
そして、力也と対面を果たすことになるのだが……。
【※以下、ネタバレを含みます】
力也を目の前にしたショウジは、息をのんでしまう。
華奢な身体、さらさらの黒髪、長いまつげと、黒い瞳。白い肌に、柔らかそうな唇。
甘くて、濃厚で、上品な、いい匂い。
穏やかな声と、優しい微笑みで挨拶をされ、全てが自分と異なる力也を前にし、ショウジは今までに感じたことのない衝撃が体に走ってしまう。
しかし、力也は微笑みの裏でトラウマを抱え、うまく眠れない日々を過ごしていた。
光を失う黒い瞳、寂しそうな眼差し……。心配するショウジだったが、ウィンク・ハートで開催される小さなコンサートで、力也の歌声を聴くことになる。
僕を月に連れて行って――――?
力也の清らかな歌声と、身をよじって歌う艶っぽさに、鼓動が高鳴るショウジ。
俺が守りたい。そう思いながらも、会うたび、声を聞くたび、あと少し、もう少しと、力也に近づきたくなる自分に戸惑ってしまう。
「この感情を解いてしまって、力也さんに会えなくなったら嫌だ」
月に近い力也の家で、その愛しい寝顔を見守りながら、気持ちを偽ろうとするショウジ。
だが、友情に熱く、正義感の強い遊に諭され、励まされ。
ショウジは自分が抱える偏見と難問に向き合い、力也に思いを伝える決意をする。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-06 21:15:34
149471文字
会話率:40%
・・・・・・リーン・・・・・・
週末の人で賑わう広場に、1人の少女がいた。
鳶色の長い髪ーー耳元に下がる、〈青い耳飾り〉が、幻想的に揺れた……。
その涼やかな音は、他の人々には聞こえていない。ーー少女にだけ届いた、〈呼び鈴の音〉ーー。
少
女は広場を出ていくと、閑散とした路地裏へ向かった。
大きく息を吸い……鼓動を落ち着け……そして、口を開くーー
ーー『マーク……〈リダ•ベンデ〉』
ジェラが合言葉を唱え、《ループ》した世界は、先ほどまでいた世界とは、まるでちがった。
巨大な〈銀細工の城〉がそびえ立つ、大帝国ーーその名は、〈リグターン〉ーー。
ジェラは着地した〈山〉の上から、集合場所である、〈赤いレンガの倉庫〉へ向かう。
その途中ーー激しく心惹かれる、〈ある匂い〉に出会い、ジェラは導かれるように、山奥深く、隠された〈秘密の洞窟〉へ、たどり着くーー。
一本の、壮麗な〈しだれ柳〉に守られた、〈洞窟〉の奥にはーー瑠璃色に輝く秘密がーーあらゆる人物たちの、〈運命〉を大きく変えていく、美しくも哀しい〈花〉が、咲き誇っていた。
闇夜に〈倉庫〉へたどり着いたジェラを待ち受けていたのは、衝撃的な数々だった。
自分と同じ服装をし、色とりどりと長い髪をした、みな同じ年頃の、若者たちーー。10人の若者たちには、同じ共通点があったのだ。
だだ広い〈倉庫〉のなか、ひとり豪華な椅子に腰かけた、ミゲという名の男が、集められた若者たちに、語り聞かせるーー
帝国秘密組織〈キューア〉ーー与えられた、〈特殊能力〉ーー〈鉛の屍〉をめぐる、おぞましい〈連続怪奇殺人〉ーー
その夜ーージェラはミゲに連れられて、〈倉庫〉横の森にある、一つの建物へ、向かう。
見張りの兵士に、施錠がされーー異様な雰囲気の建物のなかに、ジェラが見たものーーそれは、忌まわしい檻につながれた、白銀に輝く、〈神獣•ムー〉のすがただった。
同じころーー〈リグターン〉から北にいった、〈ガンダ国〉では、国の存亡を揺るがす、深刻な事態が起きていた。
北の地に古くからいる先住民ーー〈月の民〉と呼ばれた、〈シシン族〉の聖域から、彼らが大切に守り崇めてきた〈神〉が奪われ、仲間が酷く殺された。
〈月の民〉首長ドドアは、襲った未曾有の試練に、大きな決断を下す。
三年に一度の、〈乱満月〉の夜へーーいくつもの〈運命〉が、一つの奔流となって、流れていく……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-04 23:12:58
72172文字
会話率:25%
赤い石の鼓動に導かれ、高校生・焰斗(えんと)は戦場の異世界へ! 銀髪の剣士・月凪(つきなぎ)に心揺れ、陽華(ようか)の光、涼波(すずな)の水、風芽(かざめ)の風と絆を結ぶ。黒焔(こくえん)の闇を星炎・絶光斬(せいえん・ぜっこうざん)で貫き、
月凪との再会を誓う!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-02 09:06:46
3544文字
会話率:16%
月華街、夜の提灯と桜が彩る花街で、人気芸妓・彩花が原因不明の体調不良に倒れる。薬師の葵は鋭い観察力と薬学知識で、貴族の怜と協力し、事件の背後に潜む薬草の陰謀と権力争いを暴く。一方、芸妓見習いの凛と颯も事件に巻き込まれ、独自の視点で真相に迫る
。葵と怜は知的な駆け引きと繊細なからかいで心を近づけ、凛と颯は大胆な情熱で互いを惹きつける。事件解決と恋の進展が交錯する中、誰もが輝き、誰も置いていかれない物語が幕を開ける。果たして、真相と恋の行方は?
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-01 09:21:46
4050文字
会話率:54%
遺伝子スコア72の 白河綾芽は、六年間の婚活戦線で連敗続き――。そんな彼女に届いたのは、政府公認〈ツインスコア・オークション〉の特別招待状。静かだった運命の針が、にわかに加速する。
綾芽をめぐり競り合うのは
・遺伝子95、医療テック御曹
司・二宮レン
・遺伝子41ながら次世代スコア92、路上シンガー・空〈ソラ〉
「高スコアの安定」か、「数字では測れない鼓動」か。
制限時間は30分、違約金は3億円。たった一度の選択が、未来のすべてを塗り替える。
シャンパングラスがきらめくガラスの宮殿と、川風が歌を運ぶ河川敷――対照的な二つの舞台で綾芽の心は揺れ、最後に走らせた一筆が示したのは、ただ一つの真実。
「数字は羅針盤。でも航路は、私たちが描く。」
ホログラムが瞬く夜空に、恋と希望が咲き誇る。ゲノム格差社会を舞台に綴る、30分限りのジェネティック・ラブストーリー、開幕!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-01 12:10:00
10236文字
会話率:18%
異世界に転生した俺が放り込まれたのは——
恋愛偏差値が人生を決める「恋愛至上国家」だった。
告白の回数=ステータス?
デートの充実度=社会ランク?
「愛してる」は、たった3回目の会話で?
ふざけんな。そんなの、恋じゃねぇだろ。
冗談み
たいに軽い愛が溢れるこの世界で、
恋に本気すぎる俺・日向廉は、空気読めない“時代遅れの男”扱い。
「俺はもう、二度と恋なんかしない」——そう決めたはずだった。
でも。
「お願い、私と“恋人のフリ”をして」
冷たい瞳の令嬢・ミラと交わした契約(フェイクラブ)が、
本物の気持ちを呼び起こしていく。
演技のはずが、涙は本気で。
嘘のはずが、鼓動は止められない。
この世界では、恋は軽くて当たり前。
だけど、俺だけは信じたい。
“本気の恋”が、ここにもあるってことを。
──真剣すぎる純愛 vs 軽すぎる異世界。
ズレすぎた世界に、たったひとつの本物を叩きつけろ!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-01 12:00:00
18382文字
会話率:43%
※性的描写を含みます。
※同性愛がテーマです。
※ご確認の上、お読みください。
都会の片隅で出会った二人の女性。
過去に傷を負い、愛に怯えながらも、それでも求めずにはいられない。
冷静沈着で優雅な予備校講師・**柊木しおり**。
そして
、まっすぐで不器用な会社員・**海野灯(あかり)**。
出会いは偶然――だけど、その出会いは、ふたりの心と身体を深く絡め取っていく。
**これは、20代の女性同士が心を開き、触れ合い、愛し合っていくまでの、甘く切なく、そして時に官能的な軌跡。**
触れるたびに、鼓動が速くなる。
唇が重なるたびに、心の奥が熱を帯びる。
知らなかった世界に、身体がとろけていく――
繊細な心理描写、濃密で美しい性愛の表現、
そして「女であること」「好きになること」の苦しさと悦び。
**この物語は、大人の女性が大人の女性を愛するということ。**
ただの百合ではない。
ただのエロスでもない。
本物の愛を求める、ふたりのレズビアンによる恋愛叙事詩。**
恋に堕ちる瞬間、あなたの鼓動も加速する。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-01 08:57:56
33896文字
会話率:31%
ある世界(以下「それ」)の少年と、また別の世界(以下「これ」)の少年が、偶然にもやり取りできるようになる。
特定の限られた条件下においてのみ起きる現象だが、単純に喜んだり興奮したりできる事じゃない。本人たちも交信できる現象に始めは困惑したし
、自分の世界と相手のそれとの違いに驚くばかりだった。
とはいえ、異次元世界の人間同士が勝手にやり取りする事は、決して喜べた話ではない。ときには混乱をもたらし、脅威にもなりうる。
「それ」の少年田島と「これ」の少年矢崎には恐縮だが、協力が求められる。
_______________________
平行世界モノのSF中編小説で、舞台は現代日本(次元の異なる)の東京都内(あいにく名古屋じゃない)です。
「それ」の少年田島と「これ」の少年矢崎が、理解できない大人の事情に巻きこまれていく、そんな物語です。
プロット作成中の当初は、田島側に主眼を置いて進行するつもりでしたが、説明不足に陥る危険性があるため、現地で協力を求める側の話も書きます。
最近完結させた中編小説『鼓動の包み』より、長い物語となるか短いそれとなるかは把握できませんが、最後までお付き合いして頂ければ何よりです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-29 20:20:00
127464文字
会話率:38%
小国に訪れる何か。
少女は、いや、人々はそれに悩まされる。
最終更新:2023-02-17 20:00:00
77630文字
会話率:33%
『鼓動』平等な世界に住む僕は、顔も同じ、食事も同じそんな生活が当たり前だと思っていた。
ある日、辞書を拾うとそこには僕が知らなかった世界が広がっていたんだ
奇病に見舞われる僕の運命は・・・。
VR(デジタル小説)の世界の物語の修復を
する魔法使いの少女が最後に手にするものとは?
物語をつなぐ、魔法にあなたは、いざなわれる 折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-21 07:34:32
59510文字
会話率:9%
図書委員長の直美先輩に片思いする主人公。
主人公と直美先輩は放課後、図書室でふたりきり。
ふたりは一緒に、一冊の本を読む。
ページを捲るたびに高鳴る胸の鼓動。
本が紡ぐ淡い恋の物語。
最終更新:2025-05-21 06:55:37
858文字
会話率:25%
風はまだ、
春の名残を抱きながら
夏の匂いを少しずつ運んでくる。
まぶたの裏、
遠い日差しがぼんやり滲むたび、
胸の奥がきゅっとなる。
もうすぐ何かが始まる。
それが光なのか、影なのか、
まだ分からないまま、
鼓動だけが先に駆け出してい
く。
木々の隙間に
こぼれた光が踊っている。
こんなふうに、
誰かの記憶にも残れたらいい。
靴紐を結びなおして、
一歩、また一歩。
不安も期待も、
すべて背中に結んで
この季節のはざまを歩いていく。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-21 05:31:32
1277文字
会話率:2%
突然、自分の前から姿を消した親友、天才木戸遥のあとを追ってはるばる世界の果てにある巨大なドーム状の研究施設までやってきた無鉄砲で世間知らずの十五歳のお嬢様、瀬戸夏は、そこで遥と再会し、そして一人の人工進化研究によって生み出された実験体であ
る白い女の子と人工知能で作られた不思議な白いクジラと出会った。
突然の夏の二日間の滞在を経て、二人は『ある一つの結末』にたどり着く。
長編作品 第一作目
この世界は全部が全部偽物なの。
じゃあさ、全部が偽物の世界の中で、私たちだけが本物だね。
おーい。なにしているの?
「遥。いる?」
そう声をかけると、「なに?」と言って、教室の中から返事が返ってきた。
遥は窓際のところに立っていた。
そこから窓を開けて、教室の外に広がる青色の空をじっと、一人で眺めていた。遥の目はいつもと同じように、孤独な色をしていた。
遥の目には、ほんのりと空の青色が残っていた。
そんな遥の目を見て、夏はどきっと、自分の心臓の鼓動が高鳴るのを感じた。
「なんだ、夏か」
ぼんやりとした表情で遥は言う。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-15 12:50:11
350910文字
会話率:14%
ある日、高校生の心音は小学校時代に友達だった滴くんに出会った。
最終更新:2020-04-14 17:22:56
1268文字
会話率:0%
【2年生:夏の甲子園本選編開幕】
毎年、夏を沸かせる高校球児たち。ここ、黒光高校はこの夏、県大会を制し、甲子園の土を踏んだ。
優れた才能、派手なプレイスタイルを持つ三年生を周囲は黄金世代と呼んだ。そして、彼らの影に隠れながらも、高い実力
を持った二年生を白銀世代と呼んだ。
そして、一年生のことを、周囲は「暗黒世代」と呼んだ。
黒光高校一年生古堂黎樹、左腕のピッチャーである。彼は、黄金世代、白銀世代に憧れて野球部に入部した。
目指すは甲子園。目標は――彼らが立ったあの舞台に立つこと。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-14 06:59:08
1521191文字
会話率:43%
台湾沖航空戦にて奇跡の大勝利をおさめ米国との講和を果たした大日本帝国
戦後復興の中、戦争で疲弊した国力増強のため女性労働力が大きく活躍し女性の権利が増大
その波は軍部へも広がり女性軍人の本格的徴用が始める
そんな中、女性軍人として海軍の最前
線で訓練を受けるある一人の少女によって繰り広げられる波乱の物語
鳴り響くは恋の鼓動かはたまた砲火の轟音か折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-11 16:30:00
4687文字
会話率:64%
「ベアトリス・ガルブレイス公爵令嬢との婚約を破棄する!」
「殿下、その言葉、七年お待ちしておりました」
第二皇子の婚約者であるベアトリスは、皇子の本気の恋を邪魔する悪女として日々蔑ろにされている。しかし皇子の護衛であるナイジェルだけは、い
つもベアトリスの味方をしてくれていた。
皇子との婚約が解消され自由を手に入れたベアトリスは、いつも救いの手を差し伸べてくれたナイジェルに恩返しを始める! ただ、長年悪女を演じてきたベアトリスの物事の判断基準は、一般の令嬢のそれとかなりズレている為になかなかナイジェルに恩返しを受け入れてもらえない。それでもどうしてもナイジェルに恩返しがしたい。このドッキンコドッキンコと高鳴る胸の鼓動を必死に抑え、ベアトリスは今日もナイジェルへの恩返しの為奮闘する!
規格外で少々常識外れの令嬢と、一途な騎士との溺愛ラブコメディ(!?)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-09 19:14:24
72654文字
会話率:41%
――“〈心の平静〉って、本当に手に入るのだろうか?”
慶應・日吉キャンパスで哲学書を片手に朝を迎える大学一年生・新名透。
無音イヤフォンに頼りながら日々のざわめきを遮断していた彼は、テニスサークルの新歓で天真爛漫な同級生・桜と出会い、やがて
胸の鼓動を覚える。銀杏並木、渋谷のミニシアター、宮下公園の夕暮れ——重ねた時間の末、透は桜に想いを告げる。けれど返ってきたのは、やさしい微笑みと「友達でいさせて」という言葉だった。
社会人になった数年後、ある先輩とふとした再会をきっかけに“ある真実”が姿を現した瞬間、透が積み上げてきた静けさは音を立てて崩れ去る。初恋と現在(いま)――二つの鼓動のあいだで揺れる青年は、〈痛み〉と〈愛〉をどう分かち合い、どんな〈平静〉をつかみ取るのか。
哲学が導く静寂の行方と、東京で交差する三つの想い。
静かにして激しい“心の再生”の物語が、今はじまる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-06 10:49:12
8660文字
会話率:40%
ある日教会で目覚めた少女、クレイニアム・アンダーリビオン……クレアは目覚めた翌日から神父に『奇跡』を教わる。
「『奇跡』とは、魂の無くなった死体を浄化する為に存在する。」
クレアは魂を無くして彷徨う死体を屠る……浄化する一人前の「葬送者」に
なる為に旅にでる。
そこで彼女は「人」を知る。
記憶喪失の少女が死者を弔う異世界ファンタジー。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-29 09:27:50
113793文字
会話率:24%