イーリス公爵家、長女のローザと次女のルナは顔も背格好もそっくりな年子。
舞踏会に初めて参加した夜。ルナは庭園でウィクトル王太子に出会い、魔法植物の話で大いに盛り上がった。
博識で心優しいウィクトル王太子とのひと時で、淡い恋心を抱いたルナ
。自分も社交界にデビューすれば、またお会いできるだろうかと思っていた翌日。父親とローザ、ルナの三人は王宮に呼び出された。
待っていたのは国王と王太子。
なんでも、イーリス公爵家の令嬢に話があるという。
「それにしても本当にそっくりだ。レディに失礼なことをたずねて申し訳ないんだけど、昨晩僕と魔法植物の話をしてくれたのはどちらかな?」
王太子にたずねられ、ルナは自分が名乗り忘れていたことを思い出した。
そのわずかな間に――
「それは私ですわ。昨晩は名乗りもせず申し訳ありませんでした」
素早く口を開いたローザを後で問い詰めるも、「ああ言えば王太子妃になれるんじゃないかと思って」と返され。その晩、王宮から帰ってきた父に「ローザを王太子殿下の婚約者に望まれた」と告げられてしまう。
ローザの思惑通りに事が進み、王宮へと移り住む姉を見送ったルナ。
侍女たちをさがらせ、人目を忍んで涙しているかと思いきや……
――うふふっ……ここまでは順調ですわ!
くつくつと笑うこの妹、悲壮感の欠片もない。
「ルナ! 私を騙していたのね⁉」
「いやだわお姉様ったら。ご自分そっくりの妹が何でも言う事を聞く子に育つなんて都合の良い話、あると思いまして?」
似たのは外見だけじゃない。
何でも欲しがる腹黒姉に、腹黒妹の復讐が始まる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-03 18:56:08
127829文字
会話率:50%
魔法具の力で貧しかった婚家を裕福にしたベサニー。だが、夫はベサニーを古女房と罵って離縁してしまう。
「私みたいなおばさん、もう誰も相手にしないわ」
ベサニーは再婚を諦めていたが、そこに求婚者が現われる。
「年齢なんて、あなたの持つ輝き
の前ではささやかな問題にもなりませんよ」
彼はありのままのベサニーを受け入れ、彼女の魔法具造りの才能を賞賛してくれた。
プロポーズを受け入れることにしたベサニーは、新しい夫の元で幸せに暮らすのだった。
これは、離婚により後ろ向きになっていた女性が、幸福な結婚によって自分に自信が持てるようになるまでの話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-25 12:32:51
13750文字
会話率:42%
ガルド村のラウズ・アリアドネは魔法植物や魔法薬に心を奪われ、それらに没頭する二十五歳の青年である。
気分転換に外で本を読んでいた彼は、友人であるリュー・ドラッカからラウズ宛の手紙を受け取る。その手紙の差出人は、リューと同じ友人のガルム
・ニーズホッグからであった。
王都が擁するヴァハムル騎士団副団長にまで上り詰めた彼女の近況報告に若干引いたりしながらも手紙を読み進めていたラウズは、彼女が自分のことをヴァハムル騎士団の『魔法薬指導顧問』に任命したという旨の内容を確認し、断るために王都へと向かうが……
前にいるなら何でも切っちゃう鉈を振り回し、後ろにいるなら魔法植物や傷を癒したり、炎を刃に乗せたりする魔法薬を使って味方を援護するという、敵に回すと厄介すぎる青年の物語が、始まる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-04 15:14:16
32947文字
会話率:60%
黒の魔女・シンザは魔法植物や魔法生物とともに森の奥深くで暮らしてくれた。そこに現れた白の騎士・ヘイズはシンザにある提案をする。シンザの亡き母の墓を森に移すことを条件に、森にあるシンザの書庫を自由に出入りさせてほしい、と。人間を信用しないと
決めていたシンザだったが、ヘイズたちと交流を重ねていくうちに心が揺らいでいき……?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-11 22:32:03
25438文字
会話率:70%
『花染め屋の四季彩(はなそめやのしきさい)』
人間の魔法が弱まった時代。強力な魔法は【魔法植物】による【染魔(せんま)】を施した魔道具がなければ使えなくなってしまった。しかし、その【染魔】が出来る者も限られている。
フリジア王国【静寂の森
】の奥に暮らす若い女性はその一人だ。彼女は自らを【花染め屋】と名乗り、【染魔】を【花染め】と呼ぶ。
これは【花染め屋】と、彼女の元を訪れる客たちの物語。
あらすじおわり
プロローグ+八章で完結の予定です。章ごとに話が一区切りします。
現在、二章まで書き終わっています。二章完結まで毎日一度か二度更新します。三章以降は、執筆の進行次第です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-01-30 18:00:00
134229文字
会話率:35%
遥か昔、豊穣の女神が天界の植物を人界に与えたと伝えられている日に生まれたテルミィ・ロスティーニは、生まれた時から植物に愛される少女だった。けれど、家族には愛されず辛く苦しい日々が続いていた。
そんなある日、小さな出来事がきっかけでふっ
きれたテルミィは愛犬ハクと共に家を飛び出す。
向かう先は西の果てサムリア領。そこで次期辺境伯であり聖騎士でもあるルドルク・ニクルにダメもとで求婚。運よく彼の両親に気に入られルドルクと夫婦となる。
けれどこれは、互いに利を得るための結婚。恋も愛も必要ないし求めない。求めてはいけない。
そう強く自分に言い聞かせるテルミィの心情を知ってか知らずか、夫のルドルクはどんどん過保護になっていく。
大型犬がワホッと吠えて、魔法植物がニョキニョキして、不幸な生い立ちの若妻が無自覚に下ネタを連発して、イケメン夫を色んな意味で振り回すお話です。
※他のサイトにも重複投稿しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-06-11 00:06:19
163535文字
会話率:38%
「婚約を解消しましょう、レックス」
グレース・エクレールと、レックス・クレプスキュールは子どもの頃に親が決めた婚約者同士だ。二人は魔法使いの家の子どもで、政略結婚は珍しくない。古い魔法使いの家は一子相伝の魔法や、魔法植物の土地の管理など
があるからだ。
昔は仲がよかった二人だが、全寮制の魔法学校に入ってから、顔のいいレックスは多くの“女友だち”を作り彼女らとばかり遊ぶようになった。グレースが何度言っても聞いてはくれず、むしろそんなグレースを馬鹿にしてくるくらいだ。
グレースは、もう、見切りをつけた。あんな男は自分の人生に必要ない。念入りに準備をした上で、グレースはレックスに婚約解消を宣言した。宣言だ、提案ではない。
しかし、レックスは身勝手にも食い下がってくる。すぐに了承するとばかり思っていたグレースは驚いてたじろいでしまうが、そんな彼女の前に現れたのは密かに憧れていたテオドール・ノクテュルヌで。
モラハラっぽい婚約者に長年悩んでいた魔法使いの女の子が勇気を出した話。それから女の子を好きだった男の子が陰でいろいろ動いていて、助けてくれていた話。ざまあは薄めかも……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-03-03 21:45:38
13131文字
会話率:61%
☆この作品は、遥彼方様主催の【共通恋愛プロット企画】参加作品です。長岡更紗様ご提供の異世界恋愛プロットを元に執筆した作品です。
◎◎◎◎◎
ルーチェは炎系魔法使い。魔獣や魔法植物が生息する『魔法の森』で保護管理員として働いている。ある日
ルーチェは森の中にある国境で、誘拐されそうになった少女を救出する。ところが隣国の軍に不法侵入者と勘違いされ捕まってしまう。ルーチェが暮らすエテルネルと隣国ヴィータ王国は長年戦争を続けている。事情を知ったヴィータ王国軍のグリージョ・ファロ大佐は彼女を無事に解放しようと動くが、とある人物の陰謀でルーチェの立場が危うくなっていく。一方ルーチェの幼なじみである水系魔法使いのサンティエが仲間と共に、ヴィータ王国からルーチェを助け出そうとするが……。
恋愛ですが、甘さは控えめです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-08-09 07:00:00
127154文字
会話率:35%
名門魔法学校を舞台に問題児と称される用務員と、異世界から召喚された少年が毎日問題を起こして楽しく過ごす魔法学院ラヴコメファンタジー、短編!
本日はホワイトデー、愛する年下の恋人の為に贈り物を考える問題児筆頭のユフィーリア。
しかし贈
り物の内容がなかなか決まらず、気晴らしに散歩へ出た先でとある張り紙を見つけた。
その内容とは一体……?
ホワイトデーでも気にせず問題行動!
ヴァラール魔法学院創立以来の問題児は、今日も事件を起こす!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-03-14 22:00:00
4194文字
会話率:51%
サントムーン王国は血族実力主義相続の国である。長子オズワルドは10歳になり、伴侶選びのガーデンパーティーに臨んでいた。
しかし彼には、5歳で出会った愛しい少女がいたのである。それは粗暴な北国にある氷雪城の次期城主ジーナであった。
何故かジー
ナは求婚を断り続けるが……
雪と氷の異世界ラブコメディ、誰も不幸になりません!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-11-18 17:15:56
6848文字
会話率:46%
俺たちは毎日、中庭にある魔法草のベンチでランチデートをしている。シェリーは子供の頃から俺の草笛が大好きだ。
だけど、今日はなにやらお怒りモード。きりりと釣り上がった怒りの眼差しが、そりゃもう可愛らしいんだ。
え?三角関係の噂?なんのこと?
最終更新:2021-09-19 10:04:47
1862文字
会話率:42%
少女の祖父は錬金術師にして芸術家。彼が孫のために遺した魔法金属オリハルコンの種は如何なる魔法使いの力をもってしても決して芽吹くことはなかった。やがて成長した少女は祖父の妹弟子にあたる魔法植物学者の元を訪れる。
最終更新:2012-07-17 01:41:27
1669文字
会話率:52%