野球。
それは時代の流れとともに変化を遂げてきた。
技術の進歩、情報の共有、高野連の刷新――いくつもの困難と議論を乗り越えたその先に、ようやくたどり着いた境地があった。
それは、性別を問わず、誰もが同じ土を踏める世界。
ユニフォーム
に違いはなく、試合に上下の別もない。全ての選手が等しく、「甲子園」という夢に挑むことを許されたのだ。
そしてもうひとつ――変化は、選手たちの背中にも訪れた。
かつて、高校野球の登録人数は20人と定められていた。背番号は1から20まで。それが常識であり、不動の伝統とされてきた。
だが、ある年、高野連の規定が静かに改定された。補欠枠の見直し、安全管理、競技の多様化……そのすべてが絡み合い、新たな一桁の背番号が生まれたのだ。
歴史上、甲子園で誰も背負ったことのないその数字に、最初に腕を通したのは、ある一人の少年だった。
――20XX年夏。
その年の甲子園は、異様な熱気に包まれていた。
誰もが注目したのは、地方大会から名を轟かせた
選手。
開幕から彼の持つ木製バットは炎の如く燃え上がる。
ホームランを量産し、記録を次々と塗り替えていった。
そして、ついに大会15本目の本塁打――前人未到の数字を、ライトスタンドへと突き刺した。
「ゼロの怪物」
実況がそう呼んだ瞬間、スタジアムは静寂に包まれた。
だが、彼の伝説はそれだけにとどまらなかった。
次の試合、彼はバットをマウンドに置き、グローブをはめて現れた。
左腕を振るたびに唸りを上げ、観客席のどよめきはやがて驚愕に変わる。
防御率は驚異の0点台。打って、投げて、支配する。
一人の高校球児が、「一人で野球をしている」とさえ言われた。
ある少年は、そのバックスクリーン直撃の一撃に憧れた。
ある少女は、その孤高のマウンドさばきに胸を焦がした。
甲子園で“付けることの許されなかった”数字を、あえて背負った少年。
彼は、過去でも未来でもなく、「今」という瞬間に、新たな道を刻んだ。
0――それは、始まりであり、何者にもなれる可能性の象徴。
「ゼロの行進」は、ここから始まった。
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最終更新:2025-05-13 20:54:41
3324文字
会話率:7%
西野なぎさは、兵庫県の名門シニアで男子を差し置いてエースナンバーを着ける女子中学生。
そんななぎさの夢は、『甲子園のマウンドで投げる!』と『女性初のNPB選手になる!』。
しかし、なぎさが目指す高校野球・日本高野連の規定には『公式戦出場
は男子に限る』という、なぎさにとっては自力では超えることができない壁がある。
自分が高校生のうちに、女子選手が高校野球で公式戦出場ができると信じ、奮闘するなぎさ。
なぎさの飛び抜けた才能を誰よりも知っている、幼なじみでバッテリーを組む古賀克樹を始めとするチームメイト。なぎさと同様『甲子園出場とプロ野球選手』を目指し、大阪府の名門シニアで男子を差し置いて二塁手のレギュラーを務める松村楓と楓の幼なじみで遊撃手を務める永尾壮馬。そして、なぎさと楓の才能を認め、公式戦出場、そして甲子園出場を果たすために協力する高校野球指導者とチームメイト。
果たしてなぎさは『甲子園のマウンドで投げ、女性初のプロ野球選手になる』という自らの夢を達成できるのか?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-03-14 16:00:00
14536文字
会話率:56%
2015年。
全国高等学校野球選手権大会、通称:夏の甲子園は第100回大会が行われた。
それを記念して、閉会式でとある重大発表がなされた。
「第101回大会から『女子チーム枠』を新設し、1チームを追加した50チームでトーナメントを行うことが
高野連で決定した」
初投稿です。暇なときに続き書きます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-07-08 19:46:48
1049文字
会話率:66%
高校に入った主人公の純也が野球部に入り、甲子園を目指すお話です。
ただ、その野球部が普通の野球部とは違います。
もしかしたら、自分の勉強不足(野球や高野連のルール)で
おかしい部分もあるかもしれませんが
あくまでフィクションですので…
最終更新:2015-09-27 21:22:57
8269文字
会話率:78%
一人の架空の女性野球選手から日本の野球界についてどうすべきかを書いています。
最終更新:2008-07-31 09:27:23
1496文字
会話率:4%
小学校からの二遊間コンビ、うっちゃんとこいちゃん。しかし、こいちゃんは女の子。公式戦出場を目指し、いや、甲子園出場を目指し、色んな手段で高野連に挑む!こいちゃんを認めさす事、そして自分たちも甲子園を目指す。うっちゃんの夢4−6−3のダブルプ
レーを公式戦で決める為!熱い一年が始まる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2008-07-11 15:29:15
23729文字
会話率:21%