ギャンブル依存と原因不明の痛みに蝕まれながら、孤独と空虚のなかを彷徨う男。大腿骨頭壊死症と診断され、心も体も壊れかけたある日、ふとした電話で彼の人生は静かに動き出す──。
電話の向こうにいたのは、サポートセンターの女性。「もしもし」という
一言が、なぜか胸の奥に響いた。ただの声なのに、なぜか惹かれて離れられない。彼女の名前も顔も知らない。ただ“声”だけを頼りに、彼の心は次第にその音色を追い求めていく。
霊能者の除霊を受けたことで、彼の内面には「直感」という新たな感覚が芽生え始める。「北へ行け」という不思議な啓示に従い、彼は動き出す。目指すは、被災地・岩手。そこに何があるのかはわからない。ただ、自分の内なる声が、彼を突き動かす。
災害地の風景は、彼の心の荒廃と奇妙に重なる。誰のためでもなく、ただ「導かれたから」そこにいる。旅の果てにたどり着いた博多駅の構内。なぜか手を合わせたくなり、祈る。まるで「ありがとう」と伝えるように。
その帰り道、偶然乗り合わせた高速バスの中で、彼は再びあの“声”に出会う。少女が口にした「もしもし」の響きは、あの日、電話越しに恋をした声とまったく同じだった。現実か幻想かも曖昧なまま、彼は静かに涙を流す。
パチンコ依存、病との闘い、霊的体験、そして「声」に導かれた旅。その全てが、彼にとって必要な浄化であり、魂の回復だったのかもしれない。顔の見えない“誰か”への想いが、人生を再生させる力になる──これは、実話をもとにした奇跡と再生の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-24 18:44:29
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坐骨神経痛が痛いから痛みを感じていたら感情の嵐が起きて辛かったけれど、急にハイヤーセルフの言葉をハッと思いついていろんなことに挑戦することにした。
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