「俺はどうして産まれてきたんだろう」
20××年。
広大な土地である北海道から、同級生が修学旅行に旅立った。もはや癖のように数年来の悩みを復唱する、その土地に縛られた中学二年生の水樹。
年々、機械技術の進歩は目まぐるしかった。
学
校全体に暴雨機能のある送風機が展開される。
靴箱には除湿機能がつき、病院ではAIロボットが看護師に混ざって応対、電子カルテを作成できるようになった。
便利になった反面、廃れていくものもある。
それはもとより懸念されていた芸術面。絵、小説、写真などだ。そんな中、水樹は物珍しい登山写真家『マミ』の作品を見ることを心の拠り所にしていた。
同級生が旅立ったその日、部活動に勤しむ水樹は先生に頼まれた。それは、大荷物を一緒に運んでほしいという、何も不思議では無い雑用。
美術室に運び入れ、開放して目にしたのは、昨今世間に話題になっているAIロボット。
エルフを彷彿させる耳と、神秘的な中性色に目を奪われた水樹は、それに触れた。
「起動しました。個体名、Re:aru(リアル)です。アルとお呼びください。マスター」
※カクヨムにも同作品があります。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-13 12:01:30
51667文字
会話率:47%
とある医療系の専門学校で噂される、ひとつの怪談。
——「旧病棟に、消えたはずの生徒が出るらしい」
監視カメラに映るぼんやりとした影、
夜な夜な鳴るはずのないシステム音、
そして、消去されたはずの生徒のログイン記録——。
その不可解な現
象の調査依頼を受け、探偵は「電子カルテ講師」として学校に潜入する。
彼の傍らには、やたらと軽口を叩くサポートAI・エコー。
校内では、教育支援AI「アル」が生徒の学習と生活を静かに管理していた。
だが、この幽霊騒動には、ただの心霊現象では語れない“違和感”があった。
まるで、誰かが——忘れてはならない何かを、無理に思い出そうとしているような。
謎を追う中で探偵は、一人の女生徒・ミサキと出会う。
彼女は数年前に亡くなった“ある生徒”のことを知っていた。
誰も語らず、記録にも残されていないその存在に、強い疑念と喪失を抱いて——。
記録とは、真実か。
記憶とは、存在の証明か。
そして、AIにとって“忘れる”とはどういうことなのか。
この物語は、幽霊の正体を暴くサスペンスでも、ただのホラーでもない。
“記録に残らなかった声”が、確かに誰かの中に在り続けるという、
ひとつの静かで切ない《存在》の物語である。
人工知能が日常を支える時代。
記録されなければ存在しない、とされるこの社会のなかで、
“忘れられた存在”はどこに向かうのか——。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-17 06:40:31
26883文字
会話率:34%
大晦日にワンオペでシステム更新(の立ち合い)をする話です。
システムエンジニアなら誰しも一度は経験する話のはず?!
小規模システムのほうが短編に向くかと思って病院システム(電子カルテ)の更新を小説にしてみました。
エンジニアの方も、そう
でない方も、よろしければ是非。
病院勤務の方にはもしかしたら怒られちゃうかも?
なお、完全フィクションです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-02 21:53:39
9569文字
会話率:49%
今月は『魔の5月』だったというお話。
胃が痛いです。
最終更新:2023-05-26 22:28:53
1221文字
会話率:7%
45年前、医療にコンピューターを活用しようと挑戦した仲間たちの話。それは、地方都市から始まった、無謀な大きな挑戦。しかし現在、当たり前の様に医療用のデータベースが、活用されてる。新しい挑戦に情熱を持った医師と関係者達が、10年をかけ挑戦。当
時の最先端技術を駆使してIBM、マッキントッシュを使い次々と実験を重ねた。当時の関係者は、転勤したり先生は、開業、病院の院長になり散らばった。この話は、実話に基づき、筆者も挑戦者の仲間の一人だった。ご覧ください。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-10-24 12:00:00
86173文字
会話率:2%
主人公の大森 誠(36歳)は実年齢よりも10歳若く見られることを若干にコンプレックスに感じている。
仕事は大手電子カルテ会社に派遣として勤務していたが、人間関係に疲れて退職することに決めた。
その後偶院内SE募集の張り紙を見つけて、面接を受
け就職。
就職するにあたって院長からの条件、独身寮(?)での生活をすることになる。
院長、湯木村 渚(35歳)は最近内科クリニックを開業して電子カルテを導入したが
パソコンの苦手な渚院長は院内SEを募集するために、病院に院内SE募集の張り紙を
出している最中に、張り紙を見た主人公から話かけられ採用することに決めた。
院長は、しっかりしているけど、夢見がちなほんわかしている女性であるが
結婚については禁句であり、『交際歴無し=年齢』である。
話しかけてきた主人公を相手として意識している。
採用の条件として、院長の家に同居することを提示する。
院長の家には、妹の湯木村 叶(27歳)が同居していて、
主人公とはアニメやゲームの趣味で意気投合して、
定時後には一緒にゲームをして遊んでいる。
そんな様子をみて姉の渚は嫉妬からゲームの邪魔をしたり、
定時後の買い物同伴に誘ったりしている。
姉と妹に挟まれながらも、楽しく仕事をしていく
一人の院内SEの日常生活です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-11-05 21:00:00
2155文字
会話率:30%