ただの取材旅行で訪れたつもりが、二年前にここで起こった真紀子氏の不審死、———あるいは未解決事件———について、調べることになるとは。
その悲劇が起こったのは、主人兼光氏の不在中であり、その時この島にいたのは、現在もこの館に泊まっている長男
俊典とその妻子真希と美香、次男の隆平に専属医の小山内咲、使用人三名と雪子氏。彼女の遺体には外傷や毒物反応が一切無かった。右腕の付け根には、火事の中俊典によって運ばれた際に付いたと見られる焦げ跡が残っていたと云うが、死因は依然不明である。しかし、ここからどのように犯人を探すのか。主人の懇願と私的興味に負けて先生は依頼を引き受けたものの、真相を突き止めるための策はあるのだろうか。そもそも、犯人は外部の人間で、今頃本土のどこかで何食わぬ顔で生きている可能性だってある。と云うか、その可能性の方が高いように思う。もしそうであったなら、いくら身を粉にして証拠を探したとしても、徒労以外の何でもない。ゴールのない迷路を右往左往するようなものである。
しかし、夕食前にご主人が云いかけた言葉が気になる。ご主人は、真紀子氏を殺した犯人が今ここに居ると云うような口振りだったが、彼には何かしらの———現在この島にいる人間の中に犯人がいると云う証拠———或いは、その犯人を見つけ出す手がかりでも持っているのだろうか。
夕食の席でのあの様子だと、ご主人はそれを家族にも教えていない。
明日からは、あくまで表向きは小説執筆のための取材として、容疑者でもある各人に二年前の事件について尋ねることになるのだろう—————
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-06 17:53:18
31627文字
会話率:47%
主人公の紅蜂スズメは仲間と一緒に害虫くノ一部隊として敵と戦っていた。
戦いが終わって、隊長の部屋に呼ばれた彼女たちは意外な言葉を聞かされた。
それは「解散」という言葉だったので、彼女たちは思わず耳を疑ってしまった。さらにビックリすること
として隊長から出た言葉は騎兵隊隊長のマルクスさんとの結婚だった。
納得のいかない彼女たちは隊長に意見をしたら、「日本に行って人に役立つ仕事をしろ」と言われ、スズメは小児歯科、游子は小児科医院、雪子は解体業者、そして綾子と蘭子は老人ホームで働くことになった。
日本へ飛び立った彼女たちを待ち構えたのは慣れない生活環境だった。
今までとは勝手が異なるため、困惑することばかり。
スズメが向かった場所はかつて害虫くノ一部隊に所属していた蓑蛾夏子さんが住んでいるマンションだった。彼女にとって夏子さんは自分の先輩でもあり、これから働く小児歯科の院長でもあった。
スズメは夏子さんに小児歯科で働くことを話したら、歯科助手としてスタートすることを勧められた。
歯医者のお仕事自体が初めてだったので、スズメは先輩たちの指導を受けながら少しずつ覚えていった。
ある日、夏子さんはスズメに歯科衛生士になることを勧めて、スズメは歯科衛生士の資格をとることを決意した。
その一方、游子も小児科医院で子どもの診察に板がついたり、雪子も重機取扱免許を取得し、綾子と蘭子も介護士の資格を取ってそれぞれの道で頑張っていた。
そして、隊長も新婚生活に板がついてきたころ、お腹の中に小さな生命が誕生していた。
はたして彼女たちは日本での生活をうまく乗り越えることができるのだろうか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-01 18:57:50
162754文字
会話率:68%
主人公の虹村ミカは15歳で、両親の仕事の都合でニューヨークに在住しています。
クラスメイトで日本語の上手な白人のジェイミーとは大親友なので、いつも一緒でした。
卒業式のあと、ミカはアイドルを目指すために祖母が住んでいる日本へ向かうため、
ジェイミーとお別れをすることになりました。
高校に入学してから新たに京都からやってきた寺西雪子と生徒会長でトップアイドルの長岡佳代子と仲良くなり、新しい生活が始まりました。
ステージ衣装にブランドがあること、ダンスや歌のレッスンの厳しさを感じたことなど、またユニットを組んだり、作詞に挑戦するなど、彼女にとって何もかもが新鮮でした。
しかしその反面、パパラッチに追いかけまわされることもあります。
また視力の悪い彼女は度の入ったカラーコンタクトやサイバーグラスも作ることになってしまいました。
果たして彼女は無事、アイドル生活を乗り切ることができるのでしょうか。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-12-30 06:23:29
113252文字
会話率:56%
あまりにも嫌いなものが多すぎる中学生の藤枝雪子が一つ上の霧野美夏先輩に惹かれていくお話です。
最終更新:2024-09-18 21:08:42
4770文字
会話率:30%
雛壇下で暮らす相田雪子は、精神科で入院をすすめられる。コロナウイルスの蔓延する病棟で得た仲間たちとこころを通わせ癒されていく。
最終更新:2024-09-11 23:08:44
25897文字
会話率:47%
東京で会社勤めをしている鶴岡一馬は、北海道へのUターンを考えている。暑さ対策としてフィットネスクラブで泳いでいるが、そこで出会ったのが大学で英語を教えている桜木あゆみだった。
やがて二人は恋に落ちる。一馬にとって何一つ不足のない恋人だった
。だがあゆみは秀才だ。二人が付き合うようになって一年ほど過ぎたころ、彼女は関西の大学へ准教授として招かれることになった。
一馬は悩みに悩んだ末、別れを決断する。そして、かねてから考えていた北海道へのUターンを実行した。
小樽へ移住して三年が過ぎていた。一馬は知人から北原雪子を紹介される。
名前の如く雪のような透明感と、コスモスのような可憐さに包まれた雪子を目の前にして、一馬の胸は鼓動した。
「彼女なら、まだ心に残っているあゆみを忘れさあせてくれる」
三度目に会ったときのことだった。雪子に元気がない。顔も心なしか青ざめて見える。
「どうしました、どこか具合でも悪い?」一馬が聞く。
返ってきた答えが「私、妊娠しているんです」。
「まだ、手も握ったことがないのに」
一馬は戸惑った。
雪子の口から次々と語られる真実に、一馬はただただ驚くばかりだ。そして不思議だった。
これほど清潔感を失わないことが。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-01 12:02:15
38730文字
会話率:14%
半分の月が照らすのは、秋の虫が鳴き交わす草深い庭。
明かりの消えた居間で、猫の鳴き声に惹かれてカーテンの隙間から覗いてみれば、
半年前に関係を絶った白ロリ美少女――雪子が、自分を見上げていた。
「どうして、私と別の高校に行ったの?」
忘れようのない、ぞくぞくするような甘くかすれた声。
雪子の真綿のような呪縛に耐えかねて這々の体で逃げ出したなどと、
どの面下げていえるだろうか。
行き掛かり上、庭に迷い込んだ子猫を一緒に探すことになったのだが――
今しも捕らえられようとしているのは、
猫か、自分――司(つかさ)か。
※本作は驚愕するほど怖くない【怖くないホラー】です。怖さをお求めの方におかれましては、平にご容赦くださいませ。また、特に男性向け/女性向けを考えて書いたものではありません。
2万字程度の短編です。完結保証付。
初回(2024/6/12)のみ1日3話投稿、以降は完結まで1日1話投稿となります。
この作品はアルファポリスにも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-22 16:40:00
20129文字
会話率:23%
この物語は実在の人物とは全く関係ありません。雪子さんは黒髪赤眼鏡でリボンわ付けたお姉さんですが、ゆきんこさんとは何の関係もありません。
雨曇と同じ世界線に生きる社畜お姉さんと、おっさんぽい性格のぬいぐるみの兎みたいな不思議な生き物のお話で
す。
彼女は兎の正体を見ることはできるのか!兎はお姉さんを落とすことができるのか!乞うご期待。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-13 22:06:57
2515文字
会話率:16%
冬の間だけ共にいられる雪の精霊ーー雪子と、青年による儚い恋愛譚。
【あらすじ】
子供は風の子、大人は火の子――。
初雪が降ってから、暦上での冬が終わるまで、それが、青年と雪の精霊が共に過ごせる制約期間だった。彼女と会えなくなる日に怯える青
年と、踏ん切りの付いている彼女の結末は、果たしてどこに向かうか。
pixivにも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-04 19:06:07
33909文字
会話率:48%
人と話す事が苦手などこにでもいそうな大人しめな女の子、音無雪子《おとなし ゆきこ》
ひょんな事からアイドルを布教された、それが彼女の周囲が360°変わる事になる。
これはどこにでもいそうな女の子が輝きを見つけ歩んで行く話───
最終更新:2024-01-25 21:00:00
11577文字
会話率:63%
年末、実家に帰ったわたしのところに、妹の春香がやって来た。
「人って、一日に十分でも一人になる時間が必要だと思うわけよ」
そう言うと、四歳になる息子の公太を置いて出かけて行った。
両親は出かけ、この家にいるのはわたしだけ。
「あのさ。おじ
いちゃんもおばあちゃんもお出かけしているから、公太は雪子おばちゃんと二人なんだけど、いいかな」
「そっか。しかたないな」
わたしと甥の初めての交流。
妹の夫は、わたしの中学時代の彼だった。
つまり、公太は妹と元彼の息子なのだ。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-01-08 14:38:49
4093文字
会話率:30%
光と影が混在する街─七浜。
そこで暮らす普通の高校生、本郷 恭助は退屈な毎日を過ごしていた。異色の背景を持つ彼は、ある日目撃した殺人現場に居合わせる。
そこには血塗れで日本刀を手に殺人を犯す美少女、一ノ瀬 雪子。彼女は裏社会に名を轟
かせる伝説の暗殺者だった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-11-11 19:24:41
168514文字
会話率:40%
史上最年少の小説家雪子の日常や将来の夢の事、最終話では未来を描いた日常ストーリー!
最終更新:2023-10-29 12:22:31
2510文字
会話率:29%
第二次世界大戦の爪痕が色濃く残る頃。十五歳の広沢雪子は、医大生の堀宮正太郎に世話を焼かれる日々を送っていた。そして、子供が行方不明になる事件や学校で小火が起きた事件などの謎を正太郎が解くのを目の当たりにする。
最終更新:2023-08-25 18:52:19
13810文字
会話率:56%
いつのことだったのか人々は忘れてしまったが、最愛の人を残して事故に遭い、亡魂になった男がいた。
もし生まれ変わったら雪子と再び巡り逢いたい! 必ず幸せにしたい! 幸せになりたい! それまで何度も転生する! 雪子は俺の魂の片割れだ。俺たち
はひとつの魂から分かれてこの世に生まれたが、俺は早世した。俺は信じる、必ず次の世で運命の出会いがある! 俺たちは互いに運命の人だ。
男は黄泉の世界へ堕ちて行った。
それから年月が過ぎ、胸に十字の傷痕の痣を持つ子供が生まれた。大学生のふたりが出逢ったものは、宿命の絆か? 運命のいたずらか?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-19 16:17:16
54875文字
会話率:52%
50年前、九州福岡の地で“カミソリ秋月”と呼ばれた心臓外科医がいた。大病院の跡継ぎ息子でプライドが高く、癇癪持ちで我儘で、派手な女性遍歴を持った冷徹で傲慢な男だった。あるとき、気晴らしに女子学園で学ぶ雪子の家庭教師になった。
秋月は独自
の指導法で厳しく教え込み、東大入試が中止されて激動の受験年となった昭和44年、雪子を早稲田大学に入学させた。
東京へ去った雪子に秋月は腹を立て、周囲に癇癪を破裂させる毎日を送った。彼は難しい手術を次々に成功させて、“若き心臓外科の神様”ともてはやされたが、雪子を求めて心は彷徨い続けていた。当時の心臓手術は執刀医の資質や職人芸に左右された未発達の分野であり、秋月のストレスは積み重なった。
秋月は、世間や世俗の欲をまだ知らない雪子にいつしか想いを寄せるようになり、瀕死状態の雪子を無認可の劇薬で救ったほど、愛するようになってしまった。やがて、ふたつの孤独な魂は寄り添い、魅かれあうが、東京と福岡を隔てる苛立たしい距離、どんなに愛されても大学へ戻って行く雪子、10歳以上年齢が離れたジェネレーションギャップに、秋月は悩み、疲れてしまう。
“神の手を持つ心臓外科医”と賞賛された秋月のラストLOVEと人生の怖さを知らない大学生雪子のファーストLOVEが錯綜する。秋月は実在の人物であり、病院は今なお存続しており、伝説のキスの逸話も残されている。
心臓手術方法や医療法人化、院内改革など、近代医学の黎明期に早世した秋月蒼一…… ケイタイやパソコンがなかった50年前のラブストーリーをぜひお読みください。
人を愛することは50年前であっても、100年後であろうと変わることはないが、『人は死ぬために生まれ、そして別れるために愛しい人と出会う』、この世で真実はこれだけだ! 懐かしき日々、Good old days!
(この作品は2021年にカクヨムに発表したものを再編集しました)
第一部 出会い(第1~第5話)、第二部 触れあう魂(第6~第10話)、第三部 医療法人への道(第11~第15話)、第四部 抱かれても心はどこ?(第16~第21話)、第五部 残酷な運命(第22~第28話)で掲載させていただきます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-04-22 16:18:33
330260文字
会話率:53%
「ただいまー」
「もう! こんな時間までどこで遊んでたのよ晴太(せいた)くん! どうせまた友達の家でゲームばっかしてたんでしょ!」
「っ!?」
家に帰るなり開口一番、義妹の結愛(ゆあ)がいつも通りプリプリしながら文句を言ってきた。
完
全に図星なのでなんと言っていいかわからず、「アハハハ」と乾いた笑いで誤魔化すことしかできない。
「もう! 来年は受験なんだから、浪人しても私は知らないからねッ!」
「わ、わかったよ。今から勉強するって」
「フンッ!」
頬をプクーと膨らませながら、ドタドタと自室に戻って行く結愛。
父親の再婚で結愛が義妹になって早や半年。
何故か家族になった当初から、結愛は俺にだけは常にあんな態度を取っており、俺は未だに結愛との接し方に四苦八苦していた。
俺の帰りが毎日遅いのも、家で結愛と顔を合わせるのが気まずいからなのだが、そんなこととても本人には言えないしなぁ……。
どうしたものか。
「うふふ、晴太くん、ちょっと今いいかしら?」
「え? あ、はい」
その時だった。
義母の雪子(ゆきこ)さんが、いつものミステリアスな笑みを浮かべながら声を掛けてきた。
「ごめんなさいね、いつも結愛が失礼な態度を取って」
「あ、いや、その……」
これまたなんと言っていいかわからず、目を泳がせる。
「でもね、あの子も本当は素直ないい子なのよ」
「あ、はぁ……」
「その証拠を今から見せるわね」
「……は?」
証拠?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-04 21:03:01
5013文字
会話率:48%
剛は路上に倒れていた雪子を偶然助ける。しかし、雪子はそれを勝手に運命ととらえ始め…。「はりこのトラの穴」にも掲載しています。
最終更新:2023-06-26 08:00:00
18168文字
会話率:78%
高校三年生の神崎剛は、妹の碧と映画に行こうとした時、外で倒れている雪子を助ける。映画行きがダメになった碧にさんざん責められるが、ある日見知らぬ部屋で目を覚ます。その壁一面には、盗撮されたと思しき自分の写真が所狭しと貼ってある。そこには、剛と
相思相愛と信じて疑わない雪子がいた…。ヤンデレ要素あり。戯曲形式。「はりこのトラの穴」にも載せてあります。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-02-09 06:00:00
18143文字
会話率:78%
文明開化の音がする夜明けの東京で牛鍋を食らいミステリーを愛する大上雪子が謎を解決する連作推理短編集。
おしるこ屋で隣に座ったカップルの言葉から意外な真実に行き着く『悪食令嬢は牛鍋とお汁粉を愛する』、借金取りに売られかけた同級生を五十円で買
う『悪食令嬢は五十円で女子を買う』など短編で公開したものに『悪食令嬢と小人の裁縫屋』、『悪食令嬢と赤い粥』、『悪食令嬢の黒い愛猫』の三作を加えしました。
5/7 『悪食令嬢と消えた灰かぶり姫』(上)を追加。
5/10 『悪食令嬢と消えた灰かぶり姫』(中)
5/13 『悪食令嬢と消えた灰かぶり姫』(下)を更新して改めて完結します。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-06 09:56:23
117798文字
会話率:53%
明治40年。女学院にかよう高屋房(たかや・ふさ)は悪食令嬢とあだ名される大上雪子(おおがみ・ゆきこ)と桜餅を食べていた。だが、そこで親の隠した宝を探す三兄妹に出会って二人は隠された宝がなんなのか考えます。
最終更新:2022-04-24 13:02:32
9158文字
会話率:59%
悪食令嬢と呼ばれる大上雪子(おおかみ・ゆきこ)は肉をこよなく愛し、推理小説を愛する女学生である。ある日、餡パンを食べていると兄の友人が未完のまま犯人が分からなくなっている推理小説をもちこんでくる。雪子は小説の謎を解き明かす。
最終更新:2018-11-25 10:17:22
18628文字
会話率:48%
少々ぽっちゃりな大学生の雪子は新年早々、父親に命じられて結婚させられることになった。
相手は名家の次男でたいそうな美丈夫だが、どうやらまったく歓迎されていない様子。
政略結婚で嫁いだ愛されない奥様は、今日も淑やかに快適ライフを過ごしたい。
*シリアス皆無です。繊細さと情緒が迷子なのでさくさく進みます。
*主人公は淑やかを装ってますが、中身は口が悪くて図太い流され女子です。
*善人はあまり出てきません。
*ゆるゆる設定のフィクションです。
上記とキーワードを踏まえた上、好みじゃない方はそっと立ち去りを!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-05 14:12:36
15083文字
会話率:37%
魔が差して好きなひと(幼馴染)に惚れ薬を盛ってしまった。
……風花(ふうか)は幼馴染の維月(いつき)が好きだが、彼の想い人は風花の姉・雪子(ゆきこ)だった。しかしあるとき雪子に惚れ薬を渡される風花。半信半疑ながら思い余って維月に惚れ薬を盛っ
たところ効果はてきめんで、風花は彼とキスをする。しかし維月の中にある己への愛情は偽りのものだと思うと、罪悪感で苦しくなってしまう。それでもズルズルと騙し続けていたが、風花自ら惚れ薬の効能を解く出来事が起こり――。
※他投稿サイトにも掲載。
※全6話。完結まで予約投稿済。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-01 00:00:00
14380文字
会話率:19%
私、モンブラン・ブランノワールは不幸にも神様に選ばれてしまいました。
選定された人だけが、魔法を使えるこの世界。
普通なら付与されるとしても1個の魔法を、私は255個も取得してしまったらしいです。
「え、これって当たり前じゃなかったんで
すか……!?」
でも、私は数々の魔法が使える事実を隠していました。
何故なら、与えられた呪文名が恥ずかし過ぎて、『恥ずかしレベル』が一番低い簡単な魔法しか唱えることしか出来なかったから。
けれども一度だけ、勇気を振り絞って『恥ずかしレベル』が高めな呪文名の魔法を唱えてみると……。
聖女様の中の聖女様である、大聖女様が吃驚する程のとんでもない魔法が使えてしまったのです!
その結果、魔法を与えられた全ての女の人が目指すと言われる『聖女様』という立場に推薦されそうになるけれど、絶対に聖女になんてなる訳にはいかない。
だって、人前であんな恥ずかしい魔法なんて、詠唱出来ません!
そう告げて逃げ出してきたのに、どうして世間は私を放っておいてくれないのでしょう。
他の聖女候補生さんに魔法勝負を挑まれたり、私の魔力に引き寄せられた最強ドラゴンに懐かれてしまったり。
羞恥心が限界なので、これ以上誰かの前で、私に魔法を使わせないでください——!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-03-16 00:55:04
87677文字
会話率:37%