ごく普通の高校、春森高校は卒業式を間近に控えていた。卒業生の中、とあるクラスに、ありふれた8人の生徒がいた。
ジュンコは、退屈な卒業式を嫌い、何か起こして、卒業式を潰してやりたいと思っていた。
リンカは、ジュンコの親友で、特に何も考えず、ジ
ュンコにくっ付いていた。
アサトは、自分ではジュンコとリンカの友人のつもりで行動していたが、しばしば、その存在を忘れられることがあった。
エリコは、少し消極的なところがあり、卒業前に好きな人に告白するか迷っていた。
サユリは、エリコの親友で、そういったことも相談にのっていた。残念ながら、いまひとつ頼りにならなかったが。
バンドで歌っている目立ちたがり屋の男、レイ。卒業式当日は、何か派手にやりたいと思っていた。
同じバンドで、キーボードを担当している、リサ。レイほど目立ちたがり屋ではないので、積極的になれなかった。
もう一人のバンドメンバー、モッサンは、別にどうでもよかった。
そして、卒業式の日は近付いていた。
あるときリンカは、自分の持っている不可思議な特殊能力に気付いた。また、別のあるときエリコが、サユリとそっくりで不思議な少女を目撃した。これらの事は、悪夢のような夜への前触れだった。
もう一つの前触れとして、モッサンは魔物の夢を見た。モッサンの家系は、古くからこの地に棲むといわれる魔物と深い因縁があった。今は封印されているはずなのだが。
きっかけは、ジュンコが降霊術について書かれた本を手に入れたことだった。何か起きるかもと思い、すぐに校庭の隅にある旧体育倉庫で降霊の準備を始めてしまったのだ。ジュンコは、魔物のことは全く知らなかったが、確実に魔物は蘇ろうとしていた。そして、卒業式前日の夜、降霊の儀式の為、ジュンコとリンカとアサトが旧体育倉庫にやって来た。運の悪い偶然で、エリコは好きな人に告白する為に、そのついでにサユリも、また、卒業記念サプライズライブの準備の為に、レイ、リサ、モッサンも旧体育倉庫にやってきた。やがて、彼らの前に魔物が現れたのだった。
彼ら彼女らは、力を合わせて魔物を倒すしかなかった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-05-29 18:39:36
59498文字
会話率:60%
その身を神霊の依り代とし人々に神託を与える使命を担う聖なる巫女ミクチと、邪霊を祓いこの世に光を取り戻すため旅を続ける武者ジラと神官ニスキ、彼ら三人の運命を、残酷なおしっこがもてあそぶ――。
最終更新:2014-07-03 12:17:44
7189文字
会話率:59%