婚約者である第二王子から突然の婚約破棄。そして親友に婚約者を奪われ、家名も爵位も剥奪された令嬢リリス=エスペリオは、すべてを失って王都を追われた。
行き着いた先は、かつて領地改革で訪れた雪深い辺境、オルディナ領。そこで待っていたのは、かつ
て一度だけ言葉を交わした冷徹と噂の若き公爵、レイヴン=オルディナだった。
「君を矢面には立たせない。何があっても、私が守る」
無表情に見える彼の不器用な優しさに触れ、リリスの凍った心は次第に溶かされていく。
これは、すべてを失った令嬢が、もう一度自分らしく生きる居場所と、たった一人の運命の相手を見つけるまでの、再生と溺愛の物語。
カクヨムでも公開。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-04 10:10:00
12155文字
会話率:41%