二〇XX年、超拡張現実空間システム"Real-time Augmented Reality Area"、通称RARA(ララ)が誕生した。
RARAは日本国土の九十%に配備されている。
全盲者はセルチップを脳に埋め込
む事でRARAが提供するリアル映像が見れる。
全盲者が健常者と同等に社会活動できる世界。
全盲のゲノム療法士、鳥乃明奈が患者の卵子のDNAに異常を発見する。
鳥乃はゲノム研究所の十階のテラスから飛び降り死ぬ。
RARAサービスを提供するグローバルワイルド社の社員、小柳世路は神奈川県警の門松刑事に呼び出され鳥乃の死亡について調査を行う。
警察は鳥乃の死亡を事故として処理する。
小柳は更に上司の瀧口部長から全盲でセルチップの被試験者、天衣美柑(あまいみかん)の担当を命じられる。
小柳は美柑と会う。
美柑は時々発熱で倒れる持病を持っていた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-03-28 23:00:00
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会話率:34%
現在の地球上活動人口は、およそ40億人。
人の脳をCPUと定義した世界では、脳内CPUをいくつもネットワーク上で繋げ、仮想集積CPUとして生活のあらゆる演算処理に活用している。そして世界の半数、およそ20億人がこの仮想集積CPUに参加する世
の中で、素粒子加速器エンジニアの九重咲季には、他者には言えない秘密があった。
あるとき、素粒子加速器研究の最高機関LQPA内で働く彼の許に、彼の秘密を知る人物が訪れる。咲季には、過去一夜の内にしてあらゆる兵器を使用不可にして世界大戦を止めた過去があった。諜報部員である彼、秋野諒は咲季のその過去に興味を持ち、ある事件の調査協力を依頼する。
事件はソフトウェアや仮想に特化していく世界に逆行し、物理的に引き起こされており、その前時代的な特徴に、咲季も興味を持つ。互いに利害が一致し、協力し調査を進める内に、事件は思わぬ方向へ進んでいく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-11-07 16:00:00
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