貧乏な小国の末の王女であるユリアナは突然舞い込んできた縁談に愕然とした。
ユリアナの姉姫たちも国のためにどんな相手にも嫁いでいった。だから、結婚とは不幸への一歩だと覚悟はしていた。
だけど、流石にこれはないんじゃない?
なんと婚姻を申
し込んできたのは、冷酷王と言われるこの大陸の覇者。気に入らない人間は容赦なく切り捨てるらしい。父である国王はまさかの保身で娘を差し出す始末。
嫁ぎたくないと駄々をこねるも、国のために死ね、と笑顔で兄の王太子に送り出された。
死にたくない一心で、とにかく気に障らないように頑張ってみることに。引っかかるところがあるものの、それほど怖い人でもないのかもしれない、そんな風にユリアナが思い始めた矢先。
冷酷王の秘密を知ってしまった――。
◆◇注意事項◇◆
この作品のヒロイン、ユリアナは子供を産むだけを求められている政略結婚をします。そのため、女性の立場に関して現代の感覚とは異なるところが多いかと思います。アレルギーをお持ちの方は本編を読まずにそっ閉じをお願いします。
◆◇注意事項◇◆
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-06-04 10:58:30
104082文字
会話率:54%