エルデ=ニルール=リッチェルは、リッチェル侯爵家の中で強い疎外感を常に抱いていた。 その理由は自分の容姿が一族の者達とかけ離れている『色』をしている事から。 確かに侯爵夫人が産んだと、そう皆は云うが、見た目が『それは違う』と、云っていた。
家族の者達は腫れ物に触るようにしか関わっては来ず、女児を望んだはずの侯爵は、娘との関りを絶つ始末。 侯爵家に於いて居場所の無かったエルデ。
そんなエルデの前に「妖精」が顕現する。
妖精の悪戯により、他家の令嬢と入れ替えられたとの言葉。 自身が感じていた強い違和感の元が白日の下に晒される。
混乱する侯爵家の面々。 沈黙を守るエルデ。 しかし、エルデが黙っていたのは、彼女の脳裏に浮かぶ 「記憶の泡沫」が、蘇って来たからだった。 この世界の真実を物語る、「記憶の泡沫」。
そして、彼女は決断する。
『柵』と『義務』と『黙示』に、縛り付けられた、一人の女の子が何を厭い、想い、感じ、そして、何を為したか。
この決断が、世界の『意思』が望んだ世界に何をもたらすのか。
エルデの望んだ、『たった一つの事』が、叶うのか?
世界の『意思』と妖精達は、エルデの決断に至る理由を知らない。 だからこそ、予定調和が変質してゆく。 世界の『意思』が、予測すら付かぬ未来へと、世界は押し流されて行く。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-16 07:00:00
761151文字
会話率:32%
思い出したのは、世界の記憶。 これから先、十年余りの詳細な私を取り巻く出来事の記憶。
このままでは、悲惨な最後を迎える事は必定。
私を愛してくれた家族に報いる為、記憶の中に有る、私の執着を捨てる。 だから…… 私を愛してくれた人たちに、酷い
未来を置かないで……
浮かび上がったのは、単なる記憶。 転生でも無く、転移でも無く、私は私。 記憶にある、悲惨な未来を回避する為に、自信の心に蓋をして、やがて迎える、” 断罪の時 ” その時、貴方はどうするの。
貴方への想いに蓋をした、少女が蓋をした想いに気が付いた時、どう決断するのか。
結末は、何時もハッピーエンドな、中の人が送る、ちょっぴり大人な、真面目な人達のお話。
婚約を破棄ではなく、円満解消してみたら?
婚約破棄、悪役令嬢への、中の人の別解です。 お楽しみください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-02-27 08:00:00
18179文字
会話率:38%
いくら死んでも死なない主人公が、周りを助けながら自分は助けない自己犠牲ファンタジー。
最終更新:2024-04-22 14:00:00
10181文字
会話率:69%
「貴方達には選ばれた勇者として、世界の穢れを払ってもらわなければなりません」
「断る。なんで俺たちがそんなことをせにゃならん」
「くだらないですね。貴方もくだらないし、そちらの世界とやらもくだらない。我々には何の価値もありません」
「このま
までは貴方達は死ぬのですよ?」
「へっ、俺たちを脅そうってのか」
「そんな言葉で私達は動きませんよ。殺したければそうしなさい」
「後の彼もですか? 意識はないようですが」
「くそっ、こいつも居たのか」
「仕方ありません。その代り彼も一緒に連れて行ってください」
「それは構いませんが何かの役に立つのですか? 彼には一切加護を与えられませんよ」
「こいつには大事な役目があるのさ」
「ええ、我々兄弟にとってね」
********
そうして僕は異世界に転移することになった。飼ってる猫たちの餌係として
僕の人権どこー?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-02-04 21:00:00
284407文字
会話率:52%
時は、18~19世紀、英国。
その世界は、私達の世界とよく似ているが、どこか違う世界。
「魔導」という超常の技術が認知され、利用されている。
そんな中、後に、「飛空魔導」という革新をもたらし、注目されることになる少年が、そこにはいた。
少年
は名を、ヒューイ・リードといった。
ヒューイは、「王立・魔導士育成特別学校」に通う見習い魔導士のひとり。
しかし、その素顔は、「魔導士」を志す者なら、誰もが目標にする「国家資格」を持つ、「国家魔導士」なのである。
そして、物語は、ヒューイが14歳にして、飛び級で高校1年になるところから始まる―――――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-03-23 22:50:11
21569文字
会話率:14%