ルシールは、ここが乙女ゲームの世界だという事を知っている。
ここは前世の友達が話していた世界そのもので、全ての状況が、前世に聞いた条件に当てはまっていた。
この世界が乙女ゲームの世界だという事に確信は持てるが、ルシール自身は乙女ゲーム未
経験者だ。それは前世もルシールが貧乏だったからである。
前世の友達は、いつも携帯を眺めながら言っていた。
「ついつい課金しちゃうんだよね〜」
友達が口ぐせのようにそう話すので、「課金」という危険なワードに近づきたくなかったルシールは、乙女ゲームの世界に手を出した事がなかったのだ。
だけど友達は確かに話していた。
「乙女ゲームに婚約破棄は付きものよね。ヒーローとヒロインが、悪役令嬢に婚約破棄を告げるのは定番中の定番よ」
――今、ルシールに婚約破棄を告げるハロルドの隣には、彼の愛するシンディがいる。
この構図はまさに乙女ゲームそのものだ。
ルシールがこの乙女ゲームの悪役令嬢なのだ。
乙女ゲームに詳しくない者達が迷走する世界。
そんな世界のゆるいお話です。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-23 07:30:00
202300文字
会話率:31%
ある日私は許嫁の王子に突然婚約破棄されてしまう。
その景色で乙女ゲームの悪役令嬢に転生している事に気付いてしまった……
しかしこの世界には私の知らない新たなる複数の悪役令嬢が登場、
なんだか壊れているこのゲームの世界でなんとか光を求め
て足掻きます!!
<ハッピーエンド化した改稿版です。>折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-02-27 13:24:20
9724文字
会話率:55%