学園のサロン個室で、王太子とその婚約者の公爵令嬢は向かい合って座っていた。緊張をはらんだその場に立ち会う、それぞれの侍従と侍女。婚約をなかったことにしたいと話す二人に、「ちょっと待った」と口を挟んだことで、侍従と侍女はおもってもいない事態へ
と、流されていくのであった。
これは婚約破棄ものではないです。そして、円満に婚約を解消しようとする話でもありません。
波風を立てずに平和的かつ合理的に、物事を進めようとするお話です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-09-30 14:00:00
10307文字
会話率:63%
かつて絶大なる力を有しながら、人類史の影に沈んだ種族がいた。どの生物よりも優れた最強種、吸血鬼。その眷属としてコクトは吸血鬼となった。しかし、吸血鬼の存在は世間に対して都合が悪い。ゆえにコクトは人間として魔法学園に通うが、その身は吸血鬼の性
質で塗り潰されている。人間性が希薄なコクトは、魔力が大幅に減少してしまっていた。
かくして最強種のコクトは、貧弱な人間として生きることになる。時に馬鹿にされたり、蔑まれたりもしたが、吸血鬼だとバレることなく学生生活を送っていた。
けれど、秘密はいつか暴かれる。ある事件が切っ掛けでコクトは吸血鬼の能力を解放する。とある少女を救うために。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-12-20 19:04:36
23521文字
会話率:39%