長閑な日常を送る中年の男のもとへ、ミナと名乗る女性から急な連絡が舞い込む。
生活に困り、銀行振込を頼る彼女は儚げで、そしてどこか影を感じさせる存在。
男はそんな彼女を放っておけず、親身に耳を傾けてしまう。
彼女の言葉は甘く優しく、どこか救
いを求める切実さを帯びているからだ。振り込みを重ねるたびに、男と彼女の間には奇妙な信頼関係のようなものが芽生えていく。
やがて、彼女の“秘密”めいた言葉や言いにくそうにする様子が少しずつ違和感を高めていくが、男は困っている人を見過ごせず、その行為をとがめることはできない。
いつしか彼女もまた、得体の知れない不安を募らせながら、さらに大きなお願いを口にするのだった。
ふたりのやり取りは続いていくが、その裏には想像を超えた思惑が隠されている――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-15 10:35:42
5980文字
会話率:84%
かつて、月を壊した悪竜は一人の魔女によって封印された。
それから七百年後、若き伯爵セイラムはその封印を解き悪竜を目覚めさせてしまう。
暴れだそうとした悪竜は何故かセイラムに主従契約――自分の主になることを求めてきた。
世界を守るため
に悪竜の主となったセイラムだが、なぜ自分が求められたのかは分からず仕舞い。
さらに、セイラムを狙う謎の魔術師も現れ、静かだったセイラムの周囲はにわかに騒がしくなってきた。
訳あり令嬢、有能かつ最強の執事、隣国の王女、訳あり令嬢に仕える精霊、悪竜、そしてセイラムの無二の友。
世界が隠した秘密と嘘は壮大な仕掛けとなり、彼らを天秤の片一方の皿に乗せた。
もう片方の皿に乗るのは果たして――?
カクヨム様でも投稿中。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-14 13:03:28
331876文字
会話率:43%
18時25分。会員限定レストラン「美食倶楽部」がオープンする。
坂の上の豪奢な洋館レストランで、お客様を迎えるのはナイスミドルな支配人と、シェフの膳子。
しかし高級レストランに見せかけて、この店で提供されるのは、唐揚げオムライスにナポリタ
ンなどの家庭の味。
「この店には何か、秘密がある」
そう気づく膳子だが、彼女もまた秘密と嘘を抱えて働いていた。
過去を隠す支配人と膳子の周りに、ちょっとずつ変化が訪れて……。
短編「美食倶楽部へようこそ」(n8246em)にお話を追加して、連載化したのがこちらになります。(短編の方はこのシリーズの1話目に相当)
週末にちょこちょこアップするつもりなので、ゆったりまったりペース更新となります。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-11-06 22:02:36
149716文字
会話率:35%
『リヒトさん、初めまして。私はジャスミンの妹です』『去る○月○日、姉は長年の闘病生活の果て、天国へ旅立ちました』
主人公の『私』は姉の茉莉が生前オンラインゲームで親しくしていたアカウントへとメッセージを送る。リヒトはその招待を受け、初めて茉
莉の家へと足を踏み入れた。ゲーム仲間へと別れを告げ、生前の秘密と嘘を告白するために。全5話を予定。
※この作品はpixiv(https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=10674708)にも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-03-31 19:00:00
15944文字
会話率:43%
誰とも関わりたくない。出来るなら引きこもりたい。でも実際はそんなことが許されず、仕方なくティアは顔を隠して生活する。だというのに、たまたま町の外で出会った男にラッキースケベを受けて……。「そう簡単に許すもんですか!」「ふざけんなこの暴力女!
」犬猿な仲の2人と、それをニヤニヤ見守る友人たち。そして世界を巻き込む……かもしれない事件が起こる……?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-05-15 00:00:00
17921文字
会話率:52%