ある日、地球に隕石が落ちた。それは、日日観察される小規模なものではなく、人類に多大な影響を及ぼした。
南極に落ちたそれは、大陸の氷棚を融解させ、衝撃波と共に津波を生んだ。オーストラリアで100メーターを観測した津波は、日本に至る頃には6
9メーターに成っていた。更に、南極大陸の氷の大半が溶け出たから、津波の他にも土地の水没が相次いだ。
日本に於て、この事件は「隕石落下による南極地域氷棚融解に伴う日本列島等大規模津波災害及び日本列
島等一部地域の恒久的海没事案」と行政上名付けられ、通称で南極津波災害と呼ばれるようになった。この災害で、首都は栃木県那須塩原市に遷都した。
政治に於ては、内閣の支持率が下落。内閣不信任決議案が提出された時点で、内閣総辞職が発表された。
そして、ここが大きな歴史の転換点と後世に語り継がれるのが、天皇統治の再開である。災害の混乱で、組閣がまともに出来ない状況となった日本政府は、治安の悪化を懸念し、政府高官等は秘密裏に天皇と会談。象徴たる存在を超越する様説得した。その直後の国会で、強行採決により日本国は天皇に全権を委譲した。
当然、これに反対する者も出始めた。その代表とも言えるのが、静岡日本民主国家である。旧静岡県は、警察の武装を強化し宣戦を布告。日本は、国内外と戦争をやらなくてはならなくなってしまった。
国防に於ては、有史以来初めての大災害により、復興庁の業務が逼迫した事で、防衛省と合併する運びとなった。その際、経済安全保障や食料自給率問題等等の国の安全に係る問題を全て包括させ且つ、戦時体制へ移行する為の事実上憲法違反の軍拡を是とする口実作りで、名前を安全保障省に変更した。連なり、自衛隊も安全保障管理隊となり更成る装備強化が行われた。
今もインターネット上で有無を議論されている、安保省のY機関。噂されるのは、天皇に楯突く者を処理しているだとか超能力の研究をしているだとか、陰謀論を超えてオカルト的な物になってきた。彼女は、それらが全くの見当違いである事を知っている。何故なら……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-03-06 22:05:39
7156文字
会話率:48%
日本社会のあるべき姿を考える、提言全集
最終更新:2019-05-08 03:57:38
278文字
会話率:0%
この世界には不明瞭のものがたくさんある...
社会的に抹殺され,未来が実質閉ざされてしまった主人公
持田千尋。この世界で生きる意味すら見いだせなくなった
時,名前もわからない男に誘われる。それは"テロ"を
しないか?とい
うもの。"テロ"に加担して見えてきた
世界の仕組み。そしてそんな世界で頑張ろうとする
幾多の人々。この作品は社会の光と影を自分なりに
描いたものです。社会の荒波に揉まれてもなお,
主人公を始め必死に考え続ける姿をありのままに
書きなぐりました。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-07-24 03:18:33
54783文字
会話率:43%