高校三年生の春川蒼真は、毎月一度、一人で山に登る。
喧騒から離れ、静かな自然の中に身を置くその時間が、彼にとっては“自分に還るための場所”だった。
ある五月の連休、いつものように登った山で、一人の少女と出会う。
百瀬香菜。高校二年生。明る
く可愛らしい容姿の裏で、周囲との微妙な距離感に悩みを抱えていた。
偶然の出会いは、やがて小さな再会へとつながり、ふたりの心の距離は少しずつ縮まっていく。
しかし、蒼真には迫る卒業と進路の選択、香菜には自分の居場所と向き合う日々が待っていた。
気持ちは通じているはずなのに、素直に言葉にできない。
何度もすれ違い、迷い、それでもまた、ふたりは山へ向かう。
同じ道を歩いてきたからこそ、見える風景がある。
心の中の“みどりの道しるべ”をたどりながら、ふたりはそれぞれの未来に向けて、ゆっくりと足を進めていく。
これは、風の音と木々の揺れる音が導いた、小さな恋と、少しだけ早く始まった大人への物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-12 10:03:49
9427文字
会話率:36%
…神?…女神?口の悪い美しい少女が立っていた…
****
カン!カン!カン!カン!遮断機が上がる、一斉に行き交う人と車達…。
スーパーのレジに並んでいる、少しばかりのお惣菜とお萩を機械にかざし…小さい財布から小銭を探す…
「お金は此
方に入れて下さいね ポイントカードはお持ちですか」「カードは此方にかざして下さい」
せきたてる言葉に身体が竦くむ、 街の喧騒から逃れる様に、家路を歩く…。そんな日々が続いている。
わたしの住む団地は、いずれ建て直すと、役所の方が言っていた。わたしは手摺に掴つかまりながら登る、足腰が痛いのは当たり前になった。
やっとの思いで、5階に辿り着いた。…夕陽が暖かい、わたしは此から観る景色が好きだ。
…明かりを消しても、街の喧騒が遠くに聞こえる…身なりを整え、わたしは床に就く…。生をなして92年、何時お迎えが来ても良い様に…。
わたしは、神薙うめ、天涯孤独と言う言葉以外は、満足いく人生だった。
白刃の光の中、目を覚ます。何処までもつづく雲の上…白銀の世界が広がっていた。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-11 20:00:00
259823文字
会話率:76%
我々は、終わりなき螺旋を登るように
戦争への石段を踏み続けている
到来を祈ってやまぬその足音が
皮肉にも歴史のリズムを刻む
戦争よ
おまえは鋼の味がする
避雷針のごとく暴力を吸い込み
その代償に稲妻で大地を焼く
しかしその灰
の中から
不器用な希望の双葉が
陽光を求めて震えるのだ
矛盾という名の錘を胸に抱え
我々は
「叫ぶ」と
「憎む」と
「渇望」と
そして最後の硝子が割れる音と共に
「戦え」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-11 14:36:03
12548文字
会話率:30%
キラーズ、それはこの世界の黒歴史を起こした人物らである。そんな人物らの目の前に蜘蛛の糸が神より垂らされた。各々の其々の動機を持ちながら、その蜘蛛の糸を登るキラーズの物語。
最終更新:2025-04-11 01:07:17
32444文字
会話率:60%
「お肉と血をいただきます」
灰色の雲が空を覆い、地面は煤けた砂ばかり。
そんな世界で、私たちは理由も分からず、ただ塔を登ることだけが使命とされていた。
飢えと渇きに耐えながら歩き、倒れた人の肉と血で空腹と渇きを癒す。
私もまた『お父さん』と
『お母さん』と名乗る二人に手を引かれ、塔を目指していたけれど――二人は途中で力尽きてしまった。
「お父さん、お母さん。お肉と飲み物をいただきます」
私は錆びたナイフで二人の肉を裂き、血を啜り、歩き続ける。
屍の山を越え、ついにたどり着いた真っ白な塔。
目的も理由も知らないけれど、心が叫ぶ。
「登りたい」
屍肉を糧にして、私は塔の頂上を目指す。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-07 12:40:03
29518文字
会話率:30%
魔王軍と大連合軍が大陸の覇権を賭けて争った『神魔大戦』。
終始劣勢だった大連合軍ではあったが、総大将であるアルメリア国王は切り札『勇者』を投入し、
ついには魔王軍に勝利を収めることができた。
それから10年。復興目覚ましいアルメリア王国で
は、一部の国民の間で奇妙な噂が流れていた。
〈この世界のどこかに神が住まう『希望の塔』がある。そこに行けばどんな願いも叶えることが
できる〉
大連合軍が勝利したのもアルメリア王が希望の塔で願いを叶えたかららしい、と。
辺境の村の『ボーイ』は、ちょっぴりひねくれた、普通の少年だった。
ある日衝撃の事実を聞かされた少年は、真実を知るため、希望の塔に登ることを決意する。
これは一人の少年がいくつもの出会いと別れを繰り返しながら成長していく、
ロードムービー的な物語です。
(言うほどシリアスじゃありません)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-06 23:14:39
618246文字
会話率:59%
雲に包まれたとんでもなく巨大な樹、その枝の一振りに今いるらしい。
金髪碧眼の現地人、白い毛の獣人、そして高校生の俺でなし崩しのチームを組むことになった。
危険な生き物達の縄張りを、見たことない絶景の中を、険しい道のりを息つく間もなくくぐり抜
け、なお登る。この世界の最高点に俺達の目的があるのだと。
※アニセカ小説大賞投稿のため、1章完了まで書きます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-04 17:00:00
50830文字
会話率:18%
ある春の日、晴れ渡った空の下、主人公は桜を見に山道を歩いていた。突然、木の根に足を取られて転んでしまい、恥ずかしさでいっぱいになっていると、後ろから優しく声をかけた。偶然の出会いから、二人は一緒に山頂まで登ることに!
二人の会話が弾む中、
主人公は彼女に強く引き寄せられていく…
そんな二人の距離が少しずつ近づいていく日常ラブコメです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-01 12:00:00
3290文字
会話率:73%
たぶん異世界にたぶん転生してたぶん転移した
主人公のたぶん男の子が、
たぶん愉快な仲間たちとたぶんダンジョンやたぶん宇宙で
たぶんモンスターをやっつけたりしながらほのぼの生活する、
たぶんファンタジーたぶん。
最終更新:2025-03-23 07:32:58
47142文字
会話率:28%
都で人の噂に登るその姫は、人並みの幸せを何故か願わず、その喜びはただ虫を愛でるばかり。一方、海を渡り日本に現れた巨大な妖・蛇神は、太宰府を津波で飲み込み、一路、都を目指し東へ……
怪奇と幻想、姫と妖の悲恋。平安王朝ファンタジー。
※本作は
作者「おどぅ~ん」自身が「カクヨム」から重複掲載しています。
カクヨム版→https://kakuyomu.jp/works/16817139557879395382折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-21 07:00:00
101756文字
会話率:24%
仙人に育てらた少女『曇花』は、皇帝の兵に殺された養父の敵を打つために後宮に潜入したまでは良かったが……。
敵である皇帝に寵愛されてる!
幽鬼が見えるせいで他の妃から気味悪がられる!
他の妃から嫉妬される!
怪しげな事件、
陰謀に巻き込まれる!
自分をいじめていた義姉と再会する!
でも相棒(猫)と仲間たち(死神)が居れば何も怖くない!
仙術を使える田舎の山娘が、後宮の花として咲き誇るまでの物語。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-14 20:20:00
83283文字
会話率:45%
ロードバイクを手に入れた高校生トシヤは初めての長距離ライド(彼にとっては)で二人の少女と出会った。トシヤが登れなかった峠を登る事が出来る二人の少女はトシヤと同じ高校だと言う。その事を知った親友マサオは自分もロードバイクを買うと言い出した。ロ
ードバイクが恋を取り持つと言う、作者の願望ストーリーです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-10 06:30:00
321684文字
会話率:45%
主人公ハレファスは、今の貴族社会、魔族を軽視する社会に疑問を感じていた
しかし、そんな自分の考えは世間一般からは特異な目で見られるのは理解していたため、口に出したことはなかった
カシミ=エルニワトン帝国では13歳の男爵以上の爵位の者は、帝
都にある、カシミ学園に入学することが決まっていた
来年で13歳になり、かつ公爵家長男のハレファスも入学することは決まっていた
そんな入学を控えた七日前の夜、故郷最後の冒険と称し、山脈を登ることにしたハレファス
濃霧が立ち込める中、軽い足取りでずんずん進んだ先には1軒の屋敷が
こんなところに屋敷なんてあったのかと、好奇心旺盛なハレファスは中に入る⋯⋯折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-07 17:19:38
328834文字
会話率:33%
中年男の真田蓮司と自称一万年に一人の美少女スーパーアイドル、リィーナはVRMMORPGで遊んでいると突然のブラックアウトに見舞われる。
蓮司の視界が戻り薄暗い闇の中で自分の体が水面に浮いているような状況。水面から天に向かい真っ直ぐに登る
無数の光球の輝きに目を奪われ、また、揺籠に揺られているような心地良さを感じていると目の前に選択肢が現れる。
[未知なる世界で新たな冒険(スローライフ)を始めませんか? ちなみに今なら豪華特典プレゼント!]
と、文字が並び、下にはYES/NOの選択肢があった。
ゲームの新しいイベントと思い迷わずYESを選択した蓮司。
ちよっとお人好しの中年男とウザかわいい少女が織りなす異世界スローライフ?が今、幕を上げる‼︎折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-28 00:58:07
295739文字
会話率:45%
戦勝国特権で、聖女 を嫁にもらったら—— とんでもないのが来た!?
バロア帝国の若き皇帝 ルードルフ は、戦争に勝利し、戦利品として隣国の「月詠の聖女」 スキヤ・エスメラルダ を妃に迎えることに。
気品あふれる聖女との優雅な結婚生活を夢見
ていたが……
「酒は飲むし! 肉は食うし! あたいは戦う聖女だ!!」
—— 現れたのは、豪快すぎる暴れん坊聖女だった!!
宮廷の秩序は崩壊し、貴族たちは混乱!
「聖女だからって、どこにでも登るな!」
「敵国の大使を素手で投げ飛ばすな!」
「なぜ宮廷に狼を連れてくる!?」
常識外れな聖女 vs. 生真面目な皇帝!
このハチャメチャな結婚生活、果たして帝国の未来はどうなる!?
戦勝国特権で手に入れた 破天荒聖女 に振り回される、 痛快宮廷コメディ開幕!!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-08 20:43:38
10951文字
会話率:55%
とあるマンションに住む女。彼女はここ最近、同じ夢を繰り返し見ていた。
――はあ、はあ……。
荒い息遣いが響く中、ただひたすら雪山を登る夢。夢だとわかっていながらも、その感覚はあまりにもリアルで、冷たさと過酷さが肌に迫ってくる。ピッ
ケルを氷壁に突き立て登り、体を丸めて吹雪を耐え凌ぐその感覚は、無視できないほど鮮明だった。
一人称視点ではあるが、まるで映像を見せられているように自分の意志で動くことができなかった。その息遣いから、登山者が男であることだけはわかったが、それ以上のことは何もわからない。あるのは真っ白な雪ばかりだった。
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最終更新:2025-01-29 11:00:00
1577文字
会話率:0%
「いかがですか、将軍。こちらが我々が開発した新型兵器です」
開発部主任が言った。陸軍兵器局の一室には、重苦しい空気が張り詰めていた。室内に並ぶ開発中の兵器や試作品が放つ冷たい金属の光。それらから死の匂いが漂っているためか。
「ううむ…
…」
将軍は低く唸った。主任は説明を続ける。
「名はX-001。最新型のAIを搭載し、驚異的な戦闘能力を誇るロボット兵器です。二足歩行ながら、休みなく走行が可能で、その最高速度は陸上選手を大きく上回ります。また、鉤爪を使って壁を難なく登ることができるほか、装甲は戦車の砲撃に耐え得る強度を持ち、生体センサーも完備しており――」
「ま、待ってくれ」将軍が手を上げて主任の言葉を制した。「肝心なことを聞きたいんだが」
折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2024-12-22 11:00:00
911文字
会話率:78%
とある中学校。その少年は始業チャイムが鳴る少し前。教室の後ろのドアの前で立ち止まり、深呼吸した。そしてドアを開けると
「お、宮田ぁ! 日本中学生、エベレスト登頂初の成功者おめでとおおおぉぉぉう!」
と、第一声を上げた教師の後ろの黒板
には飾りと、その旨の言葉が書かれていた。
「おめでとーう!」
「すごいよ宮田くん!」
「おめでとなぁ!」
「いやー、みんな、どうもどうも」
称賛と祝辞の嵐の中、肩を背中を叩かれ、へらへらしながら自分の席に向かう宮田少年。
鞄を下ろすとふぅと一息ついた。集まる視線にぶるっと身を震わせ、恍惚な表情。
「いやー、ほんと宮田はすごいなぁ」
「ふふっ、ありがとうございます、先生、いや、ビッグティーチャー」
「おいおい、アメリカかぶれかよ宮田」
「やっぱ、エベレスト登ると違うよなぁ」
「いや、エベレストはネパールあたりでしょ」
「とにかくすごい! 宮田はすごい!」
まるで英雄の帰還に沸く教室。と、ここで「でもぉ……」と教師は腕を組んだ。
宮田少年は胸を張り言った。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-07 11:00:00
2781文字
会話率:92%
蒼い月が登る空。
孤独な狼の慟哭が響く。
深海を思わせるような瞳は妖しく輝く。
まるで逃がさないとでも言うように。
視線に絡め取られて動けない。
これは、神に反逆した彼女の話。
最終更新:2025-01-28 17:14:34
896文字
会話率:0%
アンナはある日、通勤途中で見慣れない階段を発見し、好奇心からその階段を登る。階段の上に現れた異世界で、彼女は無表情な住人たちに迎えられ、何の疑問も抱かずにその生活に溶け込んでいく。しかし、実際にはその街は異常に時間が止まったような不気味な場
所で、アンナは自分の存在すら不明なまま、何も気づかずにその街で過ごすことになる。
一方、現実世界ではアンナの失踪が誰も気に留めることなく、彼女の存在は完全に消え去っていた。最終的に、アンナは異世界で永遠に過ごすこととなり、その痕跡は完全に消え去る。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-27 04:56:02
1141文字
会話率:9%
名無しの青年が、その頂にいる仙女に弟子入りをする為に山を登る。それから、始まる。
幼体と老境の目を併せ持つ仙女、
羅倶叉(らくしゃ)は弟子入りを快く受け入れ、
名無しの男に紅蓮(ぐれん)という名を付けた。
彼の中にある魔を滅せんとする心
を、半ば面白がりながら。そしてまた、ともにいる毎に、互いに惹かれていきながら。
それでも師と弟子として、歩んでいく。
そうして羅刹と魔は、蓮の上に踊る。
愛という、何よりも人らしき蓮の上に。
一人称妾の銀髪ロリババア仙人師匠にやたら気に入られて執着される話です。小難しいタイトルやらあらすじですがそれだけです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-05 22:15:11
108995文字
会話率:30%
総督 多くして船 月面着陸。
最終更新:2025-01-03 07:00:00
432文字
会話率:0%