天下人、豊臣秀吉の発した刀狩令により、侍以外の者は武器を持つことを禁じられていた。
それにより人々は牙を抜かれ、秀吉の言いなりにならざるを得なくなっていた。
一人の流浪人がいた――名は龍牙(りゅうが)。
彼の者こそ、再び人々に牙を戻さんとす
る、天下人への反逆者である。
龍牙は堆(つい)の里を訪れる。
堆の里は秀吉の配下がおり、彼等によって統治されている。
ゆえに武人は侍のみ、村人は武器を持つことを固く禁じられていた。
そこで龍牙は一人の少女――武蔵(むさし)と出会う。
武蔵は現状に納得がいかず、刀を持ち、剣術を極めんことを切に願っていた。
里に滞在することに決めた龍牙の元を武蔵は何度も訪ね、自身に剣術を教えてくれと頼みこむ。
龍牙は武蔵のやる気を見極めた後、彼女を弟子にすることを決める。
武蔵の刀を用意すべく、龍牙は里唯一の鍛冶屋である、泉一郎(せんいちろう)の元を訪ねる。
泉一郎は最初、刀を打つことを渋っていたが、龍牙の再三の説得により最後は承諾した。
龍牙は秀吉の配下に秘密で武蔵の特訓を続ける。
そんな中、突如里を妖怪・片輪車の群れが襲った。
秀吉の配下は恐れおののき、里の者を置いて逃げ出す。
龍牙は武蔵と共に片輪車に挑み、追い返すことに成功する。
その光景を配下に見られ、秀吉に逆らう不届き者として、拘束されそうになる。
龍牙と武蔵は抗戦に出たことで、堆の里の者全員が反逆者とされてしまう。
里に軍を率いて攻めてくる――配下はそう言い残し去っていく。
村人は絶望し、武蔵を責め立てるが、龍牙と泉一郎に説かれ、考えを改める。
今こそ一致団結し、窮屈な支配から脱するべき時が来たのだと――。
龍牙の指導のもと、里の者達は牙を取り戻す。
かくして秀吉の配下と、堆の里の者による戦が幕を開ける。
戦力差は歴然としており、秀吉の配下が有利だった。
しかし里の者達の奮闘、様々な要因が重なり、勝利を収めることができたのだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-04-06 22:44:06
8132文字
会話率:44%
寛(ひろし)はグローバリゼーションがもたらす成長の限界を迎えた世界を「世界限界論」と呼び、環境、エネルギー、人口、食糧などが限界に達し、世界そのものが限界に直面して近代文明は終焉を迎えると予測した。限界に達した波は逆流して成長を遮り世界は混
沌とするだろう。そうした「世界限界論」の下で生き延びるには逆流に身を任せてしかない。逆流に身を任せるとは・・・。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-03-12 23:37:33
83444文字
会話率:22%
永遠なる0.5秒
1秒にも満たない片輪な時に少女は幽閉される
文学極道にて2016年3月次点佳作
http://bungoku.jp/ebbs/log.cgi?file=462;uniqid=20160303_061_8667p#2016
0303_061_8667p折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-03-05 00:20:54
649文字
会話率:0%
王宮で医者として登用されたダリオは、死んだはずの王子の治療することとなった。
その王子は幼い頃から知能に異常があった。
王族の血統に片輪者が生まれる事を認めたくなかった王は、その事を秘匿し、
王子が夭逝したことにしたのだ。
しかし、長男に続
いて、長女、次男にも障害があった事を知った王は、それまで見捨てていたフェルディナンド王子を何とか治療させようと、脳外科の専門医であったダリオに治療を依頼していたのであった。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2015-07-19 20:21:53
13317文字
会話率:58%