ふと、曲を聞きながら夢想した。
玉座に座った王を、女王を、下々の者が手を伸ばす。
けれどもそれは玉座を押し上げるだけ。
手が届く事は無い。
王は、女王はただ穏やかに微笑むだけで、目を向ける事はない。
『だから、ハーレムって嫌い』
注意事
項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
注意事項2
愛される側は気分がいい。
でもその他は最悪。
それこそがハーレムだと思います。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-06 17:51:06
699文字
会話率:39%
あなたにとって「日常」とはどんなものだろうか?
楽しかったり、面白かったりするだろうか?それとも悲しかったり辛かったりするだろうか?
なんにせよ、人には人それぞれの日常があることは普通のことだ。
稲葉真介にとっての日常とは、「苦し
い」という言葉が当てはまる。
どのような時にそう感じるのかと言われてもよくわからない。だってそれが普通の状態なのだから。
でもその苦しさを見せるわけにはいかない。その部分を見せてしまうと他人から「ありがたいお言葉」をいただくことになる。それを聞いている時は苦しいだけでなく痛みまで現れるから。
だから今日も俺は「夢を追う若者稲葉真介」という仮面をかぶって生きていく。
それが一番周りに気を使わなくて済む生き方だから。
茅野礼音にとっての日常とは、「孤独」という言葉が当てはまる。
小さいころからいつも一人ぼっちだった。友達がいないわけでもないし、家族から見放されていたわけでもない。それでもいつも心は一人ぼっちだった。
唯一心が満たされるのは歌を歌っている時だけ。だから歌い続けた。
そうしたらたくさんの人が寄ってくるようになった。でも、わかる、わかってしまう。
――この人たちにとって私の歌は手段であり価値があるから寄ってきているのだと。
だから私は今日も「ミュージシャンLeon」の仮面をかぶって生きていく。
それが唯一、私が私自身を必要としている理由だから。
これはそんな二人が出会い歩む、長い長い巡礼の物語――折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-09-11 00:09:58
9854文字
会話率:29%
麻宮夏紀(あさみやなつき)、25歳。
父は建設会社の社長で母は専業主婦。
何不自由ない暮らしをしてきた私は、大学を卒業し音楽関係の会社に就職した。
小さな頃から勉強も運動もできたし、自分で言うのもなんだけど見た目もいい方なので、結構モテ
てきたと思う。
だから、それなりにいい恋もしてきた――と思っていた。
でも、それはあの時期の記憶を封印していたからだった。
私があの時期、何を考え、どんな行動を起こしていたのか。
それを思い出してしまったからには、もう一度やらなければならない。
あの頃とはまた違う形で。
女をナメている男たちに、私が復讐を。
女を諦めている男たちに、私が愛の手を。
歪んだ愛の形に満たされるのは、あなたか、それとも私か。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-04-05 12:39:59
12410文字
会話率:45%