侯爵家の一人娘・エイヴリルは、七歳の誕生日を迎える年、父親から「今日からお前の義理の妹だ」と一つ年下の少女アビゲイルを紹介される。
妹――つまりは父の庶子――の存在は前々から知っていた。けれどまさか、妻である侯爵夫人が亡くなって直ぐに引き
取るとは、なかなかのクズ男である。
嫌だと言っても付き纏ってくる義妹を放置していたそんなある日。義妹は精霊との《誓約》を犯して、三日三晩、生死の境をさ迷った。
そして目を覚ました四日目の朝。
皆が安堵する中で義妹は――
「私、『スタエン』のアビゲイルになってるー!?」
精霊からの天罰で頭をやられていた。
これはある日を境に「おとめげいむ」や「コウリャク=タイショウ」など、意味不明な言葉を独り言のように言うようになった義理の妹・アビゲイルの不可解な行動を不審に思いつつも、なるべくは関わりたくない、そんな義姉・エイヴリルの物語。
※転生者は妹です折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-04-16 06:00:00
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会話率:26%