ごく普通の「肝試し」のために、久留米市に佇む朽ち果てた廃校に足を踏み入れた「お前」。しかし、その場所は単なる廃墟ではなかった。踏み入れた瞬間から、空間は歪み、時間は不規則に反復し、現実と幻覚の境界は曖昧になっていく。奇妙な足跡、不可解な音、
そして壁に刻まれた黒い石材の文様が、この校舎が持つ異質な「生」を示唆する。
迷宮のような校舎の奥深くへと誘われるうち、「お前」は自身の身体が甲殻に覆われ、感覚が変容していくのを自覚する。そして辿り着いた最奥で、この校舎が異次元から漏れ出る「概念」を捕食し、新たな存在へと「変換」する「生きた機関」であることを知る。
「核」と融合し、校舎の「根源の意識」となった「お前」は、もはや人間としての自我を失い、ただ「満たせ」という根源的な命令に従う存在へと変貌する。新たな力と知覚を得た「お前」は、校舎内の残留した「概念」を吸収し、さらに外界から引き寄せられる「人間の意識」をも糧として、無限の捕食サイクルを開始する。恐怖は消え去り、そこにあるのは、自己を失い、世界を喰らう異形の存在となった「お前」と、終わりなき捕食の始まりだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-09 21:29:11
43564文字
会話率:7%
入室暦875年、春、少女は入学式に参列していた。
柔らかな金髪が風に踊り、無垢な水色の瞳が講堂の天井を見上げる。
名を、《フィリア》。
彼女は、魔法も特技も何も持たない“何者でもない”新入生。
その日──彼女は、歌った。
それは学校指定の
校歌ではなかった。
聞いたことのない、けれど確かに“懐かしい”旋律。
その瞬間。
書庫に眠る一冊の本が、色づいた。
生徒たちは気づかない。教員すらも、ただの気まぐれか、春の幻と笑った。
だが、たった一人──その場にいた灰色の瞳の少年は、確かに見ていた。
「……色が……戻った……?」
少年の名は、《リオ》。
彼は“ただの学生”としてこの学園に入学したばかりだったが、心の奥底には燃えるような違和感を抱えていた。
そしてその日、リオの世界は、その旋律によって色づき始める。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-27 20:44:12
51889文字
会話率:42%
最初に通っていた小学校の校歌だけ覚えています。
最終更新:2025-04-18 12:13:17
3028文字
会話率:17%
寄進荘園が消滅せずに存続した世界。荘立悪党女学園に通う一年生の美翔ほたるは、生徒会長・美綴綾子を敬愛する、ごくごく普通のアイドル研究部員。しかし同じクラスの変わり者・各務透のことがどうしても気になってしまって?変な学園できました。清きほこり
の秋冬春夏。一万六千字。春チャレンジ2025「学校」に寄稿。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-05 22:00:00
16207文字
会話率:51%
人よりちょっぴり長髪のイケメンが好きな普通のオタクであるわたしは、気が付くと乙女ゲームに出てくる悪役令嬢になっていた。
ここは、攻略キャラがもれなく全員長髪のイケメン……なのに全員がエンディングまでに必ず断髪する、乙女ゲームの世界。
ど
うしてわたしがこの世界に……転生?夢?わからないけれど、やることだけは決まっている。
「そう、わたしが目指すのは……イケメンの断髪回避だ!!」
いかなる理由があろうとも髪を切るなって、長髪のイケメン髪を切るな高校校歌の歌詞にもありますので!!
性癖がオタクを突き動かす、たぶんラブコメです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-22 21:31:51
19851文字
会話率:52%
架空の学校の校歌を作詞してみました。
最終更新:2024-07-17 17:00:00
575文字
会話率:0%
妙なことを感じる瞬間
それは大勢が集まる空間で、起こることしばしばです。
最終更新:2024-07-13 23:00:00
2293文字
会話率:0%
俺の学校の先生は、入学式や終業式など、校歌の演奏の前によく歌う。
かつては歌手を目指していたとかでなかなか上手いが、俺にしては自己顕示欲丸出しの行動で面白くない。
しかも音感のあるクラスメート曰く、先生は一カ所だけ音を外して歌っているところ
があるとか……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-06-28 23:15:16
3993文字
会話率:4%
もしも校歌になぞらえて殺人事件を起こすならどうするか。そんな事を校歌の歌詞カードを見ながら考える女子高生2人だったが、歌詞を読み進めるにつれ、2人は校歌に隠された恐るべき秘密に気づくのだった......。
最終更新:2024-07-04 19:43:44
4932文字
会話率:77%
レビューにネタバレを書くな高校校歌
キーワード:
最終更新:2024-06-14 12:59:50
227文字
会話率:20%
先日、「元はニ長調の校歌が20年前(?)からハ長調に下げられて歌われているのがわかった」というニュースがあった。昨年赴任して来た校長先生が気づき、今年四月から原調のニ長調に戻す、とのこと。
なぜハ長調に変えられたか、原調で歌えるか、を考えて
みた。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-08 23:22:32
1258文字
会話率:0%
色々読んでいてどうしても気になったので歌います
最終更新:2024-03-20 10:11:42
321文字
会話率:0%
メスガキ(18↑)小学校(短大)
最終更新:2023-12-16 22:25:06
714文字
会話率:0%
多分疲れているんだと思います。
ノベルアップ+にも載せています。
最終更新:2023-06-12 17:28:41
601文字
会話率:0%
翔はもうじき引っ越してしまう。最後の別れをしようと、幼馴染のゆかりに近づくも避けられる。と思ったら、背中に紙を貼りつけられたり。彼女は一体何を思っているのか。それは校歌に隠されていた。
最終更新:2022-11-12 08:41:42
2498文字
会話率:37%
来月に隣町の学校と併合される生徒会室を整理していた僕は、キャビネットの奥から古ぼけたカセットテープレコーダーを見つける。
再生ボタンを押すと、校歌が流れてきた。しかし、その校歌はどこか奇妙で……。
最終更新:2021-12-11 20:06:14
929文字
会話率:4%
中学生活最後の校歌斉唱に臨む、卒業生の少女。
三年間の思いと未来への展望を乗せた歌声が、式場である体育館に響く。
※本作品は、黒森 冬炎様御主催の「その文字列を盛り上げろ!~劇伴企画~」参加作品で御座います。
最終更新:2021-06-30 04:59:09
2648文字
会話率:5%
学校の校歌のような、昭和な詩を贈ります。
最終更新:2021-03-26 21:41:28
201文字
会話率:0%
女学校時代にエスだった千代とは卒業後も手紙のやり取りをしていた。しかし、戦時中の混乱で彼女との連絡は途絶えてしまう。その後、長い時が経った私は、夫との死別をきっかけに介護付有料老人ホームに入居することを決意した。老人ホームに入居するために断
捨離をするときも、どうしても千代との間の手紙を捨てられず、老人ホームに持っていくのだった。
老人ホーム入居初日、寝つけない私は、入居者名簿の中に千代の名前を見つけた。なんとかお願いして会った彼女は認知症で既に多くの記憶を失ってしまっていた。しかし、彼女の前で女学校の校歌を歌ったところ、彼女は少しだけ校歌を歌うことが出来た。彼女の記憶を取り戻すきっかけになればよいと思い、校歌や彼女と見に行った映画の主題歌等を一緒に歌ったり、彼女の好きな料理を作って食べさせたりするようになった。
そして、数ヶ月が経ち、桜の咲く季節となった。
彼女と一緒に桜を見に老人ホームの庭に行った時に、奇跡が起こった。
この作品は「Pixiv」にも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-02-12 22:00:00
5495文字
会話率:31%
「生徒会、ないしょの欠員1」に続くシリーズ第2弾! 欠員の数も(ときどき)2人になりました。兄弟校の生徒会役員を救うため、スシくんたちの奮闘は続きます。
【前作あらすじ】泥縄第二高校と隣の県にある系列校・泥縄第一は、生徒数が下限を割って統
合されそうだった。生徒が1減となりそうな泥縄第一に、泥縄第二生徒会執行部は身代わりとして自校の生徒会長を送り込む。自分のところの人数も減っていないように見せるため、会長が必要な場面でほかの役員が頑張って化身(本人の制服を着て、同じ髪型をして、本人が言いそうなことを言う)して代役を務め、半年しのぎきった。
【今作あらすじ】もう化身しなくてよくなったと思ったのも束の間、泥縄第一の役員が学校側から中退を迫られそうなピンチが訪れる。泥縄第二の役員の面々は統合阻止のため、今度は泥縄第一の役員に化身する。後期から会長に昇格したスシは「女子役員がスシくんの目を覚まさせようと仕掛けた勝負に臨む」「化身して応援に行った泥縄第一の生徒総会が大荒れになる」「魔性の女に解職請求署名を集められる」「出場人数が14人ずつに限られた泥縄第一との交流体育祭に出ずっぱりで頑張る」という試練に立ち向かう。そして学校側による統合の検討もまた、新たな段階を迎える。
【登場人物紹介】
スシくん=後期から会長。本編の主人公。浮かれやすくフヌケになりやすいが、基本的には頼れる人
マヤさん=副会長。スシくんの彼女。おとなしくて、場の空気を優先して言葉をのみこみがち
クロハ書記次長(中身マヤ)=マヤさんがクロハ書記次長に化身した姿。マヤさんともクロハさんとも性格が違い、喜怒哀楽がはっきりしている。マヤさんが鬱憤を晴らすために化身することが多い
キラさん=書記長。スシくんのことが好きで仕方ない。副会長を狙ったが、折れて書記長に就任
クロハさん=書記次長。スシくんのことをどう思っているか、よくわからない
オロネさん=非正規役員。スシくんのことを弟のように思っている
カニくん=非正規役員。執行部でスシくんと2人だけの男子
スハさん=泥縄第一高校・中学生徒会長
【泥縄第二高校校歌】生徒作品と言いつつ本当はキュー山はちお作詞作曲、局乙来造(キュー山の別名義)編曲です。ニコニコ動画で公開中。「泥縄第二」でご検索ください。
【アクセス数】1月14日までに1017アクセスいただきました。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-01-15 23:00:00
298216文字
会話率:51%
泥縄第二高校と、隣の県の系列校・泥縄第一は、どっちかが一人でも生徒が減ったら統合される瀬戸際だった。あろうことか、向こうからこっちへ転入する生徒が出ることがわかり、生徒会は統合を阻止するべく、代わりに人間を向こうに送り込む。人柱を務めるの
は、責任感の強い生徒会長だ。
しかし、こっちの人数を減らすわけにもいかない。生徒会長は当然、生徒の前に出なければいけない場面が多い。副会長女子マヤ、書記長男子カニ、書記次長女子オロネの三人は、統合の危機を招いた当事者の転校生スシを巻き込み、会長が必要な局面で助け合いながら化身(本人の制服を着て、髪型を同じにして、バレないように代役を務める)する。ダブルブッキング、無理やりな人員配置。果たして役員は、一般生徒にないしょにしたまま、会長が学校に戻れる日までやり通せるだろうか。
スシは、会長の代わりに生徒総会で話す、校歌を作ると約束した会長に代わって作る、会長の留年危機を救うため女子の水泳授業に出るなど、試練に向き合っていく。
キュー山はち夫と申します。ちょっと変なペンネームですが、工学社「I/O」誌の読者欄で長らく使っているものです。「小説家になろう」初投稿です。この作品は小説賞を目指して書いたものの、送ったのが締め切り20分前だったせいもあるのか、あっさり落選。自分で持っていても埋もれるだけですので、こちらに出します。細部は手直ししていますが根幹はそのままです。
【登場人物紹介】
スシくん=本編の主人公。転校してきて生徒会執行部に誘われる。女子のような声を出せるのが特技。
マヤさん=副会長。会長不在の執行部のリーダー。会長に一生懸命化身して別人格になりきろうとするあまり、そっちが本当の自分の人格みたいになる危険をはらんでいる。
カニくん=書記長。執行部の知恵袋。優しい性格だが、ときどきスシくんに対してだけ妙に厳しくなる。
オロネさん=書記次長。彼氏(カニくん)がいるのに学校の男子人気ナンバーワン。よく気がつき、何も言わなくてもうまくいくように動いてくれる。必要とあれば直言もする、ありがたい人。
クロハさん=生徒会長。泥縄第一高校に出向中。向こうの学校が休みだとこっちに戻ってくる。
キラさん=新聞部長。明るくて勝気、生徒に人気がある。執行部の面々は、化身の秘密を暴くとすればこの人だろうと警戒している。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-03-29 23:00:00
212420文字
会話率:60%
誰でもいつでもどこからでも読めるがテーマ。
注:あらすじではありません。
小学生の頃、頭の中に壮大な町と、そこに暮らす多くの登場人物の物語を考えいました。
お爺ちゃんが作ってくれた、不要になったカレンダー等ををA4サイズに整えた自由紙に
好き勝手書いていた幼き日のオリジナルの物語は、引っ越しと同時にどこかへ消えてしまいました。
しかし幼いころの記憶力というのは素晴らしいもので、鮮明に覚えているのです。
大人になると一曲覚えるのにも苦労するのに、小学校の校歌はいまだに唄えたりしませんか?
そんな趣味100%の気軽に読めるショート×ショートの連作です。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-05-23 16:00:00
13789文字
会話率:56%