感情が“結晶”として管理・流通される王都《ラメルクロム》。
そこでは恋愛や悲しみといった“揺らぎ”の感情は即座に凍結・包装され、整列された幸福として配給される。
雪医見習いの少女・**凍梁冬芽**は
くしゃみひとつで周囲の感情を“無色の霜
結晶”へ変えてしまう特異体質を持ち
いつしか自身の恋心すら密封してしまうようになっていた。
だがある日、彼女の前に現れたのは
竪琴を背負い「感情の本当の色」を探す青年・雪柳昴光。
彼の音楽は、冬芽の凍った感情にほんの一滴、温度を与えはじめる。
「包装なんてしなくていい。恋も痛みも、混ざってこそ色になる。」
冷たすぎる社会、凍てついた自己像。
そのすべてを解かすように、二人は“列”の外へと一歩を踏み出す――。
愛を凍らせた少女と、歌で世界を解かす青年が出会うとき
結晶世界に初めて“混ざった色”が灯る。
これは、未包装のまま届けられた恋の物語。
❄ 登場人物紹介
■ 凍梁 冬芽
種族:人間
年齢:19歳(王都大学・雪医学部所属)
職能:〈雪医見習い〉
特徴:くしゃみひとつで周囲の情結晶を“無色凍結”させる特異体質。
性格:繊細で臆病。だが芯の部分に確かな意志と情熱を秘めている。
備考:感情を凍らせすぎて“自分自身”すら曖昧になっていたが、昴光の音によって少しずつ変わっていく。
■ 雪柳 昴光
種族:吟遊種(人間に近いが情結晶との親和性が高い)
年齢:23歳
職能:〈霜詠士〉/感情に“色”を取り戻す詩と旋律を奏でる旅の一族
特徴:竪琴と風防つきの外套を持ち歩く。
性格:朗らかで包容力があり、冬芽に対して一貫して優しい。が、本心をあまり語らない部分も。
備考:世界から消えた“混ざり合う感情”を再び人々に取り戻すことを使命とし、封凍核の謎を追っている。
■ 霜宮 綺硝
種族:人間
年齢:冬芽と同い年。王都庁の官吏見習い。
職能:秩序局 〈整列管理課〉
特徴:冷静沈着なメガネ男子。黒い制服と正確な足取り。
性格:秩序第一。だが冬芽への感情は複雑で、社会的正義と個人的な情の狭間で揺れている。
備考:冬芽の幼馴染だが、現在は“列”側の人間として彼女と対峙することになる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-04 00:44:14
4673文字
会話率:31%
人里離れた家に住む引きこもりの研究者である金井沢摩美を外に連れ出す仕事を請け負った津々井沙知子だったが当然の如く突っぱねられてしまう。摩美をどうしても外に連れ出したい沙知子は事前に摩美の母親から聞いていたとある秘密を暴露すると流れは変わるこ
とになる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-11 23:53:54
3951文字
会話率:79%
金色 金無垢 赤子色
無色 忌み色 魔物色
これは世界を蝕む色彩に生まれついた子どもの物語。
魂の色彩を偽って、生き永らえてはいるものの、世界が自分の死を望んでいる事実は、その子に総てを諦めさせた。
得られるモノなど何も無
いのだと、決めつけていたその子は、けれどその本当の色彩を知った上でなお、自分のことを『友達』と呼んでくれる少年と出逢う。
友を得て、本当の意味で他人との関わりを持つようになるが、それでもただひとりの友達以外には色彩を偽って……そんなうたかたの日常が、はじけて消える日が訪れた。
無彩色の怪物は死んでしまえと、世界がその子に告げに来る。
あなたはかいぶつなんかじゃない、そう言って伸ばされた手があった。
それを、その子は、拒絶する。
――たいせつなひとだから、さよならを。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-11-13 12:32:41
942636文字
会話率:39%
『ゆーーつに壊れよう』
確かに花は存在した。
雑踏の隅で、花は確かに咲いたのだ。
ビルの隙間からわずかに見える空だけが、本当の色を知っている。
90年代に始まる物語。
好きになった相手は、コールガールだった。ただ、彼女の腕には傷があり
、深い闇を抱えていた。
※店側のシステムなど、現在とは違うことがある。
※いやらしい描写は無し。
1997年出版(現在入手不可能)
タイトルとペンネームを変え、内容も大幅に変更。
登場人物の名前や、古臭い表現なども改め。
もはや、もう別物。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2019-10-24 18:18:53
21778文字
会話率:43%
見えている色は本当の色なのでしょうか?色を人と共有することはすごく難しくて、ほんとうのいろを知ろうとすると色んなことが起こります。
最終更新:2017-11-23 19:40:46
4951文字
会話率:15%
「ひげの色がおかしい」と猫に笑われた主人公の小人は、自分に合ったひげの色を探しに出かけます。
似合う色は探せたでしょうか?
それは似合う色だったでしょうか?
最終更新:2017-09-21 22:49:58
1728文字
会話率:29%
「カメレオンみたいに色をコロコロ変えて生きてきた。もう、自分の本当の色も忘れた」
誰にも嫌われたくない、自分が大っ嫌いな少年のお話。
『自分』を『誰か』と一緒に見つけるためのお話です。
最終更新:2017-07-25 22:35:37
1572文字
会話率:40%
世界に広がる色とは人間が認識しているだけであり、また本当の色は人間には知りえないものだ、それを考えたとき今見ている”色”とはなんなのか考えてしまうだろう。しかし、今見えている偽りの色さえもまた、色であることを忘れてはならない。この世に正解が
ないように色にもまた、正解がないのかもしれない。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-03-12 07:49:00
3574文字
会話率:49%