拝啓
ご無沙汰しております。
先日、そちらの近所を歩いていたら、とてもきれいな果実を見かけました。赤味をおびた黄色の果実で、ふるいお家の垣根の庭が、なんだか華やぐようでした。
その時の僕は、そのきれいな果実に、目をうばわれるだけう
ばわれていて、それに気づいたのは、そこを通り過ぎたあと、そのあと行った図書館でのことでした。分かりますよね? 神社の向かいの、あの図書館です。
心には下ゆく水のわきかへり 言はで思ふぞ言ふにまされる
さて。この歌は、『古今和歌六帖』という歌集にのっている歌だそうで、『枕草子』で清少納言が――と、こんなことは書かなくても、先生ならご存知のことかとは想いますけれど、あの図書館の司書のかた曰く、この歌を読み解くには、『古今集』のこちらの歌も知っておく必要があるということでした。
山吹の花色衣ぬしや誰 問へど答へずくちなしにして
つまり、最初の歌の「言はで思ふぞ」と、こちらの歌の「くちなし (口無し)」とはかかっていて――これも僕は初めて知ったのですが――どうやら、僕らの知っている「山吹色」は「くちなし色」とも言われるそうで、それでつまり、ここの「山吹の花色衣」という句も、最後の「くちなし」とかけられているのだそうです――が、ちゃんと説明出来ているかな? 分かりにくかったら、ごめんなさい。
と、それはさておき。ここで話は最初に戻るのですが、先日僕が見かけた、ふるいお家の垣根の庭で見かけた、あのキレイな果実、あれは、あの夏の日の朝、あなたに教えてもらった、あの、しろい花の木になる実のようなのです。
あんな白い花の木に、あんな黄色の果実がなって、とてもきれいな黄色の布を染めることになるのだそうで――もう、秋なんですね。
それでは最後に。くちなしついでに、図書館の司書さんから紹介された本にはいっていた歌を、もうひとつ。
くちなしの 実の朱くなり きみ恋し
どうか、お体に気を付けて。
敬具折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-12 18:10:00
371985文字
会話率:37%
体が大人になっても
今でも子供の頃と何も変わっていない気がする
嫌な事に遭遇すると逃げてしまいます。
怖いものに遭遇すると震える
違うのはもう感情を表に出さないこと
誰もあなたに反応しないから
大人の体が子供の動作をする
これ
は認識されません
しかし。 。
逆の場合はどうなるでしょうか?
「大人になると子供になってしまう。」
それだけです
子供になったサラリーマンの話折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2024-09-21 15:47:01
2138文字
会話率:34%
この地獄から、どうかあの子だけでも、あの子だけでも……「あの子」って誰だっけ?──
終わりのない地獄。不老不死の子ども。子どもを使った不老不死者となるための人体実験。猫の死骸が美しい。一日三食の食事には人肉が混ぜられている。死んでいく子ども
。生き残る少年。不老不死の子どもが生き残り続ける少年に懇願したのは偽りの箱庭からの脱出。この地獄を終わらせることができるのだろうか。
※ループものです。
※グロテスク描写があります。
※人肉を食べているというさらっとした表現があります。
※一応空想科学にしたんですけど、異論は受け付けます。
※ダークファンタジーじゃね?と思うんですけど、ハイローでは区別できないんですよね……折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-01-01 11:00:00
4307文字
会話率:11%
この世全ての努力を無駄にする力。
『ステータスオールリセット』
男はある日、そんな向上心の欠片もない力に目覚めた。
世界に現れ始めたダンジョンと呼ばれる空間。
ゲームのようにレベルがあり、その数値が力を示す。
そしてこのダ
ンジョンにおいて重要なのはユニークスキルだ。
これは人によって内容が違う。
効率系と呼ばれるのがトップTierに君臨し、世界最高レベルは1兆を超えるインフレぶり。
しかし男のレベルは599。
底辺中の底辺。
そんな男が600レベルになった時、不思議な声がこだました。
《他冒険者のステータスをリセットできる『ステータスオールリセット』を獲得しました》
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-09-11 21:55:59
9388文字
会話率:18%
※6/30 なろうにて公開開始、更新。
きみを見棄てれば、クリアに近付く。
でもきみを亡くせば、また最初に戻るだけ。
悲喜劇のメーターバランス
Meter balance of a tragicomedy.
悲喜劇のバランスを
計りなさい。
バランスを失うと戻れない────ある日学校が在る人工の浮島へ閉じ込められた『僕』。『彼女』と出会った日から変な状況に巻き込まれる。
そして友人を亡くしながら一箇月後事態を収束させることに成功する。
しかしそれは延々続く繰り返し《ループ》の始まりだった。
短期集中連載となります。どうぞよろしくお願い致します。
※2016年7月29日 ストリエにて更新、完結したものを同時修正で公開。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-08-28 08:00:00
28463文字
会話率:33%
俺の隣の席の女子は何故か毎日違う人がくる。
青髪ポニーテール、緋色ショート、金髪ロング×2黒髪の本人
そして月曜になったらまた最初に戻るを繰り返している。なのに誰にも気がつかれていない彼女達
これはそんな彼女達と俺との日常
最終更新:2017-06-15 22:21:10
39041文字
会話率:49%
時間は何を思ったてすぎて行く。楽しいこと、辛いこと。時間の感じ方は違えど時はすぎてゆく。
気づいた時には、とんでもないことになっていることもある。
みんながみんな、成長していく中、俺事、新城魁斗は、運命という小さな手の中で這いずり回っていた
にすぎなかった。気づけば高校二年生なる頃だ。
俺には親友と呼べるものがいなく、ずっと孤独だった。
1人が嫌で、自殺も考えた。だが、いざとなると怖くなり、臆病になっていた。
だが、考えれば時間はまだある。例え追いつかなくてもいい、せめてこの世界から抜け出したい。
だから俺は、最初に戻る事にした。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-01-15 00:06:51
4907文字
会話率:37%
――そして全ては最初に戻るの――
秋。学園祭が近づいてきたある日。瑞架は廊下で声をかけられる。そこにいた少年、田中秀樹を見て心を大きく揺らし……そして逃亡した。
困惑する彼が次に彼女と会った時、彼女は彼女ではなかった。
豹変した少女と彼女
を取り巻く奇妙な空気。秀樹は自身の過去を探りながら、その空気に巻き込まれていく。学園SF『ランドフォール・パレード!』。
※この物語はフィクションであり、実在の人物・団体とは一切関係ありません。
『pixiv』でも同じ作品を投稿しています。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-02-15 16:02:45
140744文字
会話率:19%
D.C.(ダ・カーポ)最初に戻る。
to Coda(トゥ・コーダ)コーダへ飛ぶ。
Coda(コーダ)終結部。
以上の3つの記号を使ったお話です。
ハチノスさん(http://alveare.xxxxxxxx.jp/)からお借りしたお題「繰
り返しの物語」を基にした小説になります。 なお、FC2にも同じものを掲載しております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-04-26 22:42:49
1652文字
会話率:1%