かつて愛国者の国と呼ばれていたローランズ王国は現在、正妃の息子である第二王子を擁立する国王派と、側妃の息子である第一王子を擁立する教会派に分裂し、政治が混乱していた。その混乱故、特殊な血筋を持ち、完璧な淑女と呼ばれている、ルイス侯爵令嬢ジュ
リアンナが誰と婚約するのかが社交界では注目の的だった。ジュリアンナの婚約発表が行われるまで半年を切ったある日、第二王子からジュリアンナへと召喚状が送られる。そして理想の王子と呼ばれているはずの第二王子からジュリアンナに告げられる鬼畜な手駒宣言。ジュリアンナは、自分の願いを叶えるため、第二王子との約束を不本意ながら果たすために悪魔崇拝が行われている王都教会へと潜入し、教会派と国王派の陰謀に巻き込まれていく。
――すべてを騙し、命がけの舞台で演じきって見せると、わたしの誇りに賭けて誓いましょう。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-02-13 00:00:00
470811文字
会話率:41%
ローランズ王国内の粛清が少しだけ落ち着いた頃。
ルイス侯爵家では、ジュリアンナが新年の宴の準備をしていた。
初めて家族で過ごす新年にウキウキしている、ジュリアンナ。
しかし、鬼畜で腹黒な王子の魔の手はすぐ傍まできていた――
「侯爵令嬢は手駒
を演じる」の話です。
※アリアンローズ有志作家による新年短編企画、参加作品です。
出版社・編集部とは一切関係ありませんのであしからず。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-01-01 14:59:38
6500文字
会話率:42%