神託で治められる国――朧宮。しかし、純粋な神託は人の手を渡る度、元の形を変え、意味を違え、静かに歪み始めていた。
姫巫女の口から紡がれた宵の兆しは、静かに確実にこの国を蝕んでいた。密かに忍び寄る力の胎動と交錯する謀に、この国を憂いた姫巫女は
、想いを託す。
ひとひらの葉に希望を乗せて――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-22 21:00:00
4394文字
会話率:29%
以心伝心の字(あざな)を宿す少年、シン。声を持たぬ彼は、その力によって心の声を伝える術を得た。
師のクロと共に、幻の字“森羅万象”を探し、旅を続けるふたり。
以心伝心を用いた盗賊との戦いを越えた先、突如現れた謎の存在、“天衣無縫”を名乗るテ
ンイ。クロとテンイが刃を交えるとき、運命は静かに動き出す――。
それは、春風の吹く頃に起きたある旅の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-15 21:10:00
8471文字
会話率:26%
不思議な力を秘めた謎の結晶体――“彩核(さいかく)”。それは世界を巡り、人々の思惑と欲望が交錯する。
彩核の研究に最も力を注ぐ国“鐵籠(かなこもり)”。
彩核に魅せられた男、“ハグルマ”を中心とした研究が今日も繰り広げられていた。
その中で
起きた“彩核暴走事故”制御不能の彩核に巻き込まれながらも、なおその奥底に潜む「声」の正体を追い求めていく。
これは、知欲と狂気の狭間で揺れる執念の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-08 21:00:00
4343文字
会話率:29%