猿田彦百夜(さるたひこももよ)は、その珍しい名前以外に何の取り柄もないごく普通の女子高生である。そんな自分の取り柄の無さに嫌気がさしながら、悶々と日々を過ごしていた。
だが、ある日、百夜と瓜二つの分身が学校中で同時に見つかったという話
をいくつも聞く。さらに、その分身たちは何の取り柄もない百夜と違い、様々な類稀なる才能を持っていたと言う。
そして、この不思議な出来事は百年に一度、百夜の住む地域で起こることを知る。その出来事が起こった者は皆、歴史に名を遺すような才能に恵まれると言う。
だが、同時に、その出来事の裏には、才能を持った自分の分身が才能のないオリジナルの自分を殺して、入れ替わっているのではないかと言う噂があることを聞く。
百夜はその出来事に怯えていると、自分と瓜二つの分身が目の前に現れる。自分の分身と出会うと、百夜は気を失ってしまった。
そして、百夜が目を覚ますと、同じ現実世界であるが、何か異様な雰囲気が漂う世界だった。そこでは、自分の分身たちが殺し合っていた。
百夜とは違い、自分の分身たちは、自らの才能を用いながら、自分の分身を殺し合っていた。どうやら、最後の一人にならなければ、現実世界に戻ることができるらしい。
何の才能もない百夜はそんな世界で生き残ることができるのだろうか…
ドッペルゲンガー同士のバトルロワイアル作品となっています。なお、この作品は吸血フェチの方に満足してもらえるような描写を心がけているため、血を飲む、首に噛みつくなど出血を伴うシーンが多くありますので、苦手な方はご注意ください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-11 21:20:50
41061文字
会話率:39%
江戸、両国界隈で商いをする者たち。今宵は庚申講で寄り合いがある。
乾物屋の跡継ぎの紀一郎は、同席者に高麗物屋の長子・伊織がいることを苦々しく思う。
伊織には不可思議な噂と、ある二つ名があった。
最終更新:2019-11-30 22:14:50
12546文字
会話率:26%
平安時代、暦が庚申の日は夜明かしをします。眠らぬように工夫をするのですが、そこで語られ、起こった奇怪な出来事です。藤原道長のご先祖やきょうだいに関する話。
無断転載、無断複製を禁じます。
最終更新:2019-11-02 06:00:00
4284文字
会話率:25%
ある庚申待ちの夜、江戸の片隅にある、貧乏長屋の男たちは医者の源庵から「はろういん」なる異国の祭りについて聞かされる。
字数からもわかるとおりの一発ネタです。
ハロウィーンで思いついたのがこんなものだったので……
最終更新:2019-10-30 01:13:53
1272文字
会話率:60%
ねずみ長屋に住む魚屋の半吉は、同業者の木助から庚申待のことを知り、一緒に庚申会に参加することになった。皆で話をしながら徹夜をするだけの筈だったが、それでは済まなかった。盗人が現れたのだ。
最終更新:2019-07-07 12:00:00
5642文字
会話率:45%
2018年、月が地球を離れる。このセンセーショナルな事件の数年前に闇の支配者ルシファーが暗躍する。暗殺者神野紘一を使って、この事実を公表する者の抹殺を図っていく。
一方故郷で庚申待ちの夜を過ごした望月彰太郎は月の謎にせまる。月は天帝や天
使達の住む星であり、2018年には望月達が月に乗ってシリウス星に行くことを知る。それを阻止しようとしているのがルシファーであることも。そして望月もまた暗殺者に命を狙われていることも・・・
望月を擁護し、月に行くのを手助けするのが月瀬隆一。彼は月の天使であるが暗殺者神野紘一に殺されてしまう。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-03-29 11:15:24
39015文字
会話率:9%