高橋頼信は大学時代、仲間たちとゲームを制作しようと立ち上がった。しかしよくあるイザコザによって頓挫し、夢半ばのまま社会人になった。30歳目前のある日、かつての夢を追いかけるには今しかないと辞表を胸に出社したが、その途中で記憶が途切れている。
そして気が付けば、洞窟の中だった。
そこでは獣人が闊歩し、魔法の媒介となる魔石とやらを採掘しているらしい。
というか頼信は、自分が鉱山に安置された現地人の遺体に、魂が憑依した存在らしいと知らされる。
混乱する頼信だが、同じように現代日本からこの世界に来ていた健吾という人物の手引きを受け、向かったのは領主の館。
そこには獣耳と尻尾を生やした美少女領主と、その従者の女の子がいて、魔法を使ってみろと指示されるが――。
頼信の心残りは、夢だったゲーム制作だけ。
この異世界でゲームを作るのか、それとも元の世界に戻る方法を探るのか。
いずれにせよ最優先なのは、世知辛いこの世界で生き残ること。
その鍵となりそうなのは、魔法の媒介となる魔石、そしてそこに刻まれる魔法陣。
頼信はゲーム制作のために蓄えた無駄知識で、異世界無双……する、のか?
◆この作品は「カクヨム」にても掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-27 10:10:00
825346文字
会話率:32%
都市の路地裏。社会の底辺たる存在が集まる貧民街。その中に、一人の少年がいた。
少年は運悪く人攫いに目を付けられる。攫われ、売られ、道具として一生を終える――。
しかし、どういうわけか、少年は救われた。
味方などいないはずなのに、協力者な
ど存在しないはずなのに。なぜか、彼は助かった。
――少年を救った男は、少年が人類の始祖の転生体であると述べた。
――少年が世界を滅亡から救う唯一の権利者であると言った。
――5年後、星が揃った季節に、精霊の泉で加護を受け取ることができると告げた。
少年は命の恩人の言葉に従うことにした。
冒険者ギルドに所属し、満足に日々を暮らせるようになった。
僅か数年で熟練の魔法使いと同等の魔法を使えるようになり、周囲の人間を驚かせた。
また、少年は彼の言葉の通りに精霊の泉へと向かった。
そして、少女の姿をした精霊と出会う。
彼女は少年の仲間となり、救世の旅を開始する。
底辺少年から、貴族と渡り合えるまでに成り上がった少年は、未来を手にするための冒険を始める。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-08-31 19:42:52
114756文字
会話率:17%