アストラン大陸。
西のはてに位置する、その大陸の、別の国の同じ時に。強くて弱い、姫達の物語。
【心を無くした海の姫】海神の子孫の竜の国、ハイロン皇国。前世に海神と愛し合ったために、国を危機に陥れた、彼の国の皇太子セラスミスは、その罪を償った
代わりに心を失った。幼馴染みだった隣国の国王の結婚式に向かったその先で、出会った小国の王子・アイラス。唯一出来た、人間の友達は、セラスミスの心を、取り戻せるのか…?冷淡な姫と、へたれ気味な王子が、結ばれるまで。【塔の賢者姫】西にある大国、ゼルラン聖公国で国一番の賢き人、通称・賢者と呼ばれるユレーア侯爵令嬢レイラ。彼女は、賢者として塔に幽閉されていた。わずかな護衛と侍女一人と共に暮らしていたレイラに、新たに護衛が送り込まれる。彼の名は、カイン・レヴス。ゼルラン聖公国公主直々に送り込まれたのは、「レイラの婚約者だから」。当人達は認めたくないその関係だったが、二人ともそれぞれの秘密を、相手に知られてしまう。そこから始まった、強気な男装侯爵令嬢と自称平凡なげやり近衛兵の恋の行方は?【田舎領主のわがまま姫】東の大国、ルポルタ王国。国王の一人娘、フィオナは、18歳の誕生日にあることを望んだ。「私、隣国の田舎領主に嫁ぎますわ!」と。形だけの皇帝が君臨する隣国で、大国のわがまま姫は、夫と国を変えるため、一念発起する。と言うのも、フィオナは持って産まれた〈未来視〉で、母国が滅ぶのを知っていたから―――。一見わがままな本当のお姫様と、彼女に振り回されるのんびり田舎領主の建国&ラブストーリー。【雪華の官吏な人質姫】冬は雪で閉ざされる小国・エンデュラ王国。王女ユリアは、所謂政略結婚として、大国・イルジスト王国の側室となる。人質のようなものだ。だがユリアは、挨拶に来た宰相に会ったとたん、話を持ちかけた。「私をイルジスト王国の官吏にしてください。」なんとか、宰相の養子として身分を偽り官吏となったものの、それから三年も過ぎた頃、ユリアは今までの目立たない部署から異動になった。「宰相の補佐官?!」もしかしたら国王(夫)にあってしまうけどそれだけは避けたい(夫には秘密でやっている)雪国の姫(官吏)と堅気な厳しい上司(宰相)のほのぼの恋愛譚。
※1話ずつが長いです。ゆっくり更新。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-12-28 18:00:00
35390文字
会話率:49%
ラッケンガルドの王宮で〔獅子王〕の仮初めの妃として務め始めて 5日目。国王の 午前の休憩時間に合わせ、魔法使いは 執務室へ向かっていた。その足が ふと止まり、見遣った先には 執務室にいる筈のラノイの姿があった。
魔法使いの小さな疑問から始ま
る お話。
『戒縛の王シリーズ』10作目になります。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-05-18 00:34:53
15022文字
会話率:20%