これは一九五〇年代以降、約十年周期で日本を襲った国難と戦った少女戦隊の話である。
一九五四年、ビキニ環礁での核実験により、日本のマグロ漁船が被爆。この事件は特撮映画「ゴジラ」のモチーフにもなった。盲目の巫女、祝武子は独力で「ゴジラ=牛鬼」を
撃退するも、その後、社会から排斥され「幽体巫女」となる道を自ら選ぶ。
一九六〇年は反安保闘争が単なる政治問題を超えた社会不安を引き起こした。まるでコロナウイルスのパンデミックのように。たった五人の少女戦士が宇宙からの侵略者と戦うも力及ばず、フィクサー役の「幽体」祝武子が混乱を収拾する。
一九七〇年、公害が実体化した怪物「大地の王」に八人の女暴走族が立ち向かい、公害を無毒化する。祝武子はゾンビ的な「仮の肉体」を得て、女暴走族と共闘する。
一九八〇年は「ポスト・モダン」と呼ばれた文化的沈滞期。祝武子は日本に定着したドラキュラ一族と戦う事になる。(少年ジャンプ式の七回勝ち抜き集団戦)実はドラキュラ一族こそが、日本の近代化の裏の立役者だった。
私たち日本人は十年毎の国難を、誰か一人の力ではなく「総体」としてしのいで来た。
私は顔も知らない誰かを守り、また、顔も知らない誰かから守られている。私は孤独ではない。私は大河の一滴なのだ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-12 00:15:43
235837文字
会話率:32%
時は1970年の日本、憎悪と暴力の渦巻く安保闘争時代。
文豪・三島由紀夫が結成した民兵組織『楯の会』の会員であった田代誠一に学生長・森田必勝から声が掛かる。その内容は、決起(クーデター)への参加要請。三島達がとうとう動き出すことを誰よりも早
く知った田代だったが、彼には一つの懸念があった。期限当日を迎え、田代が出した決断は……。
これは、国内外に衝撃を与えたあの事件の裏側――もう一人の「烈士」を描いた物語。
※この物語はフィクションです。実在の人物・団体等とは一切関係ありません。なお、この作品は「pixiv」にも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-02-22 08:00:00
7623文字
会話率:41%
1968年から1970年へ向けての安保闘争、全共闘運動、ベトナム戦争、沖縄返還闘争に翻弄され
受験戦争から解放されたはずの若者がその精神を病み、悲恋に打ちのめされながら
経済戦争には勝利するが、犠牲にしてきた青春時代を書き綴る
最終更新:2022-02-19 19:00:00
17706文字
会話率:20%
私と彼。小さな蒸気機関車と金づちの音。群青の空。夏枯れの野原。ボブ・ディラン。
最終更新:2020-08-28 21:00:00
9777文字
会話率:32%
安保闘争、全共闘が表象する過激な政治の季節が過ぎ去った70年代後半、
社会学者らは、若者のことを「しらけ」「やさしさ」「モラトリアム」世代と呼んだ。
まさにその頃、東京発のサブカルチャーに憧れた雨宮涼平は、九州の二流私立高校から
都内の私立
大学に入った。大学のサークルのジャーナリズム研究部に入った涼平は、
入部して来た、つぶらな瞳の川口優子に一目惚れする。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-02-22 20:23:13
15333文字
会話率:1%
今は平和な幻想郷。しかし今から40年程前幻想郷は荒れていた。大物妖怪が仕切り、すべてを決めてしまうこの体制に小物妖怪と人間は怒り、結託し、大規模暴動になっていた。徐々に過激になっていく暴動。ついにそれは人質立て籠もり事件になってしまう。投石
や劇薬、火炎瓶で抵抗する犯人達に命をかけて突入し検挙したとあるかっぱの実話である……彼女は人間や妖怪達の怒りの声をどう受け止めたのか、そしてどんなの思いで事件に望んだのか……
注、東方二次創作です!オリジナル設定、自己解釈てんこ盛りですので苦手な人は読まないことをオススメします!
舞台モチーフは安保闘争から始まりあさま山荘事件で幕を閉じた学生運動が盛んだった70年代日本です。残酷な描写、過激な発言もあります。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-12-05 23:52:24
822文字
会話率:50%
南鳥島の近辺に、突然大和民主主義共和国と称する島が、独立宣言した。大和共和国は日本国憲法に類似した憲法を掲げ、戦争放棄を謳っていた。
日本は、政権が交代しており、沖縄問題や経済不況であたふたしており、この状況をあざ笑うように日本人を主体とし
た独立国が、誰にも知られないで造られ独立宣言をした。
共和国は、日本に独立承認を求め日本政府と交渉を始める。この国は、世界でも類が無いほどの科学力と技術力をもち、世界は、脅威を感じながらも、交流を求める人達とこの国を粉砕しようとする人達に分かれた。
日本政府は、独立を認めないで一国2制度で関係を深めて行こうとする。
共和国が誰も知られないで造った人達を洗い出し、その背景と組織の洗い出しを進めて行く中で、ある組織が洗い出されていく。其の組織の人物から60年安保闘争の人達がでてくる。そして其の組織を支援する宇宙人との関係で共和国が造られた事が判明していく。
かつての闘志達のノスタルジから芽生えた理想郷の夢の実現を通じて、理想郷の維持、発展をしていく人達の活躍と各国が、共和国を粉砕しようとする闘いのドラマである。
各国の傭兵部隊(闇部隊)が、この島を叩こうとするところで終わるが、その後については、読者の想像力にゆだねることとしている。理想郷を造り、維持し、発展させる中高年の青春ドラマである。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2011-02-20 14:27:39
169827文字
会話率:25%