◆短編「失恋するまでの10日間〜妹姫が好きになったのは、姉姫に剣を捧げた騎士でした〜」の続編です。以下あらすじにもネタバレがあります。◆ルヴァイン王国の姉姫ソフィアは、至高姫と呼ばれる美しき王太女。未来の女王たる彼女には国内外からの縁談話が
引きも切らない。そんな彼女が適齢期となっても婚約者を立てずにいたのは、ひとつ上の乳兄弟であるカークにほのかな思いを寄せていたからだった。しかし英雄となって魔獣の王を倒した彼が褒賞に望んだのは、自分でなく妹姫エステルの方だった。失恋を実感する間もなく、二人の婚姻という慶事の前に、未来の王配となるソフィアの婚約者を急ぎ選定しなければならなくなる。この際誰でもいいと父王や宰相の決定に委ねた結果——。「今は政略でもいい、いつか必ずあなたを溺れさせてみせます。本物の恋というものを教えて差し上げましょう」。そう言いながら彼女の手を掴んだのは、王家の未来の懐刀と名高い、若き宰相補佐ユリウスだった。◆前作「失恋するまでの10日間」(https://ncode.syosetu.com/n5038ke/)を読まれた方がお楽しみいただけると思います。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-10 22:48:59
16273文字
会話率:41%
ルヴァイン王国の妹姫、エステルは女子ながら剣を持ち馬にも乗るお転婆姫。毎日騎士たちに混ざって稽古をする目的は、次期女王となる麗しい姉姫を守るため。その心に偽りはないものの、もうひとつの本音は幼い頃から実の兄弟のように慕っているカークの傍にい
たいからだった。しかしカークは姉姫ソフィアに思いを寄せており、彼女に剣まで捧げようと決めている騎士。そして美しく誇り高き王太女と名高い姉姫もまた、己の乳兄弟であるカークに対してほのかな思いを抱いていた。そんな中、魔獣の王が復活し、魔獣たちが一気に活性化するスタンピードが発生する。スタンピードを鎮められるのは、国宝である聖剣を扱える英雄のみ。そして聖剣は下級貴族出身の騎士カークを主人に選んだ。聖剣を携えたカークは討伐隊の長として見事魔獣の王を倒し、10日後に王都に凱旋してくる。国を救い、最大の武功をあげた彼は、褒賞として姉姫ソフィアの王配となることを望むだろう。それはエステルの長年の恋があと10日の後に破れることを意味していた——。王家の姉妹と英雄となった騎士の、もつれたかにみせかけてその実まっすぐな恋の糸の物語。
◆スタンピードや英雄といった記述がありますが、基本的には倒した後の物語となりますため、残虐・流血表現などはほぼありません。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-07 20:33:08
19964文字
会話率:35%