ある夏の日、神隠しに遭った小野寺真榎は、そこに現れた謎の老人によって鬼――「天邪鬼」へと化かされる。半分人間、半分妖怪という中途半端な存在に堕ちた彼は、より一層孤独を好むようになった。
大学へ進学すると共に上京したが、そこで己と同じ境遇
の存在達と出逢うことになる。そのオカルトサークルに所属していた彼女達メンバーは、「犬・狐・魚・猫」をその身に宿す半人半妖だった。人と関わらないことを決めていた小野寺だったが経済的困窮もあり、同じく新入生の女子「獺」と共に、サークルへと半ばなし崩し的に加入する。この集団は、表向きはオカルト研究と称して真の活動は、大都市東京に蔓延る「怪異」を調査解決することだったのだ。
しかし、そこに待ち受けていた怪異は、サークルが今まで対峙してきたものとは異なり、何者かによって意図的に「デザイン」されていた。怪異とは、人の感情――心によって、いわば自然発生するものであり、その過程で尾ひれが付いたり、別のものと混同されたりする。そうした話が、噂話・怪異譚・都市伝説・学校の怪談として流布していくのだが、彼らが出逢うことになる怪異は、作為的に尻尾、否、蛇足が付け足されていた。それにより、さらに混沌とした怪異が立ちはだかるが、純粋な人間ではない彼彼女らは、己の中に宿す獣――「妖怪」の力によって何とかそれを退けていく。そんな中出現した口裂け女は、デザインされ続けた結果、上位存在「悪魔」へと堕ちていった。それによりピンチに陥ったメンバーは、突如として登場した、怪奇事件専門の探偵であり陰陽師の男と式神によって救出される。
では、一連の「デザイン怪異事件」の首謀者とは誰なのか、それは、同じく半人半妖の「鬼」である一人の女子高生だった。彼女と偶然、否、必然的に出逢った小野寺は、さらにそこで再会した自身を鬼へと化した謎の老人こと「ぬらりひょん」に仲間に誘われる。神のような存在である彼は、この世界を欲望渦巻くカオスにしようと宣うのだ。自身や妖怪・怪異は、人間によって隠されたもの「オカルト」の中で生まれ、そこにいるという。
果たして、妖怪・怪異を生む人の心とは――。鬼となる人の心とは――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-02 23:25:09
175246文字
会話率:32%
魔法はあるけど、英語やプログラミングみたいなあったら便利な技能扱い、妖怪もいるけど、以前より弱々しく、正体不明の怪異ばかりが広まった現代日本。魔女や狩人、普通の人たちが豆だぬきや小さなおじさんと暮らしています。
『やつか町はなんの変哲もな
い地方の町である。おとなりのななほし町のほうがちょっと栄えていて、やつか町はどちらかというと山寄りで田舎だ。ただ、300年ほど前、やつか町の南側が海になった関係で、ほかの土地より怪異が多いと言われている。』(第2話より)
主に怪異コメディ。忘れた頃にホラー。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-16 18:38:35
338866文字
会話率:34%
やつか町の番外編です。作中の時間がまだ秋なので短編として公開します。
正月編だよ!
最終更新:2023-01-01 22:09:16
1608文字
会話率:35%
クリスマス何も用意してなかったのですが、さっき書いてきました。
やつか町の番外編です。作中の時間がまだ秋なので短編として公開します。
メリークリスマス。
最終更新:2022-12-25 15:40:20
1518文字
会話率:49%
日本の戦国時代中頃。
山中に斥候に出た若い侍が、個性的な3人の女性と2柱?の神と出会い、自分が転生した事を思い出す。
(21世紀から見て)未来から来た、知識豊富で薙刀が得意な乙女。
式神を使う陰陽師の少女。
狐に憑依した、精霊魔法を扱う現代
の女性。
神は、日本の女神と西洋の戦乙女。
古今東西の魔物・怪異の乱入などで因果が崩れた戦乱の日本。
因果を戻すために歴史に介入するパーティーの物語。
洋の東西を問わず逸話・伝承をこの世界で再現する、少し勉強になるファンタジー小説。
※【正史:廻国秘史】は、先行版のリライト(矛盾等修正)です。
※先行版【廻国秘史】は、ある程度書き終えた段階でリライト(修正)します。
※【パラレル外伝】は、同作キャラクターによる短編集です。
同シリーズ他の作品も、よろしければ併せてお楽しみください!
解説サイト:
https://shigaohmi.wordpress.com/
(更新はかなり遅いです)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-06-04 22:04:16
33166文字
会話率:37%
※【廻国秘史】は、世界を巡るが、表に出ない物語の意味です。
日本の戦国時代中頃。
山中に斥候に出た若い侍が、個性的な3人の女性と2人?の神と出会い、自分が転生した事を思い出す。
(21世紀から見て)未来から来た、知識豊富で薙刀が得意な乙女
。
式神を使う陰陽師の少女。
狐に憑依した、精霊魔法を扱う現代の女性。
神は、日本の女神と西洋の天使。
古今東西の魔物・怪異の乱入などで因果が崩れた戦乱の日本。
因果を戻すために歴史に介入するパーティーの物語。
洋の東西を問わず逸話・伝承をこの世界で再現する、少し勉強になるファンタジー小説。
※【廻国秘史】は、割と説明が多い記述です。
【演義】は先行の【廻国秘史】をリライトした物になります。
毎日更新を予定しています。以前の【プロトタイプ】です。
先行版ゆえ、途中で設定が変わったり、矛盾があります。
同シリーズ他の作品も、よろしければ併せてお楽しみください!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-06-04 22:08:36
995278文字
会話率:51%
どこにでもある町の、当たり前の日常。神社の娘、上白きずなはそんな日常で暮らす中学2年生だ。
ある日、この世とあの世のバランスが崩れ、一ツ目の『お札』を張られたビルが妖怪化。
人間から恐怖のエネルギーを得るため暴れ始める。
そんな時
、少女を『戦う巫女』へと変えたのは一個の「おむすび」だった。
その正体は彼女の神社、おむすび神社の神様である!
あの世とこの世のバランスを取り戻すため、巫女一族の少女を相棒に選んだのだ。
変身の一言をつぶやいた時、きずなは白うさぎをモチーフとした巫女装束を身にまとう。
そして、少女たちは「おむすび」の神様を相棒に、陰陽五行の現代の巫女として活動を開始。
おばけが起こす事件に対し、ヒロインたちは立ち向かう。
王道を行く妖怪モノと魔法少女ものの融合、はじまりはじまり!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-03-12 09:00:00
80194文字
会話率:38%
西洋では神様を見ることは良いことの前触れであるという捉え方がある。一方で、日本では見えてはいけない物という考えがある。
それは日本の神様が妖怪に近い存在であり、人が安易に触れてはいけない存在だからだ。
もともと目に見えない存在である
が故に、日本人は祭事において鏡やお面を付けることで、神様を見てきた。
見えない神様なのだから、我々は想像するしかなかった。だから必ずしも彼らが人の姿をしているとは限らない。悪者か良い者かすら会ってみないと分からない。
そもそも、神様と妖怪・怪異を分けたのは人間なのだ。両者は人知を超えた行いをし、人が通常見ることはできないという共通点がありながら、扱いはまるで真逆である。
もし、そんな神様が、家に住み着いたらどうか。きっと楽しいに違いない。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-07-04 20:12:12
3982文字
会話率:5%