72歳の独居老人が週末に決意した断捨離。押し入れから取り出された古いPC部品の山は、それぞれが思い出を宿していた。2GBのメモリ、VGA to HDMIアダプタ、ガラケーの充電ケーブル――どれも今は使い道のないものばかり。物置からは孫に買っ
た「カタカタ」や大量のプラレール、子供用のボディボードなどが次々と姿を現す。それらを目にするたび、15年前に他界した妻との日々が鮮明によみがえる。
捨てるか残すか迷う中、義母のデイサービス用バッグが出てきた。中から見つかった手帳には妻の几帳面な文字で義母の様子が記録され、財布には「もしもの時に」と書かれたメモと共に現金が入っていた。そして、バッグの底から出てきた一枚の写真。30年以上前の長良川ライン下りの家族写真には、小学生だった息子と娘、そして若かった自分と妻が満面の笑みを浮かべていた。
懐かしさと寂しさが胸に迫る中、訪ねてきた娘と共に写真を見つめる老人。結局、二日間の断捨離でほとんど物は減らなかったが、過去と向き合う時間は心に変化をもたらした。納屋やガレージにはまだ手付かずの物が山積み。断捨離は続くが、大切な思い出とともに前に進む勇気が少し芽生えた夜だった。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2025-04-20 09:37:27
3015文字
会話率:24%
騎士を目指し、ただひたすらに鍛錬に打ち込む伯爵令嬢コレット。彼女には、大切な思い出があった。七歳の夏、避暑に来ていた少年オズワルドと意気投合し、立派になってまた再会しようと誓いあった、そんな思い出だ。
やがて十六歳になった彼女は、貴族の
子女が通う学園へと入学することとなる。そしてそこで彼女は、オズワルドと再会した。
二人は再会を喜び、交流を深めていく。しかしそれに伴い、コレットは違和感を覚えるようになっていた。幼いオズワルドと今のオズワルドの印象が、あまりに違いすぎていたのだ。のみならず彼女は、オズワルドの兄ニルスの中にあの少年の面影を見てしまう。
もやもやしたものを抱えながら、コレットは学園生活を送っていく。コレットとオズワルド、コレットとニルス、オズワルドとニルス。少しずつ変化していく関係が生み出したひずみが、やがて事件を引き起こすのだった。
(全十五話のお話です)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-15 12:14:48
47682文字
会話率:40%
幼い頃、父に乗せてもらったバイク「ポンポン」。その思い出が、父親の余命宣告を受けた際に、よみがえった。春音(はのん)にとって、大切な思い出はー。
最終更新:2025-03-29 18:00:00
2459文字
会話率:35%
作家である戸川漱真は、階段から落ち頭を打ったことで記憶が朧気になってしまう。階段から落ちるなんてそんなドジなことあるか?
自分のことを献身的に支えてくれる医者、桐生湊に恋人だと言われるが、彼に対する感情や思い出が特に思い出せない。
新しい
日々の中で、主人公は自分の記憶の欠片を探し続ける。
ある日、自分が書いていたであろう中途半端な小説と、隠すように置かれていた日記を見つける。自分が記憶を無くす前に記録していた日記には、湊との大切な思い出とある事件を熱心に調べていたことが記されていた。
しかも、それは恋人の家族が巻き込まれた事件と関係があるものだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-27 18:00:00
37577文字
会話率:32%
恋人と過ごしていた日の帰り、俺は懐かしい建物を見つけた。それは、子供の頃によく行っていた市立図書館だった。
もちろん、子供の頃に行っていた図書館とは別の図書館だったが、その建物自体に懐かしさを感じ俺は中に入ることにした。
その中は
今の時代にそった造りになっていて、俺の子供の頃に通っていた図書館とは大きく違っていた。
そんな時、俺はある一冊の本を見つけた。その本は子供の頃に読んだことのある本で、俺の大切な思い出の本だった。小学生の頃からの幼馴染・蛍との思い出の本…。
それをきっかけに俺は地元に住んでいる蛍に会うため、休暇を取ることにした…。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-06 00:07:48
41237文字
会話率:58%
僕が小さい時田舎のじいちゃん家に遊びに行った。
その時若い桜の木の下で不思議な女の子に出会った。
年は少し上くらいろうか。
その子と意気投合し仲良くなってじいちゃん地にいる間はずっと遊んでいた。
数日間のその不思議な出会いは、僕にとって掛け
替えなくとても大切な思い出となった。
きっと僕はその子のことを好きになったんだと思う。
僕は実家に帰ることになった日の朝その子に当分会えないことを伝えると寂しそうな顔をして「またね」と言ってくれた。
十数年の時が経ちまたじいちゃん家に行くことになった。
昔の記憶を思い出しあの桜の木に行ってみることにした。
あの子はまだいるだろうか、そもそもあの子は誰だったんだろうか。
そんな考えを巡らせながら桜の木に到着するとそこには立派になった桜の木があった。
その木の影からあの子があの時と変わらないけど少し大人びた笑顔を向けてくれた。
「待ってたよ」その一言から僕のはつこいの続きが始まる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-11 00:18:13
723文字
会話率:5%
泣き虫令息だったのに…私だけを溺愛する冷徹令息に、なっちゃってた!?
☆☆☆
代々薔薇の栽培業を営むマクファーソン伯爵家に生まれたアメリア。
ある日婚約者のルーカスに自分が育てていた新種の薔薇を盗まれ、新種登録の権利まで奪われてしまった
。
しかも夜会の場で浮気相手の髪にお披露目としてその薔薇を飾られた上で婚約破棄される。
王命で決まった新婚約者は公爵令息ウィリアムーー魔力過多で「そこにいるだけで空気さえ凍らせる」と言われるほどの冷徹近衛騎士。
怯えつつも顔合わせに挑むアメリアだったが、実はウィリアムの正体は、子供の頃に一度交流し薔薇を手渡した、大切な思い出の泣き虫少年だった!?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-26 10:20:00
20550文字
会話率:19%
定年で退職した男は
かつて野球少年だった。
引っ越しの荷物で思い出の品物を手にして思い出す過去の片鱗
大切な思い出の行き着く先は・・・
最終更新:2025-01-13 00:09:19
9575文字
会話率:29%
誰もが一度は欲しいと願う「時間」
あの頃の大切な思い出、幸福で輝かしい未来
絶対に手に入らないはずの時が手に入る
涙を刻む、魅惑のカレンダー
彼女達はそれを手にすべく剣を交える
参加権に自身の時間を払って
最終更新:2024-12-20 22:07:23
850文字
会話率:87%
世界に祝福をもたらす聖女として生きてきたフィン・リーエは幼馴染の
イクス・ラインと共に世界に四季を与える旅をしていた。
しかしある日突然何者かによって聖女としての記憶が奪われてしまう。
聖女としての、そしてイクスとの大切な思い出を取り戻す
ために
なぜか世界を滅ぼすことになった聖女のお話。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-24 03:03:39
5755文字
会話率:31%
少しずつ軽くなって
育んできたものに包まれた気がした
大切な思い出に包まれた気がした
もう、ありのままでいい
好きな場所で
好きな時に
キーワード:
最終更新:2024-09-12 22:57:58
395文字
会話率:0%
君との大切な思い出がここにある
キーワード:
最終更新:2024-06-30 14:35:50
956文字
会話率:27%
春の陽気に記憶が鮮明に蘇る。
高校へ進学した私は厳しい現実を前に崩れかけていた。そんな時、ある特別な出来事が起きる。私にとって欠けがえのない大切な思い出。
そして、とても不思議な体験の話。
最終更新:2024-03-26 08:41:31
10817文字
会話率:35%
最後の恋をしましょう――これは、祖父母の物語。そして、私と祖父母の大切な思い出話だ。
最終更新:2024-02-18 19:00:00
3077文字
会話率:3%
他者の幸せを支えるふたりが、幸せになる物語。
推していた女性アイドルが亡くなった。多くの笑顔と幸せを貰っていた遠坂希未は、次は自分が他者を支える番だと、ウェディングプランナーになる。
仕事にやり甲斐を感じていたが、ホテルで働くこと六年、二
十八歳になった現在は大切な思い出と共に薄れていた。そして、幸せでない独身が他者の幸せに関わることに、不安になる。
一月のある日、遠方から転職してきたフラワーコーディネーター、三十一歳の成海志乃と出会う。希未は偶然にも仕事の悩みを打ち明けてしまうが、志乃の柔和な人柄に悪い気はしなかった。
その直後、亡くなったはずの『推し』が、ブライダルイベントで希未の前に現れる――同性の相手を連れて。
希未は初めての同性婚を、志乃と共に扱うことになる。両新婦の幸せと向き合うにつれ、自分の幸せを考える。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-07 21:00:00
129456文字
会話率:32%
僕とあの子は初めての温泉旅行へと旅立つ。貸切風呂もちゃんと予約したし、抜かりはない。今日という日は僕とあの子にとって大切な思い出の日となる事だろう。
最終更新:2023-12-11 13:20:01
1000文字
会話率:29%
アラサー未婚女性の私。人生で2度目の好きな人ができました。その時ふと、初めて好きになった人のことを思い出しました。決して既読になることはない、大切な思い出の羅列とラブレターを、ここに綴っていこうと思っています。
最終更新:2023-11-08 02:32:15
447文字
会話率:0%
継母や義妹から虐げられ、唯一の肉親である父からも見放され、孤独に生きるマリア。侯爵令嬢でありながら下女のような生活をする中、ある一人の男の子と甘酸っぱい夢のような時間を過ごす。だがそんな幸せな時間も長くは続かず、大切な思い出となって辛い日々
に埋もれていってしまう。しかし実はその男の子はこの国の第一王子で、マリアに一目惚れしていて……!?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-10-29 07:03:46
4557文字
会話率:41%
大切な思い出を失うなんて…とんでもない。
最終更新:2023-10-15 20:00:00
789文字
会話率:0%
縛られてほしくないから
忘れてほしいって願ったのは「わたし」の勝手だ
もしもだめになっていくとしたら
絶対にわたしは泣いてしまうから
大切な思い出が辛い思い出で塗りつぶされるよりも前に
また明日って言えているうちに
さようならって言ってお
きたかった
なんて
それは「わたし」のわがままだ
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それでも
いきたい
って思う。
どうしようもなく自分勝手だ。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2023-10-14 07:00:00
210文字
会話率:0%