カクヨム自主企画「さいかわ水無月賞」応募作品です。
中国は後漢末、建安二十四年(219)の物語である。
( )内はあざな、つまり成人してからの呼び名である。名を呼んでよいのは本人の親と主君だけで、身内や同僚、友人間ではあざなで呼び合う
のが一般的であった。
両親を相次いで亡くした曹洪(子廉)は、幼い時に実の兄曹仁(子孝)と共に従兄曹操(孟徳)の家に引き取られた。五歳の曹洪は十五歳上の曹操を慕い、曹操の膝で眠ることが大好きだった。
しかし曹操は後漢末の官吏登用制度である「孝廉」により洛陽で武官を勤めることになり、何も言わずに曹洪の前から姿を消した。
後漢最後の皇帝・献帝を擁した曹操はついに魏王の地位にまでのぼりつめる。曹洪は献身的に曹操に仕え、二人がねんごろであるという噂まで、敵対勢力である伏皇后によって流されてしまう。
ところが、その噂は真実であった。曹操は曹洪との関係を隠すが、従兄弟である夏侯惇(元譲)はうすうす勘づいており、曹操と曹洪の関係を否定する。
建安二十四年、劉備(玄徳)もまた漢中王の位についた。そして関羽(雲長)に命じて曹操がいる長安まで進攻を試みる。
関羽と曹仁の戦いが始まった。関羽は曹仁を包囲し、曹仁は籠城する。
曹操は于禁(文則)と龐徳(令明)を派遣するが、折からの長雨と関羽の水攻めにより于禁は率いてきた軍の多くを失って降伏し、龐徳は関羽によって斬られる。
曹洪は曹仁の救援に向かうと曹操に願い出るが、曹操が差し向けたのは、曹洪にひそかに想いを寄せる徐晃であった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-03 18:11:53
5128文字
会話率:36%
「飛将」のあざなをいただく十四歳が、後漢末を駆ける。
「三国志」の曹操の従弟曹洪の息子曹馥が主人公です。曹馥は「魏書」曹洪伝に、曹洪の後継ぎとして記載された人物です。
十四歳の曹馥と、曹操の庶子で十八歳の李暁雲とが、戦乱の中原を生き抜く物語
です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-12-24 20:45:48
220901文字
会話率:37%
正史準拠の三国志のお話です。無邪気な郭嘉と、少しだけ腹黒い荀彧と、時々胃が痛くなりそうな夏侯惇の視点で進みます。
生まれつき体の弱い郭嘉はずっと室にこもって生きてきたが、二十歳になって世界をみてみたいと旅に出ることにした。まずは、董卓が焼
いたという洛陽へ向かうことに。
今回は郭嘉が主です。郭嘉だけでは話が進まないのでオリジナルのキャラがいますがご了承ください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-26 17:51:19
593456文字
会話率:56%
中国の長い歴史において、希代の名宰相と謳われる人物は幾人かいる。
その中でももっとも知名度が高く、人気を誇るのが三国時代に蜀の国を支えた人物、
姓は諸葛、名は亮、字は孔明、道号を臥龍。
史上有名な三顧の礼を受けて劉備玄徳に仕える事となる
。
しかし、それまで確固とした軍師と言う存在がほぼいなかった劉備軍でははじめ、彼の存在は異質なものとして受け止められていた。
ことに寝食を共にし、昼夜教えを乞うている主君の劉備を見て苦々しく思っている者は少なくなかった。
そんな中、ついに曹操は南方攻略を決意、その露払いとして夏侯惇率いる十万の軍が荊州の新野へ攻め込んでくる。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-09-23 23:00:00
11014文字
会話率:0%
ボーカロイド達のフィギュアに追いやられる三国志フィギュアたち・・・でも、アノ人「達」が覇道を突き進んだんだ。
最終更新:2023-04-12 23:04:47
3031文字
会話率:58%
講釈師は私、張飛益徳の嫁であります、夏侯三娘でございます。
時は後漢。夏侯惇さま率いる十万が荊州の新野に向けて攻めて参ります。
世にいう「博望坡の戦い」でございます。
こんな大事なときに劉備一家は新参ものの孔明先生のことが面白くな
いと一枚岩になりきれません。
そこで孔明先生は、うちの旦那の張飛益徳に「力くらべ」をしようと提案してきたのでした。
負けたほうが言うことを聞くという条件に、うちの旦那は受けて立ったのです!
※これは自身の『三国志企画』参加作品です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-08-14 08:00:00
6784文字
会話率:46%
私は夏侯三娘。夏侯淵の姪でございます。でも私、その敵対勢力の劉備一家にいます。
だって私、張飛益徳の妻なんですもの。私の夫って、イケメンだし、武芸は漢において敵うものなしでしょう? もー、ステキすぎ。
でも曹操さまや夏侯一族のみなさんは、
私が夫にさらわれたものと勘違いして百万の軍勢を発してきましたの。
私たちは追われ追われて、長坂坡まで追い詰められておりました。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-05-20 11:40:52
7227文字
会話率:52%
産業革命後のヨーロッパ風ファンタジー世界、「業火のメリア」と恐れられる魔術師アレクトーはふと気づくと子供時代に逆行していた。
夢じゃなさそうだし前世?を振り返ると嫌なことが沢山あったなあ。また人生やってかなきゃならんなら全部回避してやる!自
分の思うまま生きてやる!あいつを那由他泡吹かせてやる!
てな感じで始まる侯爵家二女アレクトー・メリアス・トリアイナが夏侯惇から呂布になっていく成長物語ときどき復讐。特に前世で結婚していた男には入念に。
カッコいいおじさんが沢山出てくる予定。
※時期尚早なあらすじのため正確さは高く保証されていません。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-03-08 02:06:39
45833文字
会話率:40%
後漢末期、河北を征した曹操は、南征を開始した
世に名高き赤壁の戦いより少し前、曹操は宿敵を追って駆ける
地響きと共に蹂躙する曹操軍
勢い強く進む曹操軍の前に、見知らぬ男が立ちはだかっていた…
最終更新:2016-08-04 17:58:14
3647文字
会話率:7%
今日も疲れて家に帰ってきた社会人生活3年目のOLである私。家と会社を往復する毎日に飽き飽きしていた。そんなある日、家に帰るとソファには、三国志武将「夏侯惇(かこうとん)」がいた。
最終更新:2015-07-26 20:21:26
2987文字
会話率:25%
漢王朝末期。時の権力者董卓の邸で操はひとりの童と出逢った。
数年を経てふたりが再会した雒陽(らくよう)は、当時の面影も残らぬほどに荒廃した廃都だった……
若き都『許』を舞台に綴られた三国志抄(さんごくしものがたり)完結しました。
最終更新:2008-10-03 15:04:46
203295文字
会話率:27%