東京の国立大を卒業してから、東北の地元に戻って就職した歩実。
実家の祖母キヨは、89歳を迎え、足の具合は年々階段を降りるようにして弱まってはいたが、ついにとうとう歩けなくなる。自宅での介護も難しい為、キヨは老人ホームに入所。
「自分はまだ若
い」と年の割に元気であることへのプライドも高く、時に口うるさいキヨのことを、歩実は子供時代、そっけない態度で接していた。
キヨが老人ホームに入所してから、ある日、一本の電話が入る。
身体の具合がかなり悪いキヨの為が、30万円もする車椅子を欲しがっている、と老人ホームからの連絡だった。
父は老い先短い人生だと言って、30万という金額に首を縦に振らない。
そこで歩実がとった行動は――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-03-17 12:16:03
4766文字
会話率:25%
お盆に息子を連れて故郷に帰省した私は、二十年目に妹の微笑みに出会う。
地方文学賞で最終に残った作です。
最終更新:2013-05-12 23:07:27
17874文字
会話率:31%