ある日、小さな男の子のところに文字型のビスケット、カロピーが助けを求めにやって来る。
「おかしのくには、いま、たいへんな、ききに、みまわれているんです」
カロピーが言うには、謎の伯爵、ティンバー・ブートレグ卿が突如として現われ、数々の悪
さを繰り返しているのだとという。すでに大勢の仲間もブートレグ伯爵に浚われていた。折も折り、重力通信の-便りに、宇宙大怪獣「なんでもたべちゃうゴン」を退治した男の子たちの武勇を聞きつけたお菓子の国の住人たちは、そんなお菓子の国の窮状を打破するため、男の子の元にカロピーを送ったのだった。
「それに、お菓子の国には子供、少なくとも子供の心を持った人しか入れないのです」
闘志に燃える自在猫のシュレーディンガーと、いやがる飛行犬の弘左衛門を好物のジャムパンで説得した男の子たち一行は、
「本当に危ない目にあったら使いなさい」と、弘左衛門の飼い主、大乗寺啓之助翁から授かった三つの願望具現化球を携え、お菓子の国へと出発した。
自動販売機に食べられることによってお菓子の国への移動を試みた一行だったが、その行動を察知したブートレグ伯爵が販売機のベクトル指向を改変し、男の子たちを〈非在の森〉に落下させた。そこは恐怖の公害怪獣、なんでも欲しがる「タコペロリン」の生息地であった。ヌメヌメの体皮を持った、真っ赤な怪獣、タコペロリンが男の子たち一行に襲いかかる。タコを苦手なシュレーディンガーが気を失ってしまったため、テレポーテーションでで逃げることもできない。男の子たちの持ち物がひとつひとつと強力な吸盤に吸いつけられては消えていく。
「くれっ、くれっ、くれっ。今度はお前たちの命をくれっ!」
吸い取ったものを飲み込んで、どんどん巨大になってゆくタコペロリン。小さな男の子、絶体絶命の危機!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-20 09:08:46
107829文字
会話率:50%
うっかりが招くのは、思いもよらぬ新しい扉、だったりして。
運命に抗うつもりもなかったけど、「こうしたらいいよね!」ってしているうちにあれ? あれ???
恵まれない、と思っていたのにいつの間にかドラゴンを?
無自覚うっかりな頑張り屋さ
んのお話です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-12 19:00:00
60149文字
会話率:10%
正岡マサオは、自らの禿頭を隠すためにカツラを買った。これで平穏な日々になる。ひとり祝杯をあげ、店を出たがそこには……。
カツラを買ったマサオが、幸せになるまでの話。
最終更新:2022-09-18 16:22:11
7321文字
会話率:47%
赤い赤い吸盤はダイヤモンドに化す。
最終更新:2019-11-05 13:49:10
540文字
会話率:0%
いつもの帰り道。そこは田んぼと田んぼのを抜ける畦道。畦にはたくさんの生き物たちが生活している。いつもごめんくださいって言い、おじゃまさせて貰っている。それが私のいつもの帰り道。
最終更新:2018-05-07 01:34:31
1141文字
会話率:0%