ホテル『レディ・シエルバード』の名物はレディ・キャロル・シエルバードの幽霊である。
生前『悪女」として君臨した淡い金の髪と蒼い瞳を持つこのうつくしい幽霊は、婚約者を奪った義妹にそっくりの亜麻色の髪に緑色の瞳をした女性の前に現れるという。
『
悪女』の名をほしいままにしたレディの死は、実は違っていた。
義妹と継母にいびられる日々を送っていたカロライン・ドーン。恋人に誘われホテル『レディ・シエルバード』に滞在する彼女はレディの秘密と歴史の闇に呑まれた真実にやがて辿り着く。
終盤にホラー展開があるのでR-15をつけています。直接的表現ではありませんが残酷な描写がありますので苦手な方は注意してください。
完結していますので安心してお読みいただけます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-02-23 11:39:41
49558文字
会話率:49%
侯爵令嬢エラ・ベルレブルクは病弱・虚弱・脆弱の三拍子揃った深窓の令嬢である。彼女が16歳の成人を迎えるまでは油断ならない状態だが、楽観的でおっとりとした彼女は人生を楽しんでゆく。優しい家族、頼りになる侍女、文通がもたらした親友、隣国で出会っ
た友人とやんごとなき貴人の恋愛模様を傍目で楽しむなど娯楽に事欠かない環境を得てゆく。
---そして、その恋愛模様に少しずつ巻き込まれていくのは実は少女漫画の悪役令嬢に転生しているから、ということに彼女は気付いていない。
*吐血表現あり *転生したことを自覚しているのは少女漫画ではモブだった親友のみ *ほのぼの日常系です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-10-18 08:00:00
152424文字
会話率:39%