上松 温輝は中学を卒業したら漁師になるつもりだった。
千葉県南房総市で暮らす少年は、代々伝統的な見突き(舟から箱メガネで海底をのぞき、銛で魚介を突く漁法)の漁師の子として生まれた。
父、賢次も洩れなく継いだのだが、最近オネエに目覚めてしまい
、稼業を投げ出して夜の商売へとシフトしてしまった。 温輝が受け継いだのだった。
中学へ通うかたわら、早朝、内房へ舟で漕ぎ出し、一人、見突き漁に励む。
本当はクラスメイトのみんなと、憧れの恩座 百寧とも一緒に学校生活を送りたいし、高校にも進学したかった。ヤングケアラーゆえの鬱屈した悩みを抱えていた。
百寧のことが頭から離れない。漁をしながらも彼女のことが箱メガネの向こうに重なる。
中学3年の2月14日だった。大寒波が南房総を襲うなか、一人漁に出ていた。
夕方、雪の降るさなかに港へ帰ってきたとき、そこの待っていたのは百寧の姿だった……。
※本作は楠結衣さん主催・香月よう子さんを追悼する『バレンタインの恋物語企画』の参加作品です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-16 05:10:00
13564文字
会話率:20%
有名な剣豪が沢山でてくる、歴史伝奇小説 [フィクション] です。
以下のあらすじは、読まなくても楽しめます。
南房総の安房、神子上村に生まれた神子上(みこがみ)典膳(てんぜん)と神子上水月は、その地を訪れた伊藤一刀斎に呼び出される。
一刀斎は二人に山に納めた小太刀を取りに行かせた。水月は険しい斜面で滑落するが、村へ帰っての惨めな姿を拒否し山篭りを決意する。一方の展膳は、小太刀を得て村へ戻り一刀斎より弟子入りを許される。そこには狂気の兄弟子、小野善鬼がいた。
水月は山篭りで強靭な体を作リ、塚原ト伝より印可を受けた雲林院 松軒(うじい しょうけん)に出会い弟子となり、人斬り修行のために風魔の地へと向かう。風魔らを相手に人斬りを重ねた水月はさらなる修行のためにト伝生誕の地へと向かった。
展膳は鎌倉の中条流道場で小太刀の修業を始めた。半年後、西国で佐々木小次郎に会い帰還した善鬼は、下段ツバメ返しを編み出していた。一刀斎は流派を善鬼と典膳のどちらに引き継ぐかで悩むが、典膳に継がせたい一刀斎は秘剣「雷光」を彼に授ける。
見切り技を修行していた水月は下総で盗賊集団の武芸者を破って自信を深める。鹿島の地でト伝が行ったような二百日参賀の修行を行い、ついに究極の見切りを会得した。師松軒の病死を知った水月は、ト伝流印可と共に鹿島の地を後にした。そのころ典膳は神子上村で銛突きの修行を始める。修行の甲斐あり、なんとかツキンボの技を習得すると典膳は善鬼との決闘の地、下総小金原へと向かう。
水月は鹿島の地を出立後、筑波山麓で将門党の首領を含む天流の武芸者たちと遭遇し、水月を探していた彼らと壮絶な斬りあいになった。水月はト伝流秘太刀「一つの太刀」を得たことに感謝した。
全てが小金原に集まってきていた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-09-28 00:00:00
140383文字
会話率:54%
さえない人生を送り、はや四十代になってしまった俺は、半分ひきこもりのような低収入低やる気の生活を送っていた。ところが、ある日ふと外出…しなかった。そして大型トラックに轢かれ…なかった! ステータス画面を開い…開けず、チートスキルを手に入れ
…なかった俺は、それはそれとして実家の裏山を荒らすイノシシの群れ、そして侵略の手を広げる竹やぶに対処しようと決意した。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-02-09 00:35:55
6677文字
会話率:0%
かつて日本海軍には、あまり知られていない計画があった。
その計画をめぐり、現代の政府が動き出した。
南房総の小さな街を舞台に、政財界が動き出す。
最終更新:2021-12-11 12:00:00
107802文字
会話率:20%
三浦半島の先端でカフェを経営する母と二人暮らししていた佐々佳月は、母への反発から中学卒業とともに家を出て、南房総の給食センターで働くようになる。大人の世界を初めて垣間見た佳月は戸惑いながら過ごすが、ある日、浜辺で一人の老人と出会う。最初は
老人の物言いに素直になれなかった佳月だったが、誘われて見たウミガメのふ化をきっかけに老人に関心が湧く。その老人・末吉も佳月を知るにつけ、その未来を案じるようになり、以前、浜辺で拾ったボトルメールと佳月を重ねるようになる。母との不仲から行き場を見失った佳月に末吉が残したものは何だったのか。佐々母子は向かい合うことができたのか。そして今は亡き父の想いは…。
すれ違う母子とウミガメの親子がクロスオーバーする優しい海辺の物語です。
※ この作品はエブリスタサイトで先行公開しています折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-03-01 08:00:00
49801文字
会話率:62%
欧州帰りのフルート奏者・三沢 茜は公園に響く音色に誘われるように、ブルーの義眼をはめたJKピッコロ奏者・若浦 文に出会う。幼い頃、文鳥の囀りに憧れてピッコロを始めた文は、いつかは文鳥と合奏したいと願っていた。茜のアンサンブルに誘われた文はラ
イブデビューの直後、たまたま茜の自宅に飛んできた文鳥・ピイを茜から贈られ、念願の愛鳥ライフを始める。しかし文の存在はアンサンブルメンバーに密かに波紋を広げていた。練習室での文やピイの行動を引き金に、アンサンブルにはサイレントジェラシィが立ちこめる。そんな中で行われたレストランライブ。文が夢見ていたピイとの合奏は実現するのか? そしてピイがもたらした奇跡とは?
南房総の海に響く、目が見えない女子高生ピッコロ奏者と愛鳥ピイの切なく、美しいハーモニーをお楽しみ下さい。番外編では更に未来の予感が聴こえます。
*この作品は『カクヨム』『エブリスタ』『クランチマガジン』サイトでも公開中です折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-08-17 22:27:19
57167文字
会話率:59%
人間不信、冷酷なまる。
夢を持ち始めた天ちゃん。
堅気で兄弟思いのボンズ。
肩を壊した元エースマサシ。
片思い真っ盛りまっすー。
両親は研究者、引きこもりモンロー。
釣り名人、非営利団体所属カネコ。
大工の息子ゴーヤ。
千葉県南
房総市へ自転車旅行に行った、8人の中学生。
彼らは進路も決まり、それぞれの道に行く前に卒業旅行をしようという事であった。
それは楽しい旅行になるはずだったが……。
元ネタがあります!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2012-10-30 02:01:38
2934文字
会話率:24%