クトーは、『最強』と名高い大規模冒険者パーティーで雑用係をしている、インテリメガネのおっさんだ。
彼はある日、リーダーに呼び出されてこう命じられた。
「無期限長期休暇だ。なるべくゆっくりして来い」
「別に休暇などいらんのだがな」
冒険者ギルドから発行される、正式な依頼としての休暇。
依頼主は、『クトーと一緒に休暇が取りたい』と依頼したのは、最近パーティーに加入した一人の少女だ。
パーティの依頼達成率100%の看板に泥を塗るわけにはいかないので、クトーはそれを了承する。
幼馴染みでありリーダーでもあるリュウの言葉に、会計を握る自分がいない間に羽を伸ばすつもりかと勘ぐりながら、依頼主である少女と旅に出ようとしたクトーは……。
……そのまま、何者かの手によって、二人で異世界に飛ばされた。
パーティーの雑用係を自認し、実態を知る人々には『無敵のNo.2』『実質は黒幕か裏ボス』と恐れられる、勇者率いるパーティーを最強へと育て上げた参謀。
人材育成のエキスパート。
経営管理・兵站確保のプロフェッショナル。
単騎でパーティーを裏から支える、勝利と策謀の鬼神。
自覚のない戦闘&事務チートなワーカーホリックは、勝手に異世界の命運を背負わされながら、そんな自覚は欠片もない。
異世界に行っても全く動じない彼は、元の世界に帰る方法を探しつつ、『休暇依頼』を達成すべく動き始めた。
「とりあえず温泉に入れる街を探そう」
「異世界に来てるのに、大事なのはそこなの!?」
「旅行と言えば温泉だ」
道中、異世界の魔法技術を習得して、新技術開発!
動乱を治めるために預言者の少女に協力して、観光がてらに傭兵団育成!
異世界観光を楽しむ片手間に渦巻く陰謀を叩き潰しながら、クトーは本人なりに『休暇』の日々を過ごしていく。
最強パーティの雑用係は、今日も無自覚に無双する。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-11 13:57:53
74410文字
会話率:44%
正一は病院で目覚めた。なぜ病院にいるのかはわからない。
また、体は動かないし、言葉も発せられない。しかし、意識はあるし会話も聞こえる。
会話を聞いているのは楽しいが、自分と関わりのある人が病室に入れ替わり立ち替わりやってくるものだから、自
分に死期が迫っているのではないかと勘ぐり始める。
そして、その日が来る。
(カクヨムでも同作品を投稿しております)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-02-13 22:40:18
2312文字
会話率:9%
「みんなが『認めろ』って、煩いから──」
別に興味なんてなかった。ただ、たまたま性別が違っていて、たまたま趣味が合って、たまたま、幼馴染みだっただけだ。
それなのに。
学生時代、そこそこな人が被害にあったのではないでしょうか。『あなたって
○○のこと好きでしょ!?』いやはや、これほどまでに迷惑な勘ぐりは無いですよね。利己的な好奇心と妄想と、そして(おそらく無自覚な、或いは無邪気さ故の)悪意。これはそんな、他人の恋愛を食いものにするような周囲の言葉に振り回された、女の子の話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-11-25 18:43:52
713文字
会話率:19%
平日昼間の名画座。私は上映後に隣の席に座った女子大生に「ナンパ」された。コートを脱いで女子の制服を着ているのを見たら引き下がるかと思ったら、その「お姉さん」はわたしと映画仲間となりたいらしく「友達になるため」に食事に誘った。
この街に来て日
が浅くて学校にも馴染めない私はなんだか仲良くなれそうでその誘いに乗ったわけだけど、「お姉さん」の勘ぐりからわたしが一番人に知られたくない事を話すことになった。ちょっとしたきっかけから秘密を共有してできた友情の始まりの話。
この小説は自身のブログSweetish trip!からの転載です。
ブログトップ:http://sweetytrip.jugem.jp/
小説ページ:http://sweetytrip.jugem.jp/?eid=139折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-03-01 23:19:59
7791文字
会話率:46%
三十三歳、男。学歴高卒。職歴フリーター長し。ブラック企業勤務。趣味はネットで煽ること。それが彼に与えられていたすべてだった。飛行機からの部品落下という最悪に不運な出来事で死ぬまでは。彼が目覚めた時、血を血で洗う乱世のまっただ中にある異世界
にいた。
十三歳、男。学歴なし。職歴なし。殺人歴多数。それがデュラン・スクルトゥヌスの経歴。デュランは戦場で死にかけていた。いや、正確には元の人格は死亡していたが、そこに彼が転生した。新たな肉体を得たのだ。そして、デュランの肉体は、二つの異なる世界の性質が宿ったことで、驚くべき変化が起きていた。無敵の肉体。無窮の叡智。何より大きいのは闘争心。殺せ、遍く敵を殺せ。
二人の記憶を得て、彼はデュランの人生を送ることを決めた。そこは西の帝国と東の小王国群、通称では十三王国という国家同盟とが戦う激戦地、ヴォルトゥラグ。デュランは帝国の伝令兵であり、戦場で死に、打ち捨てられていたのだ。
デュランは本営に戻り、新たな任務を得る。それは十三王国軍への降伏勧告の運搬だった。帝国はデュランが裏切ったのではないかと勘ぐり、殺される可能性のある任務を与えたのだ。受け取った敵将はやはり激怒して斬ろうとするが、これを返り討ちにする。敵将の首を持って帰ってきたデュランに、帝国軍も恐怖した。だが、これを戦局打開の鍵と見たのが、帝国軍の少女軍師であるレオノラだった。デュランは彼女の起用に応え、矢や魔法が飛び交う戦場を駆け抜ける。
窮地の十三王国軍は、ある王女を投入する。彼女は敵味方を問わず、近づく者すべてを屈服させる、恐るべき能力の持ち主だった。その能力に唯一耐えられる存在であったデュランは最後の戦いに臨み、王女はデュランに心服する。彼はヴォルトゥラグの戦いを勝利に導いた影の立役者となり、慕ってくる少女たちの愛情を受けながら、新しい人生の第一歩を踏み出すのだった。
※「pixiv」にも併載
http://www.pixiv.net/novel/show.php?id=7522180折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-11-01 03:13:50
101774文字
会話率:44%
あってるか分からない、間違っているかもしれない
最終更新:2012-09-05 22:32:34
429文字
会話率:0%