笛鳴らしの方治は居残りである。
居残りとは遊びの金が支払えず、妓楼に留め置かれた者をいう。本来ならば肩身が狭くて然るべきところだが、あちらこちらから「先生」と呼び親しまれるこの男は、少しばかり異なる居残りであるようだった。
剣術使いで
もある彼と、数奇な運命を辿り妓楼に属す事になった娘。そして上方戻りの凶賊。彼らの生が麻糸の如くもつれあう時、笛に似て非なるその音が響く。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-01-03 13:00:00
13089文字
会話率:19%
佐々木景久の竹馬の友たる池尾彦三郎。彼は、果し合いをする事になったのだという。
立ち合うは後藤左馬助。彦三郎の父に己が父を殺され、その復讐の為に諸芸を修めたという触れ込みの男である。
秋月道場の末席を景久と争う彦三郎である。斯様な武術
の化物と退治すれば命はない。
当人同士のものならぬ怨恨ならば生きるの死ぬのにまで及ぶ必要はあるまいと、景久は彦三郎を救うべく知恵を絞るが……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-06-08 19:17:14
18514文字
会話率:24%
受けるとも受けずとも、いずれにせよ末路には死あるのみ。斯様な暗殺依頼をねじ込まれた芹嘉門は、心中にあったわずかな欲からそれを受諾する。
斬るべきは堀田春元。振るわれるは秘剣鎌風。
遅れてきた男は、同種同類との剣舞の果てに何を見、そして
どこへ落ちるのか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-06-01 18:00:00
9509文字
会話率:8%
巷で流行っている辻斬りから町民を守る為に自警団に入った佐吉。
とある老人から「幽霊が出る神社」の相談を持ちかけられてさっそく向かうことに。
※似非時代劇風味
最終更新:2012-06-13 18:22:35
11952文字
会話率:50%