冒険と発見は地理上のみに留まることなく、知的・精神的にも視野が広がろうとしていた時代――
宝石商を営んでいるジョゼフは、ひとり娘ソフィの結婚相手を探していた。財産目当ての23人を追い払って、24番目にやってきたのはローアン公爵の跡取りである
アラン。公爵家の嫡男なら金銭目当てではないだろうと思ったら、アランは「養ってください!」と開口一番ぶっちゃけてジョゼフを呆れさせた。
アランの趣味は数学で、家督は弟に譲って学問に専念したいのだという。研究を続けるためのパトロン探しなら、実家に残るなり他にいくらでも方法があるだろうと訝るジョゼフと、じつは数学好きなので興味津々なソフィに対し、アランは宝石商の入婿になろうと考えた理由を語りはじめ……折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-25 21:04:57
12028文字
会話率:37%
世界を照らす明かりが、おぼろげな魔術と霊感から、鮮明な科学の光に変わり始めようとしていた時代――
「わたし」はそこそこの歴史を持つ、名門といえば名門でとおる伯爵家の長女として生まれた。
家督を継ぐには申しぶんのない出来の良い弟に恵まれ、わた
しは好きなことをさせてもらっていた。……のだが、26歳になる今日まで婚約者すらなしというのは、世間的にはまだ焦るほどじゃないが、貴族としてはワケアリと見なされる。
そんなところへ持ち込まれた「契約結婚」のお話。べつにかまいませんよ、愛のない結婚への抵抗感はないというか、そもそも結婚願望そのものがなかったからね。このまま嫁かず後家で実家に寄生しようかと思ってたけど、それは駄目だというなら仕方ない。
なにせ金銭をバカ喰いするシュミをたしなんでいるもので。これさえ続けてもいいなら、あとはどんな条件でも一向にかまいませんよ。
とまあ、わたしは深く考えることなく承諾したのだったけど。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-06-29 20:25:57
19053文字
会話率:37%
仮想18世紀。
神様がもう一つのセカイを創り上げた。
そこでは魔法が使える者と物質を操れる者が
存在していた。この物語は
魔法が使える者と物質を操れる者の
争いの記録。
キーワード:
最終更新:2014-03-16 22:05:12
3209文字
会話率:44%
仮想18世紀、英国―――吸血鬼の戦から約100年の月日がたち、国は平和が戻っていた。だが、まもなくまたやってくる。100年前と同じ緋い満月―――。それは、知ってよかった真実なのか、悪かった真実なのか、戦と世界を救った吸血鬼の血をもつ兄弟は、
世界に散らばった、別の吸血鬼の遺伝子を持った禍々しき者達を、この世から消し去るため立ち上がった―――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2008-07-09 20:14:55
15817文字
会話率:48%