これは、人類の進歩が行き詰まりを迎えた果ての話。
異能者同士の戦いを制した六人の半神によって、世界はまったく違う姿へと作り変えられていた。神話の時代の模倣を繰り返す閉じた世界は、永遠に続くかに思われた。しかし世界の変貌から約千年、均衡
の揺らぎとともに、予想せざる異分子が出現する。
かつて敗北した異能者の血を引く、死体を恐れる墓守の少年。
世界の管理者たる己が一族を憎む、力なき処刑人の少女。
本来敵同士である二人は、廃墟の街で偶然から出会い、互いに惹かれ合う。二人は主従の契りを結び、終わりの見えない旅に出た。少年は死に場所を探すために。少女はそんな主を世界の王の座へ押し上げるために。
行く先々で、二人は罪を犯した人々と出会い、断罪し、あるいは赦すだろう。
いつの日か、少女の刃が神の首に届くことを信じて――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-03-16 18:09:03
322450文字
会話率:45%
実在の豪傑、前田慶次郎とその小姓の物語。病床の慶次郎がふとしたことで言った言葉でその小姓は自害した。史書から取材した武家の花、主従の契りの誉れ。「前田慶次郎異聞」の外伝でもあります。この史実をどう消化してよいか迷っていましたが、遂に答えを見
つけました。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2008-09-25 01:52:34
5263文字
会話率:32%
蒲生氏郷は新参の見目麗しい小姓に伽を命じた。この少年は伊達政宗の送り込んだ刺客であった。「常山紀談」より取材した短編。
最終更新:2008-09-06 21:41:39
6680文字
会話率:44%